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メンズノンノモデル卒業後もずっと、メンズノンノにとって大切な存在の坂口健太郎。10代~20代読者のロールモデル的な男性として常に名前が挙がり、そのファッションや出演作への向き合い方など、いつも憧れの的だ。そんな彼もついに30歳! 僕らより少し先を走る中で見えたもの、最近好きなスタイル…久々登場の本誌に語ってくれた。
もっと人に頼っていいし、
もっと人に必要とされたい
――メンズノンノには約2年ぶりの登場となります。早朝からのロケでしたけど、きれいな朝日を背景に、久しぶりのファッションシューティングはいかがでした?
楽しかったです! 映画やドラマのプロモーションで撮影するときってわりとスタジオにこもりっきりですし、早朝からやることってまずないんですよ。今日は6時前に集合しましたけど、僕、こういう朝早いのとか、ちょっと外に出るのとか好きなんですよね。メンズノンノモデルの頃を思い出して懐かしかったです。
――今回は事前にアンケートに答えてもらっていて、「優しい色味、優しい素材の服を着たい!」という坂口さんの希望を取り入れたコーディネートとなっています。実際に着てみてどうでした?
うん、優しかった~(笑)。ここ数年は、ちょっとおしゃれして街に出るということが減っちゃったじゃないですか。春になるし、またそういうことができるようになってほしいなという願いも込めてアンケートには書きました。
――2021年は朝ドラもあって、忙しい年だったと思います。年齢も30歳になりましたけど、何か変わったことはありますか?
29歳になったときに、20代最後だと強く思ったんです。でも、こういう状況なので、思いっきり変わったなという実感はなくて。もっといろいろやりたかったなじゃないですけど、20代の終わりだという節目がゆるやかだったのもあって、30歳になって大きく変わったという感覚はないんですよね。
とはいえ、20代を振り返ると、けっこう頑張ったなって思います。やっぱりパワーはあったし、自分なりにもがきながらやってきたなって。それと比べたら今はゆったりできているというか、クロールから平泳ぎになっている感じはありますね。この調子でいくと、40歳になったらただ浮いているだけになっているかも(笑)。
ただ、それもすごく気持ちいいだろうなって思うんです。たぶん執着というものがあんまりないんですよね。お芝居をやっているのも今の自分の好奇心の向く先がそこだっていうこと。努力することはもちろん大事ですけど、僕の場合、そこに面白さがないと続かないんです。そういう意味で、今はすごくいい状態で楽しくできているなって思います。
――肩の力が抜けているというか、自然体な感じでいいですね。
僕、生きているだけで丸もうけというか、それだけでいいだろうと思っているところがずっとあるんですよ。生きていれば確かにいろいろなことがありますけど、昨日たまたま目にした言葉で「人は生きているだけで迷惑をかけているから、ほかの人がしてしまった失敗で迷惑がかかったとしてもそれを許せる人でいよう」というのがあって、本当にそうだよなって。
何が言いたいかというと、頼らないとダメだと思ったんですね。頼らないで自分の力でやることの正しさもわかるんですけど、頼るって相手にしてみれば必要とされているってことだから、もっともっと人に頼っていいし、もっともっと人に必要とされるようになったらいいなって思うんです。自分だけでやろうとすると、どんどん無理が出てくるし、ストレスがかかってくる。だから、頼ることはすごく大事だなって思います。
――本当にそうですね。さすが、いいこと言いますね。
今年の坂口は深いですよ(笑)。ただ、人に頼りすぎるばかりで、「あいつ、自分じゃ何もしねぇな」ってことにならないように気をつけないと、とは思ってます(笑)。
Photos:Yuki Kumagai Hair&Make-up:Rumi Hirose Stylist:Taichi Sumura Model:Kentaro Sakaguchi Interview&Text:Masayuki Sawada
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