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社会人として身に着いていなければならない“マナー”は、学校では教えてくれないことが多い。現場で学ぶしかないけれど、あらかじめこれを読めばスタートに差をつけられる! 上司からも同僚からもいきなり一目置かれちゃう、10のビジネスマナー講座。
① 正しいお辞儀の仕方
会社員であるとないとに関わらず挨拶の作法は人としての基本だが、きちんとできていない人が意外にも多い…。ポイントは、座ったままや何かをしながらではなく、立って向き直ってから頭を下げること。お辞儀の角度は、3種類と覚えよう。
会釈=15度(通りすがりなど)
敬礼=30度(一般的なお辞儀)
最敬礼=45度(謝罪、感謝など)
わざとらしくなく、さらりと出来ると好印象。そして挨拶は先手必勝! されて嫌な気がする人はいないのだから、率先して行おう。
② 正しい名刺交換
STEP:1
名刺入れを手に持っておく
STEP:2
相手より下に差し出して、謙虚さを示す
STEP:3
両手で出して両手で受け取るのが基本
交換する場合は、右手で出して左手で受け取る
STEP:4
役職や名前などについて
気の利いた世間話ができたらグッド!
スマートな名刺交換で、第一印象から「できる自分」をアピールしよう! 準備をしておかずに交換する間際にもたつくのは、意識の低さが丸出し。面会する前から、名刺入れは手もとに用意しておくとスムーズだ。
③ 正しい電話対応
人は電話をかけたとき、11秒以上待たされるとイライラし始める──という調査結果あり。おおよそ、呼び出し音の回数では3コールに相当する。
3回鳴る前に電話を取ることができたら、社名と部署名を言う。声だけで印象が決まるから、対面時よりも丁寧な気持ちが大切。もしも3コール以内に出られなかったら「たいへんお待たせいたしました」と前置きを述べること。
< 担当者が不在だったら? >
先方が通話を望む人間がいない場合、「◯◯は離席(外出)中です」だけでは雑な対応。電話が入る約束だったとしたら、かなりの失礼になってしまう。席に戻る予定時刻を伝えたり「戻りましたらご連絡を差し上げましょうか」など不在をフォローするように心がけを。
< 伝言を承る場合の注意 >
用件を伝えるメモは5W3H、つまりWhen=いつ/Where=どこで/Who=誰が/Why=なぜ/What=何を/How=どのように/How many=どのくらい/How much=いくら、を網羅すると完璧! 要点を得ない伝言をしてしまうと、かけ直したときに同じ内容を聞き返すことになり、それこそ失礼だ。
④ 正しい言葉遣い
尊敬語・謙譲語・丁寧語を完璧に使い分けるほどの必要はない。へりくだりすぎも逆に不快感を与えることがあるし、“できるヤツほどフランク”もビジネスのあるあるだったり。その要領は「知らなくて使えない」と「知っているけど使わない」の違い! これだけは覚えておくべきな正しい言葉遣い、間違いの例をピックアップしておく。
< 目上・社外の人に対して >
× すみません
○ 申し訳ありません・恐れ入ります
× 了解しました・わかりました
○ かしこまりました・承知しました
× 知りません
○ 存じません
× 伝えます
○ 申し伝えます
× 行きます
○ 伺います
× どうしますか?
○ いかがなさいますか?
△ ご確認をお願いします
○ ご査収ください
× ご苦労様です
○ お疲れ様です
× お世話様です
○ お世話になっております
< 自称 → 他称 >
わたくし、自分
→ ◯◯様、あなた様
弊社、当社、小社、私ども
→ 御社、貴社
おうかがいする、お訪ねする
→ お越しになる、ご来社する
考え、私見
→ ご意見、ご意向
< 例えば、こうなる! >
×「はい、お世話様です。三宅社長ですか? いらっしゃいます。少々お待ちください」
○「はい、お世話になっております。三宅ですか? おります。少々お待ちください」
⑤ 席次のいろいろ
このルールはあくまで基本のマナーに過ぎないので、人それぞれの好みを優先して構わない。絶対とするのではなく、柔軟に対応しよう。
①→②→③→④
の順で“上座”扱い
基本は、出入り口から遠い順に上座→下座と覚えればOK。来客が3人だったら、①と②の間が一番の上座となる。ただし図の右側に窓があり、景色がよい場合などは③④が上座になることも。議長がいる会議の場や円卓などもルールが変わるが、この基礎知識を踏まえていれば大失敗はないぞ。
< タクシーで座る場所 >
①→②→③→④
の順で“上座”扱い
< 飛行機・新幹線 >
窓際の場合
窓際→通路側→中央
が上座順
中央部の場合
通路側が上座、中央が下座
⑥ 案内のルール
< エレベーターでは >
乗るとき ▶ 入り口でボタンを押し、ドアを開けた状態にして上司やお客様を案内。最後に自分が入り、操作盤の前に立つ。
降りるとき ▶ 全員が降りるまで「開」ボタンを押して待つ。最後に自分が出る。先に降りるよう促された場合は「お先に失礼します」。
< エスカレーター・階段では >
昇りは上司やお客様より後ろ、下りは先。「相手を見下ろす位置にならない」ことと「相手が転んだときなどに、下ならば支えられるから」が理由なのだ。
⑦ 訪問のマナー
打ち合わせや挨拶などで会社を訪問する際は、社屋に入ったらコートを脱いで受付をするのがマナー! 遅くとも、約束をしている相手に会う前までには必ず脱いでおく。
⑧ 紹介のマナー
自分の立場から見て、より敬意を表すべき相手を後に紹介するのが基本。自分側には同僚と上司、相手方に担当者とその上司がいた場合は、以下の順が正解になる。
同僚 → 上司
→ 先方の担当者
→ 先方の担当者の上司
まず身内を先方に紹介し、その後に身内に先方を紹介するようにしよう。
⑨ “御中”と“様”の使い分け
「御中」は、その組織内の担当者が誰かわからない場合に使う敬称。「集英社 メンズノンノ編集部 御中」のように使う。誰宛かわかっている場合は「集英社 メンズノンノ編集部 ◯◯様」と書くべし。「集英社 メンズノンノ編集部御中 ◯◯様」は、間違いなのでNG!
⑩ 仕事の基本は“ホウ・レン・ソウ”
最後にマナー同然の、社会人の常識を伝授! 仕事を円滑に進めるために怠ってはいけない3要素“報告・連絡・相談”を肝に銘ずること。上司へのホウレンソウの際には、「今お時間よろしいでしょうか」「ご相談してもよろしいでしょうか」などのクッション言葉を挟むのが、合わせて覚えるべきマナー。
< 報告 >
与えられた仕事の状況を説明し、伝える。内容は端的に結論から、続いて経緯や意見を簡潔に話し、必要があれば指示を仰ぐ。
< 連絡 >
業務の進行の遅れなどは、とにかく早く連絡したい。予定を確認したり、同僚との情報共有も重要な連絡事項のうちだ。
< 相談 >
疑問点や解決できないこと、自分だけでは判断しかねることがあれば相談を! ためらうと、仕事の成否を左右しかねない。
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