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メンズノンノモデルであり、俳優としても活躍する鈴鹿央士が、会いたい先輩に会いに行く企画! 鈴鹿本人によるインタビューに加えて、写真も本企画限定のすべて撮り下ろし。今回は、世間の関心を集めたドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』で共演した千葉雄大さんが登場。終始、リラックスした楽しい雰囲気で会話が進むうち、いつのまにか内容が人生相談っぽくなってきて…。
話す以上に顔の動きで
コミュニケーションしてたよね
鈴鹿 僕が19歳のときに、ドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』で初めてお会いして、すごく仲よくしてくださって。20歳のときに1回しかお会いできず、それ以来3年近くたってしまいました。よく「千葉さん、どうしてるかな」と考えていたので、今回の企画でお声がけしました。
千葉 もうそんなにたつんだね。遠距離恋愛みたいなもんだね(笑)。
鈴鹿 そうですね(笑)。一度、千葉さんのおうちに遊びに行ったり…。
千葉 懐かしい!
鈴鹿 別の日に、お寿司食べて、卓球して。
千葉 あはは、覚えてるよ。確か、『おっさんずラブ』で共演するときに、卓球のシーンがあって。ただ央士の役は、物語上卓球の場面には絡まなくて。
鈴鹿 それで「卓球したいです」って言って、一緒に行ってくださいました。
千葉 楽しかったよね。どっちが誘ったんだっけ…忘れちゃったけど。
鈴鹿 たぶん自然の流れで(笑)。
千葉 あのとき現場でも思ってたけど、央士って不思議というか見てて飽きないというか、全部面白いなって。もちろんネガティブな意味じゃないよ。
鈴鹿 はい。ありがとうございます。
千葉 あと、お互い顔がすごく動くんだよね。言葉で話すっていうより、目が合ったときに、表情で感情を伝え合ってた気がする。顔で会話するというか(笑)。
鈴鹿 確かに。無言だったけど、コミュニケーションはすごく取っていたかも(笑)。
千葉 これにつき合ってくれる人ってあんまりいないんだよね。やると「何?」みたいな空気になって、ごめんなさいって…。
鈴鹿 あはは、ですよね。千葉さんは先輩なんですけど、近寄り難かったり距離を感じさせる先輩じゃなかった。ご一緒していて、すごく心地いい。
千葉 そうだよね、自分も別に先輩っていうより、友達って感じでいた気がするもん。
鈴鹿 お友達の延長線上にいるような存在で、安心感がありました。
千葉 ありがとうございます。
自分がやりたいことを一緒に
かなえてくれる人を増やしていけたら
鈴鹿 千葉さんに聞きたいことがあって。
千葉 仕事のこと?
鈴鹿 はい。この間まで『silent』というドラマに出演していて、すごくたくさんの人に観ていただいていて、反響もいただいていたんです。もちろん現場にいると、みんな同じチームだから関係性も変わらないですよね。
千葉 そうだね。
鈴鹿 一歩外に出たら、ドラマを通じて僕を知ってくれている人がいて、「いいねいいね」って言ってくださる。「若手俳優の鼻が伸びるときってこういうときなんだ」って思っていて。
千葉 なるほど。
鈴鹿 僕の中では、ドラマなどの作品ってみんなでつくったものですし、認知されるようになったのも自分ひとりの力じゃない。そんなことを考えていると、自分が今いる場所を知っておきたいと思うけど、ちょっとわからなくなってしまうんです。千葉さんは、現在地ってどういうふうにつかみますか? 今ここで調子に乗るとダメだなとか、世間の評価に引っ張られかけてるなとか。
千葉 これは僕のいち意見ですけど…僕は20歳で芸能界デビューして、年下の俳優と一緒に学園モノをやることが多かったのね。それもあって、年齢やキャリアに関係なく、いろいろな人から学ぼうと考えていたから、自分自身天狗(てんぐ)になりそうってことはなかった。確かに周りからの評価は気になるけど、「人気が上がったから下がらないように頑張らなきゃ!」って考えるほうが、のちのちつらいと思うし、天狗じゃない別の意味でトゲトゲしちゃいそうかなって。
鈴鹿 周りの目を気にしすぎちゃうかもしれないですね。僕、前に出ていく自信があまりない人なんです。だから、同世代の俳優が「俺のやってるドラマを観てよ」みたいに振る舞ってる姿を見ると、「あれ、自分は大丈夫かな」って思ったり。たぶん、うらやましさもあるのかもしれないですけど。
千葉 わかるよ。
鈴鹿 今、ゆるっと嫉妬みたくしゃべってますね(笑)。
千葉 あはは(笑)。先輩に「今度ごはん連れてってくださいよ」って言える人ってすごくうらやましいよね。まぁ、それはその人の生き方だから、うちらはうちらでいいんだよ。さっき央士のことを“不思議”って言ったけど、現場の人との関わり方やお芝居への向き合い方は、央士らしくて僕は好きだった。
鈴鹿 ありがとうございます。
千葉 演技について周りの人から言われる「こうしてみたら」っていうアドバイスを全部のみ込んで、難しいなりに頑張ってる姿勢はめちゃくちゃかっこいいなって思ったから。自分もそうだけど、央士は周りを意識するより、今考えていることに素直でいればいいんじゃないかなって思う。ある程度経験を積んできて、僕もやりたいことを口にできるようになったんだけど、それまでコツコツやってきたからかなって。そのときに自分が言ったことを、同じようにかなえたいって思ってくれる人が周りにいてくれることが大事じゃない? お芝居が好きなら、「そういうふうに助けてくれる人がいっぱいいたらいいな」と考えて行動するのがいいと思うんだよね。だからっておべっかを使うのではなく、人として普通にしてたらいい。まぁ、普通にしてるのがいちばん難しいけど。
鈴鹿 難しいです…。ありがとうございます!
なんでもできる俳優になるべく
興味の種を育てていこう
鈴鹿 千葉さんの俳優としてのモチベーションは何ですか? ドラマの撮影だと3〜4か月あって、人によっては、服を買って気分を変えたりするって聞くんですけど。僕は撮影が終わって、「もうちょっと台本を読み込んでおけばよかったかな」とか「あれは違う言い方あったかな」っていう後悔が生まれた瞬間に、次は後悔したくないという気持ちがモチベーションになっているんです。ちょっと休みができたら、放送で見返して、「自分はこんなすばらしい作品に出てるんだ! 頑張ろう!」ってエンジンかけたり(笑)。
千葉 僕、自分が出てる映像、観られないんだよね…。
鈴鹿 僕もひとつのドラマで一回までです。
千葉 何回も観るわけではないってことね(笑)。僕の場合は、現場がモチベーションかもしれない。台本で読んだときのイメージと現場って、いい意味でも悪い意味でも違うことあるじゃない? 極端な話、悲しいシーンだと思って読んで、共演者と面と向かってやったら、楽しいシーンじゃんってこともありえるし、そこにいる相手と現場の雰囲気でも変わるからね。それがすごく面白い。
鈴鹿 すごくわかります。なるほど〜。これまでの経験から、お芝居についてアドバイスが欲しいです。やっていてよかったこととか。
千葉 楽器を演奏する役をやるとき、練習期間があるけど限られていて、その中でマスターするのってかなり慌ただしいから、事前にやっておいたらいいのになと思うんだよね。
鈴鹿 わかります。
千葉 俳優は日頃の経験が生きる仕事だとも思うから、自分の興味の種を育てておくのはいいと思う。僕は楽器や語学が好きなんだけど、そういう気持ちが向くものをちょっとずつ頑張っていくのは、今後の俳優としてのモチベーションを保つ意味でも大事かなって。
鈴鹿 例えば、楽器のほうがある程度できていたら、その分お芝居にも集中できますよね。そういう意味で、この1月に始まるドラマ『星降る夜に』で千葉さんが演じる遺品整理士の役って、一般的になじみのない職業ですよね。どうやって演じているのか気になっています。
千葉 僕は、北村匠海くんが演じる、生まれつき音のない世界を生きる青年・柊一星の同僚の役。遺品整理士は、文字どおり亡くなられた方の自宅に残された遺品を整理するお仕事。プライベートの空間におじゃまして、その人のもうひとつの一面、もしくは本当の一面を見ることで、人の人生に向き合う作品だと思っていて。物語は吉高由里子さん演じる産婦人科医の雪宮鈴と一星の大人のピュア・ラブストーリーだけど、その中では今回央士と話しているような「普通に生きるのって難しいよね」という、多くの人が共感できる普遍的なテーマも描かれていくと思う。
鈴鹿 すごく興味深いです。観ます!
千葉雄大|ちば ゆうだい
1989年3月9日生まれ、宮城県出身。2010年、『天装戦隊ゴセイジャー』の主役・アラタ/ゴセイレッドで俳優デビュー。近年の代表作は、ドラマ『アバランチ』『ダブル』、映画『もっと超越した所へ。』、舞台『世界は笑う』など。今年1月17日(火)に始まるドラマ『星降る夜に』(テレビ朝日系・毎週火曜21時〜)に出演する。
鈴鹿央士|すずか おうじ
2000年1月11日生まれ、岡山県出身。18年に、スカウトをきっかけにデビューし、同年メンズノンノモデルオーディションでグランプリに。昨年、ドラマ『六本木クラス』、『silent』や映画『バイオレンスアクション』などの話題作に出演。今年は、3月配信予定のNetflixシリーズ『君に届け』、3月24日公開予定の映画『ロストケア』が控える。
Photos:Saki Omi[io] Hair & Make-up:Sayaka Tsutsumi(for Mr.Chiba) takai(for Suzuka) Stylist:So Matsukawa Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
■机と椅子のカット
[千葉さん]
ジャケット¥132,000・パンツ¥59,400(ともにレノマ)・シャツ(リパーパス)¥35,200/レショップ 青山 その他/スタイリスト私物
[鈴鹿]ジャケット¥143,000・パンツ¥115,500・スカーフ(ヘドメイナー)¥57,200・シャツ(アイ アム ドーク)¥55,000/メイデンズショップ その他/スタイリスト私物
[机に置いたメガネ)
机の上のメガネ(ディータ)¥103,400/オプティカルテーラー クレイドル青山店
問い合わせ先
オプティカルテーラー クレイドル青山店
TEL:03-6418-0577
メイデンズショップ
TEL:03-5410-6686
レショップ 青山
TEL:03-5413-4714
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