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マンガ、アニメ、映画と、すべてのONE PIECE作品を見てきたという俳優、山田裕貴さんが声優として念願のワンピ映画出演を果たした。ワンピ愛あふれる彼から見た本作の面白さとは。本誌では掲載できなかったアザーカットを含め、オリジナルインタビューを完全版でお届け!
山田裕貴、夢に見たワンピ映画出演!
「もう『わりい おれ死んだ』って
言えちゃう」
取材前の撮影で"ギア2"を入れて、インタビューに臨んだ山田裕貴さんは、無邪気な笑顔で語り始める。
僕はONE PIECEから生き方を学んできたんです。サンジが仲間になるバラティエでのエピソードでは、日頃ごはんが食べられることのありがたみや、ゼフのように自分を気にかけてくれる目上の方への感謝の気持ちを教わりました。アラバスタ編では、ルフィが王女ビビに『おれ達の命くらい一緒に賭けてみろ!!! 仲間だろうが!!!!』と叫ぶほど相手を大切に思う人の強さを知り、これまで『おれは弱い』って1回しか言っていないルフィにならって、前向きに生きたいと思える
「ONE PIECEを読んでくれれば、僕のことがわかる」と語るほど影響を受けてきた山田さん。人気俳優として活躍する現在地も、彼の中のログポースが指し示していたのだろう。
俳優をめざそうと決めたとき、ONE PIECEに声の出演ができたらいいなと漠然と考えていました。アルバイトをしていたときの名札に『俳優王に、おれはなる!』と書いていたくらい僕にとっては特別な存在。ついに夢がかないました。今なら『わりい おれ死んだ』って言える…かも(笑)
夢見ていたONE PIECE声優として、山田さんは冒頭でウタを狙うクラゲ海賊団の船長、エボシを演じる。
いざ声優に挑んでみると、声の表現の幅がまだ狭いと痛感しました。同時にやっぱりONE PIECEの声優の方々はすごいなと。皆さんの声を聞いて『やばい、今僕みんなと会話してる! エボシ、最後までやられないで!』って願いながらアフレコをしていて(笑)。すごく幸せな時間でした。これほど歌が軸となるエピソードはなかったと思うので、長年のファンも、そうじゃない人も絶対楽しめます
そして最後に、ONE PIECEを人生の教科書とする彼だからこそ、伝えたい今作の魅力があるという。
かつて魚人島編では人種差別、ウォーターセブン編では環境問題など、ONE PIECEはいろいろな物語で人間社会の問題を暗に取り上げてきたと思うんですよね。今作でも、まさに僕たちが生きるこの世界を表現しているような気がしていて。今は自分で情報を手に入れて、信じるものを選べる自由がある時代だけど、一方で、自分と同じものを信じない人は"悪"だとか、本質を見る前に責めてしまうじゃないですか。信じることもいいけれど、その相手や物事の背景や過去、意思を受け入れて、理解しようとする"受け止める力"のほうがまず大切ですよね。そこから生まれる"人つなぎ"こそが、僕らにとって大秘宝だと思います
ウタとコエのQ&A
Q.1
声のお仕事で大事にしていることは?
A.1
キャラクターの音を考える
今回で言うなら、エボシというキャラクターを知りながら、彼の体からはいったいどんな音、声が出るのかを考えていました。
Q.2
カラオケで歌う好きな曲は?
A.2
沢田研二さんの「時の過ぎゆくままに」
1曲目はこの曲を入れますね。気分がぐっと盛り上がります。
Q.3
つい聞きほれる声は?
A.3
ルフィの「ううぅぅ~」
田中真弓さんが出す、ルフィの「ううぅぅ〜」といううなり声が好き。ちょっとかすれてまた戻る感じの声で、本当に踏ん張っていたり、必死に耐えていたりするのが伝わってくる。劇中の「ウタ〜!」という叫び声にもルフィの感情が乗っていてカッコいい!
山田裕貴さんからのコメント動画!
Profile
山田裕貴
1990年、愛知県生まれ。2011年、『海賊戦隊ゴーカイジャー』で俳優デビュー。近年の出演作に、映画『東京リベンジャーズ』『余命10年』などがある。現在、映画『鋼の錬金術師』シリーズが公開中。
『ONE PIECE FILM RED』
原作・総合プロデューサー:尾田栄一郎(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:谷口悟朗 脚本:黒岩勉 音楽:中田ヤスタカ キャラクターデザイン・総作画監督:佐藤雅将 主題歌: 「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」Ado (ユニバーサル ミュージック) 劇中歌 楽曲提供: 中田ヤスタカ Mrs. GREEN APPLE Vaundy FAKE TYPE. 澤野弘之 折坂悠太 秦 基博
●2022年8月6日より、全国公開
©尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会
Photos:Kanta Matsubayashi Hair & Make-up: Junko Kobayashi Stylist:Akiyoshi Morita Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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