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今、もっともHOTな都市といえるソウル。現地に住んでいるあの人、日本から何度も通っているあの人に、その街の魅力とおすすめスポットを聞き込んだ。
▼presenter▼
DJ・プロデューサー
Night Tempo さん
韓国人プロデューサー、DJ。80年代のジャパニーズ・シティポップや昭和歌謡を再構築。2018年、竹内まりやの「プラスティック・ラブ」をリエディットし、欧米のネットを中心にシティポップブームを巻き起こした。
「岡田有希子-Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ」配信中。
レトロな街の風景に巡り合える
ソウルを、
ずっと残していきたい
僕は、1980~90年代のソウルの街並みがとても好きです。地震が少ないので、そういった街並みが今でも中心街のすぐそばにたくさん残っています。例えば
そこにある建物は、同じ頃日本で建てられたものとすごく似ているんですよね。当時、日本のいろいろなものが韓国に流れ込んできていたのが、その理由なのかなと思います。僕は90年代の頭にソウルで幼少期を過ごしましたが、日本の家電製品が身のまわりにあふれていました。南大門の市場で日本からの輸入品を売っていて、ウォークマンやタイガーの炊飯器を家で使っていましたし、お弁当箱も象印の保温できるものでしたよ。韓国語で象のことを「コキリ」というんですが、象印の魔法瓶をみんな「コキリ魔法瓶」と呼んでました(笑)。
その頃は日本のバブルと同じように韓国も景気がよくて、今思い返すと、豊かでいい時代だったな、と僕は感じます。今、日本で「昭和レトロ」が好きな若者もきっとそういう感覚なんじゃないでしょうか。
韓国でも若者の間で「レトロ」がブームです。韓国のレトロカルチャーは、お話ししたように日本の影響を色濃く受けていますし、2017年くらいから日本のシティポップも大流行しました。日本の若者も、韓国のいろいろなカルチャーを楽しんでくれていますよね。それぞれの若者がボーダーレスに共感し合えるのって、新しいしすごくすてきなことだと僕は思います。
またソウルでは最近、当時の倉庫やモーテルをリノベーションするようになっていて。元のよさを残しつつ、アップデートして新しいものをつくるのは、完全に建て直すよりずっといいことじゃないかなと。これからもっと、昔のいい景色を保存するようになっていってほしいですね。
それぞれ近いので回ってみて
choice. 1
ソウルのレトロな街並み
普段何げなく歩いていると見逃してしまいますが、意識して探すと、レトロな趣のある風景はたくさんあります。今回は写真を紹介していませんが、汝矣島にある古いランドマーク、ロクサンビルの周りにも、昔のアパートが残っています。
南大門にある建物。個人的に今、一番気になるエリアです。
鍾路と乙支路は近いエリア。今はここを中心に、レトロをコンセプトとしたカフェなどが集まっているイメージです。木造の住宅は日本でもよく見ますよね。
ここでよくレコードを買いました!
choice. 2
世運商街
普段何げなく歩いていると見逃してしまいますが、意識して探すと、レトロな趣のある風景はたくさんあります。今回は写真を紹介していませんが、汝矣島にある古いランドマーク、ロクサンビルの周りにも、昔のアパートが残っています。
1968年に建設された、商住複合施設。「商店街には電子部品などを扱う専門店が立ち並びます。レコードのプレーヤーなども売っていて、昔よく通っていました。カセットデッキの修理もしてくれたり。当時僕みたいな若い人はあまりいなかったので、店主のおじいちゃんたちに面白がられましたね(笑)」
セウンサンガ●ソウル特別市鍾路区清渓川路159
営業時間&休みは店舗による
Web:sewoonplaza.com
レトロな眺望を楽しむには絶好
choice. 3
COFFEE&CIGARETTES
「ビルの17階にあり、大きな窓から景色を一望できるカフェ。ユウォンビルという、回転扉がまだ残っているような古いビルで、ここから見える建物はだいたい1970~80年代につくられたもの。僕は特に雨の日の景色が好きです!ソウルの若者に人気で、観光客はまだ少なめ。おすすめはコーヒー」
コーヒー₩5,500
コーヒー アンド シガレッツ●ソウル特別市中区西小門路116 1706号
◯8:30~21:00(土曜・祝日は11:00~21:00) 日曜、1月1日、旧正月、秋夕休
Instagram:@coffeeandcigarettes1706
Photos:Kyutai Shim[STUDIO HARU] Coordination:Shinhae Song[TANO International]
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