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2009年の第24回メンズノンノモデルオーディションに合格し、2021年に卒業を迎えるまでの12年間にわたってメンズノンノモデルを務めた栁俊太郎さん。パリコレでのファッションショーに出演したり、いち早くモデルと俳優業を両立して活躍するなど、『メンズノンノ』を常に引っ張ってきた存在だ。そんな彼に、オーディション当時の思い出や『メンズノンノ』とはどんなものか、じっくり語ってもらった。
メンズノンノモデルオーディション
スペシャルインタビュー
栁俊太郎
Q.メンズノンノモデルを目指した理由はどんなものでしたか?
「部活(バレーボール)に打ち込んでいた高校生活だったのですが、ケガをしてしまって残念ながら最後の大会に出場できなかったんです。そのせいでどこか不完全燃焼な気持ちを抱えていたところ、僕の身長を活かせるのではと姉が応募をすすめてくれたのが最初のキッカケでした。普通の高校生で服に詳しいというわけでもなかったのですが、『メンズノンノ』を読んでいたこともあり、せっかくならとチャレンジしてみることにしました」。
Q.オーディションでいまだに覚えていることはありますか?
「当時のメンズノンノでは、ハーフのモデルの方たちが多く登場していたこともあって、受験者にもそういった方が多かったのを覚えています。みなさん雰囲気があって『なんだか怖いな』と少しビビっていました(笑)。ひたすら緊張していましたね。でも、選考を通して『まっさらな状態の素材』として受験者を見てくれていると感じました。無理に取り繕ったとしても、すぐにバレてしまうはず。だから、自分のありのままの姿を伝えれば大丈夫だと思います」。
Q.メンズノンノモデルになってよかったことや変わったことはありますか?
「普通の高校3年生だったので、そんな年齢のうちから、編集部の方々やスタッフさんなど、『カッコいいものをたくさん知っている大人たち』に出会えたのがとても貴重な経験でした。そういった方たちと接することで、自分の世界や可能性が広がっていくような感覚がありました。一生メンズノンノモデルでいられるわけではないから、自分が将来やりたいことを見つけるうえで、色々なプロの方と仕事をできるのはありがたいことだと思います」。
Q.印象に残っている企画や撮影はありますか?
「まず最初に目標にしていたのは『モデル〇〇の30日コーデ』みたいな企画に出ることでしたね。モデルの名前が立ったページはそれほど多くないので、初めて呼んでもらえたときは光栄だし嬉しかったです。あと僕の企画では、シチュエーションのなかで女優さんと一緒の撮影機会もあって。それまで女性モデルさんと組んだカットの撮影はほとんどなかったので、ラッキーでした(笑)」。
Q.理想のメンズノンノモデル像はありましたか?
「『メンズノンノモデル』というからには、やっぱり『モデル』としての自分の価値を高めたいと強く感じていました。当時の『メンズノンノ』の誌面では専属モデル以外のモデルも起用されていて、なかにはランウェイショーに出演経験のあるモデルもいたんです。そういった方たちに負けたくないという気持ちを持っていましたね」。
「『モデル』としての経験を積むために、海外誌のモデルに挑戦してみたり、ひたすらオーディションを受けたりしました。今思うと、ハングリーだったなと。でもそのくらい『自分はモデルです』と胸を張って言いたかったですし、その姿勢があったから、パリコレのランウェイを歩くこともできたんじゃないかなと思います」。
Q.メンズノンノモデル同士の関係性はどんなものでしたか?
「色々な場所から集まった年代の近い人たちが多くて、刺激になる存在でした。あまり『ライバル』という感じはなくて、『仲間』という感覚ですね。撮影終わりにそのまま飲みに行って、他愛のない話をずっとしているみたいこともしょっちゅうでした。今でも付き合いは続いています。ちょうどこの間も(中田)圭祐が連絡をくれて、ご飯に行ってきましたよ!」。
Q.俳優としての活動を始めたキッカケは何でしたか?
「中学生くらいから日本映画を観るのが好きで、好きな俳優のひとりが浅野忠信さんでした。たまたま『メンズノンノ』で、その浅野さんのブランドの特集があり、自らスタイリングを担当していた浅野さんに現場で話しかけて『役者がやりたいです』と直談判したんです。その縁で浅野さんと同じ事務所に所属し、俳優としての活動をスタートしました」。
Q.モデルの経験が俳優業に活かせる部分はありましたか?
「モデルの経験があったので、『人前でカメラに立つ』ということには慣れていました。ただモデルと役者では、カメラに向き合う感覚が全然違って。それに気が付くまで、そしてその感覚を掴むのに時間がかかりました。モデルの仕事のときには、カメラの横に自分をもう一人立たせて、その自分がモデルの自分を客観視しながら”主役”である服をよく見せるように動く感覚。でもお芝居をするときは、自分を客観視するだけでなく役に入り込む必要がある。その違いに慣れて、それぞれに合った表現をするために試行錯誤がありましたね」。
Q.応募者へのメッセージをお願いします
「もともと自分は、集合写真でも隠れてしまうくらい、表に出るのも写真を撮られるのも苦手なタイプでした。でも、メンズノンノモデルとして活動していくなかで自分に自信が持てて、殻みたいなものを破れたように思います。自分次第ですが、変わるキッカケを与えてくれるはず。『メンズノンノ』は、一流のクリエイターの方々がモデルのそれぞれの良さを引き出してくれる環境だから、ぜひオーディションにトライしてみてほしいです」。
【黒のジャケットスタイル】ジャケット¥64,900・シャツ¥24,200・ネクタイ¥12,650・パンツ¥47,300・ベルト¥29,700・靴¥72,600/ラッド ミュージシャン 原宿
【デニムスタイル】ジャケット¥64,900・Tシャツ¥12,100・パンツ¥58,300・ベルト¥37,400(以上すべてトーガ トゥ)・靴(トーガ ビリリース)¥83,600/トーガ 原宿店
<問い合わせ先>
ラッド ミュージシャン 原宿 03-3470-6760
トーガ 原宿店 03-6419-8136
Photos:Teppei Hoshida Hair & Make-up:Kosuke Abe[traffic] Stylist:Takanori Akiyama[A Inc.] Model:Shuntaro Yanagi
山口朗
メンズノンノ編集部
2023年からメンズノンノ編集部に在籍。スニーカーが好きで、いま所有しているのは25足ほど。イングランドのサッカーチーム、「アーセナルFC」が“推し"です。
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