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情緒や人情が匂い立つ東京・浅草で、今をときめく女優の小芝風花さんとローカル散歩。ニコニコ話を聞き、よくしゃべり、からから笑っていたかと思えば、おいしそうにスイーツをほおばる――くるくる変わる表情に、すっかり恋に落ちてしまった?
Asakusa Retro Sweets
浅草浪花家
の鯛焼き
ワンピース(アプントビー)¥74,800/ビショップ ベスト¥43,450/Kota Gushiken
小芝風花 Fuka Koshiba
1997年4月16日生まれ、大阪府出身。2011年にオーディショングランプリを受賞し、翌年女優デビューを果たす。主演を務める土曜ナイトドラマ『妖怪シェアハウス –帰ってきたん怪–』(テレビ朝日系)が放送中。6月17日には映画『妖怪シェアハウス –白馬の王子様じゃないん怪–』が公開予定。
ふふ。背びれから鯛焼き
食べたの、初めてです
「最近、食後に甘いものを食べたくなることが増えたんです。あんぱんや鯛焼きなどのあんこスイーツも大好きで、学生時代に習っていたフィギュアスケートの練習後にも食べていたし、仕事を始めてからも家族に買って帰ったり」
この鯛焼きのあんこは十勝産の指定農家の小豆を使い、約8時間かけて銅釜で手練り。「薄めの皮はとろっとしていて、頭からしっぽ、さらに背びれにまで、甘さ控えめで深い味の粒あんがぎっしり。パクパクいけちゃう!」
少しずつ、少しずつ。
お芝居もオフも楽しめるように
「盛りつけや器の美しさを含め、外でおいしいものを食べると気分がアガりますね。小芝家は食事をしたらすぐにお店から出ちゃう派だから、せめてスイーツを味わうときくらいは、ゆっくりしたいところ(笑)。おしとやかに見られがちだけど、意外とちゃきちゃきしてるんです」
そんな小芝さん、インドア派だったとか?
「と思ってたんですけど、自粛期間に外に出られないことが続き、『私、仕事でいろんな場所に行き、たくさんの人に会えているから休日は家にいるのが好きだったんだ』と、根っからのインドアではないことに気づいて(笑)。それに今、私が生きている時代で想像しえなかった悲しいこと・つらいことが世界中で起きている。いつ、何が起こるかわからないからこそ、もっといろんな場所へ行き、見て、食べて、楽しい思い出をつくっていけたらなと、思うようになりました」
今の姿があるのは地道にコツコツ、まじめに真摯(しんし)に目の前の仕事と向き合ってきたから。
「悔しい思いもいっぱい味わいながら、本当に一歩ずつ、でした。スタッフの方から“もう一度仕事をしよう”と思ってもらえるのは幸せだし、少しずつつながってきたんだなとか、あのとき、間違ってなかったんだなって。そもそも演技のお仕事を始めた10年前は、家で練習したとおりにしかできなくて。先輩方から『お芝居はキャッチボールだよ』『現場にあるモノ(小道具や空間)をよく見なさい』『最初から両手いっぱい持ってると何もつかめないから、手ぶらで現場に入ると、たくさん得られると思うよ』など、ステキな助言をたくさんいただいて。少しずつですが、相手のお芝居あってこそ出てくる反応があることもわかってきたので、現場で生まれるものを大切にしつつ、“聞くお芝居”ができたらと。各作品ごとのスタッフ・出演者だからこそ生み出せる作品を作りたいし、私自身はもちろん、関わったすべての方に『楽しい現場だった』と思ってもらいたい。読者の皆さんには作品を通して“何か”を伝えられたらうれしいし、あわよくば『小芝が出てるなら、観てみよ!』と思ってもらえるような俳優さんになれたらいいなって」
Shop Information
浅草浪花家
台東区浅草2の12の4 TEL:03(3842)0988
営業時間:11時〜19時(土日祝10時〜18時) 火曜休、不定休あり
100年以上の歴史を持つ麻布十番「浪花家総本店」で研鑽(けんさん)を積んだ店主が地元・浅草で独立。一丁焼きと呼ばれる伝統製法で焼きあげる「鯛焼き」1尾¥180のほか、イートインスペースでは夏限定の「かき氷」も。
※店舗の営業時間やメニューは変わる可能性があります。
Photos:Sodai Yokoyama Hair & Make-up:Yuko Aika[W] Stylist:So Matsukawa Model:Fuka Koshiba Interview & Text:Yukino Hirosawa
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