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GDC(ジーディーシー)、再始動! デザイナー熊谷隆志さんロングインタビュー「20年後に見ても新鮮だと思ってもらえるようなブランドにしたい」

GDC(ジーディーシー)、再始動! デザイナー熊谷隆志さんロングインタビュー「20年後に見ても新鮮だと思ってもらえるようなブランドにしたい」

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スタイリストがディレクションを手がけるブランドの先駆けとしてGDCを立ち上げ、2000年代初期に大ブレイクさせた熊谷隆志さん。その後もサーフィンやゴルフなど、自身のライフスタイルと結びつくブランドを成功させ第一線を突っ走っている。いったん休止したブランドを、今また再始動する理由は?

2025年にブランド「GDC」を復活させたスタイリストの熊谷隆志さん1

GDC デザイナー

熊谷隆志 さん

1970年生まれ、岩手県出身。南部鉄器の老舗に生まれ育ち、エスモード・ジャポンを卒業し、エスモード・パリに留学。帰国後、1994年からスタイリストとしてキャリアをスタート。1998年にフォトグラファーとしても活動をはじめ、同年、GDCを立ち上げる。2010年にディレクターを退任後もファッションレーベルのブランディングディレクター、セレクトショップのクリエイティブディレクターなど多岐にわたって活躍。2025年にGDCを再始動する。

BRAND PROFILE
GDC(ジーディーシー)

当初、グランドキャニオンというブランド名でプリントTシャツのクリエイションからスタート。1998年に名称をGDCと改めて、フルアイテムをラインナップするブランドに。映画にインスピレーションを得たコレクションを発表し、さまざまなファッション誌で特集が組まれる人気ブランドに躍進。2025年3月に再スタート。
https://gdc.tokyo/
https://www.instagram.com/gdc_jp/

     

INTERVIEW
GDCを今、再始動する理由。
熊谷隆志さんインタビュー

1_幼少期から
スタイリストになるまで

――熊谷さんはスタイリストでありながら、フォトグラファーを兼業したり、ブランドを立ち上げたりと、マルチに活躍していました。その後、スタイリストのブランドがブームになったりしましたが、熊谷さんが先駆けですよね?

おそらくですが、僕が最初じゃないですかね。当時は「スタイリストなのに何やっているんだ? 餅は餅屋だろう」とおっしゃる方もいたり、出禁になったブランドもありましたね。

――90年代後半はそういう時代でしたよね。それを乗り越えて、GDCを成功させた。

若かったんでくじけたりもしましたが、続けましたね。

雑誌のパリジャン特集に感動して
エスモード・パリに留学

2025年にブランド「GDC」を復活させたスタイリストの熊谷隆志さん1

――もともとデザイナーへの憧れもどこかにあったのでしょうか。

エスモード・パリではデザインの勉強をしていたんです。でもハイファッションのデザイナーでは生活が成り立たないだろうと思っていたときに、スタイリストという仕事に出会った。それでスタイリストになったんです。初仕事は『メンズノンノ』でした。1994年のアクセサリー特集。当時、パンクがトレンドだったので、メンズノンノなのにクリストファー・ネメスの服を着せたり、パンクなアクセサリーをガーッと使ったり(苦笑)。

――ファッションに興味を持ったのはいつ頃ですか?

子どもの頃ですね。母親がおしゃれな人で。地元が盛岡だから冬はみんなダウンジャケットを着るんだけど、僕はエナメルのリバティベル(1970~80年代に人気を博した高級ダウンジャケット)にバイソンのデニムを合わせていた。母親がいろんな服を着せてくれたので、小学校の頃はたのきんトリオ(田原俊彦・野村義男・近藤真彦の3人によるアイドルグループ)が履いていたナイキは全部履いたし、アディダスのトレーナーを裏返しに着て学校で流行らせたりしてました。中学時代には友だちの買い物に付き合って、それこそスタイリストみたいなことをやっていたと思います。

――その頃から将来はファッション関係の仕事をしようと思っていたんですか。

そうですね。高校は東大に行くような人もいる進学校に入ったんですが、僕は雑誌『ポパイ』のパリジャン特集に感動して「パリに住みたい!」と思って。パリに留学できるというのでエスモード・ジャポンに入りました。

学生時代の熊谷隆志さんのポートレート
▲1992年のエスモード・パリ在学時のパリの街角で撮影したスナップ。「アニエスベーのベストにバグッタのシャツ、足元はユーズドのブーツだった」と当時の服装を今もしっかり覚えている熊谷さん。

――80年代のパリジャンというと、B.C.B.G.(ベーセーベージェー/bon chic bon genreの略で、パリの上流階級のようなシックで趣味のいいファッションのこと)が流行っていた頃?

ベースはB.C.B.G.なんだけど、スナップを見るとけっこう古着を合わせていて。例えばノーブルな感じの男の子が、古着のM-65にTシャツ、ヴィンテージの501®をはいて、足元にレッドウィングのブーツを合わせるようなスタイル。渋カジ以前にパリジャンがやっていたんですよ。そこが刺さったんだよね。


     

2_第1期GDCについて

映画にインスパイアされて
自分が好きなものを形にしていた

――スタイリストとして売れっ子になって、写真も撮るようになって、さらにGDCをはじめました。ブランドをやろうと思ったきっかけは何でした?

後にGDCの共同経営者になる人たちとTシャツをつくったら、めちゃくちゃ売れちゃって、じゃあ、ブランドやろうかって。

――GDCがスタートした1998年頃って、裏原宿のブランドもTシャツから始まって成功していましたからね。でも熊谷さんがエス・モードだったように、裏原宿も文化服装学院とか、成功したブランドは意外と皆さん、服飾専門学校に通われていた背景があります。本格的にスタートしてからのGDCは毎シーズンテーマを立てて、コレションを展開していましたよね。

あの頃のGDCは映画が着想源でした。映画の配給会社と組んでコラボもしました。あとは海外に旅行したときの風景とか。スペインに行って看板をいろいろ撮影してモチーフにしたり…。

2000年代のGDCのカタログ
▲2003~2004年のGDCのカタログ。表紙にはシーズンのテーマが記され、中にはLAKE TAJO(レイクタホ/当時の熊谷さんのフォトグラファー名)の名前を打ち出した写真集のようなブックも存在する。撮影、スタイリングとも熊谷さんが手がけていた。

――映画コラボも早かったと記憶しています。裏原宿とはまた違うカルチャー系のコラボやメディアMIXを展開していた。

そうですね。文化的とまではいかないかもしれませんが、DJドラゴンと「ドラクマナイト」というイベントをクラブで開催したり、同時進行でいろんなことをやっていたんで、相乗効果もあったんじゃないですかね。ドラクマナイトは地方でも開催したので、GDCがコラボTシャツをつくって販売していました。

――GDCや熊谷さん界隈には男性だけでなく女性の芸能人の方もたくさんいらっしゃって。雑誌のGDC特集はいつもメンバーが豪華でした。

GDCはレディースもやっていましたから。

――2000年代に人気を集めた付録付きムックもGDCはたくさん出されていたんですね。

これも僕がスタイリングして写真も撮っていました。

2000年代に発売されたGDCのムック書籍
▲2006~2007年に発売されたGDCのムック。表紙には当時のGDCのイメージを体現する降谷建志(Dragon Ash)、浅野忠信、太田莉菜が登場している。

――当時のGDCのアイテムで手元に残しているのは、どんなアイテムですか?

思い入れのあるものですよね。ワンラックぐらいしか残してはいないんですが、アナログなつくり方をしていたので、手間暇が相当かかったものもあります。

――それぞれの思い入れを教えてください。

熊谷隆志さんの私物 GDCの初期のアーカイブであるキンスキーロゴのTシャツ

「Kinski」はもうキンスキーじゃないですか。ナスターシャ・キンスキー(ベルリン出身の女優)が大好きだからつくったTシャツです。これは1999年だったと思う。

――これは当時大ヒットしましたね。シンプルなロゴが新鮮でした。このボロボロのGジャンは? 

熊谷隆志さんの私物 GDCのアーカイブGジャン1
熊谷隆志さんの私物 GDCのアーカイブGジャン2

これはメキシコパンクをテーマにしたシーズンのものです。今見てもすごいちゃんとつくっていたなと我ながら感心する。メキシコの映画の中でパンクスが、素肌にボロボロのGジャンを着てアクセサリーをつけていて、すごいスピードで踊っているシーンを、何回もコマ送りで見て、デザイン画を起こしました。映画のタイトルは覚えてないんですが、当時話題になった映画でそのシーンに「カッケー!」って感動して。めちゃめちゃ頑張りました。


――ブランケットのライナーもオリジナル柄で、凝っています。このボロボロ感が今のトレンドにも通じるような一着です。

熊谷隆志さんの私物 GDCのアーカイブ ナポレオンシャツの表面
熊谷隆志さんの私物 GDCのアーカイブ ナポレオンシャツの袖口

パリに住んでいたときにオペラ座の近くにあった古着屋で、スペンサージャケットや燕尾服のようなフォーマルな古着を買って集めていたんです。中でもいちばん好きだったのがナポレオンジャケット。Tシャツに古着のジーンズを合わせるぐらいのテンションで着るのがかっこいいと思ってつくったものです。シアターブルックの佐藤タイジさんがライブで着てくれましたね。

――ステージ映えしますね。これもすごい凝ったつくりです。

熊谷隆志さんの私物 2000年のGDCのスタジャンの背面 アーカイブ
熊谷隆志さんの私物 2000年のGDCのスタジャンの表面 アーカイブ

このスタジャンは2000年のものですが、GDCでは毎年のようにスタジャンをつくって、商品とは別に1から100までナンバリングを入れて友人や知人に贈っていました。

――2006年のムックの表紙もスタジャンです。2000年のものはバックの雪柄刺しゅうが素晴らしい。

熊谷隆志さんの私物 2006年ごろのGDCのチェックネルシャツ

このチェックネルのローブはロデオとかカウボーイを取り上げたときのものだったと思います。ハイブランドのローブに似ているって誰かに言われて、ちょっとドキッとした記憶があります。

――2006~2007年AWのムックに掲載されていますね。「GDCフリー」というのがテーマと書かれています。星のモチーフもこの頃流行りましたよね。

(ムックのコーディネートを見て)パンツはベルボトムばっかりじゃん。まあ時代だね(笑)。今なら501®じゃない?


    

3_GDCを復活させる理由

自分と同じ感覚を持った
若い世代に響く服をつくりたい

――2010年代はビオトープ(アダム エ ロペが展開する白金台のセレクトショップ)やCPCM原宿(RTHのショップ・イン・ショップがあったクラフト&カルチャーショップ)のブランディングや店舗の内装を手がけたり、2018年からはそれまでと路線の違うストリートブランドを始めたり。最近ではゴルフブランドのディレクターと…。

ほかにも帽子のブランドとソックスのブランドをやっていますが、メンズブランドはないんですよ。だからもう一度全力で、メンズブランドをやりたいと思って。以前GDCをやっていたときは、大人向けはネサーンスやベンチュラとブランドを分けてましたが、今回は全部ひとつにして、いろんな要素が入りつつ「すべて熊谷だ」というブランドにしたい。

――新しいブランドを立ち上げるのではなく、GDCを復活させようと思ったのはどうしてですか?

新しいブランドをゼロイチで立ち上げるよりも、すでに熊谷隆志のイメージがあるGDCを復活させたほうが伝わりやすいと思ったからです。GDCとともに歩んだ降谷建志君とか浅野(忠信)君とか、すごい活躍をしている。だから、きっと往年のファンにも喜んでもらえると思っています。

2025年のGDCロゴと、1990年代のGDCロゴの比較
▲右が新生GDCのロゴ。第1期とはフォントが若干違っている。

――新しいGDCはどういう人たちに向けてものづくりをしていくんですか?

20代のYouTuberの動画をよく見ているんですが、そういうコたちにとって、僕は親世代じゃないですか? 彼らが「コレ、うちの親父が着てた! ヤバイ」とか「パタゴニアのコレをディグって…」とか言っているのを見たり聞いたりしていると、好きなモノも聴いている音楽も…思想がいっしょなんですね。だからまず、そのコたちに向けて服づくりをしたいと思った。もちろん、往年のGDCファンにも響くとは思うんですが。

――メンズノンノ世代が共感できるものになるということですね。

今の流行りって、古着からきていると思うんですよ。その古着の中にはアメカジだけでなく、DCブランドや裏原ブランドの古着なんかも入っている。バンドTブームのときには例えばニルヴァーナのTシャツが高騰したり、裏原古着でもグッドイナフが高騰したりしているけれど、今の若いコたちって、古着のいいモノは頑張ってお金をつくって買うんだよね。そういうコたちに響くモノをつくりたいと思っている。

2025年にブランド「GDC」を復活させたスタイリストの熊谷隆志さん2

――具体的にはどういうものをつくろうとしているんですか?

例えばGDCが人気のあるバンドのコラボTシャツをめちゃくちゃカッコよくつくったとして、僕が70歳くらいになったときにそのTシャツが「今、50万円するんだって」みたいなヴィンテージになる。そんなものづくりができたら面白いかなと。今90年代のグッドイナフを見るとすごく新鮮で、クオリティもいいのがわかる。そこを目指したい。

――GDCのアーカイブを掘っているような人もいそうですよね。さきほど解説いただいたアイテムも素晴らしいクオリティでした。

昔のGDCにもいくつかはそういうのもがあったと思う。だから今回のGDCは今のファッションが好きな若いコたちに、20年後、そう思ってもらえるようなブランドにしたい。


    

4_新生GDCのラインナップ

1年目はオリジナルとコラボを
毎週末交互に発表していく

――新生GDCは今まで熊谷さんがやってきたことを、すべてまとめてアウトプットするブランドになるということですね?

そうですね。かつてのGDC要素もあればネサーンスもベンチュラも入るし、CPCMのようなセレクトショップの要素もあれば、ヴィンテージやネイティブ・アメリカン、渋カジ要素も。あとは、『Beautiful Life (〜ふたりでいた日々〜)』の作中で木村拓哉さんがしていたスタイル、彼が出ていた90年代、2000年代のドラマの要素とかも感じられるかもしれないです。

――3月8日にお店がオープンしてECも同時に立ち上がるということですが、最初はどんなアイテムがラインナップされるのでしょう。

店は昔のGDCと同じ代官山に出します。わかりやすいところでは、アーカイブのキンスキーのロゴを使用したアイテムを複数型リリースします。なぜキンスキーなのか?に対するアンサーを、ロゴタグのデザインに入れることで、当時を知らない若い世代のコたちにも刺さってくれたらよいなと思っています。他には、トラッドなニュアンスを醸すブロードクロスのシャツなども用意しています。

GDCの2025年の復活コレクションから、キンスキーロゴのTシャツ
GDCの2025年の復活コレクションから、キンスキーロゴのフーディ
GDCの2025年の復活コレクション ロゴキャップ1
GDCの2025年の復活コレクション ストライプシャツ
GDCの2025年の復活コレクション ロゴキャップ2

――紹介いただいた新作はどれもいい感じですね。GDCのSTAモチーフも懐かしい。確かに、若い世代と往年のファン、どちらも満足するようなラインナップになっています。

キンスキーは当時のものがありましたが、アーカイブのロゴものをほぼ何も持っていないので、空想でやっていきます。あとはネットの古着をスクショして手がかりにしたりしているから、ロゴの大きさが何ミリか違うかもしれない(笑)。もちろん、サイズ感や素材はモダンにアップデートしていますよ。

――ローンチ後は毎週末に店舗とオンライン双⽅のチャネルから、インラインの新作やコラボレーションアイテムが発売されるとのことですが、シーズンごとにコレクションを展開していくわけではないんですね?

当面は毎週、オリジナル、コラボレーション、オリジナル、コラボレーションと交互に出していく予定です。シーズンで区切るのではなく01、02のようにコレクション単位で区切っている形になると思う。ひとつひとつ主役になるように、つくりこんでいきます。


GDCのTシャツを着用するDragon Ashの降谷建志さん1
GDCのTシャツを着用するDragon Ashの降谷建志さん2
▲GDC復活にふさわしい初回のコラボレーションは、熊谷さんの盟友でもある降谷建志(Kj)氏とのチームアップコレクション。Dragon Ashのライブフォトを全面プリントした半袖Tシャツは早くも完売予報が。

――情報解禁になった降谷建志さんとのコラボレーション以外にも、ここにサンプルがいろいろありますが、情報公開の都合、お見せできないのが残念です。メジャーなブランドからコアなブランドまで多様で、熊谷さんが今まで培ってきたコネクションの賜物ですね。

コラボレーションはコネクションというよりも、自分が長年愛用しているようなアイテムをピックアップしているかな。今回はオフライン(実店舗)に力を入れてやっていくので、早い段階でアジアにも出店したいと思っています。


   

5_GDCの着想源

コアなメンズファッションから
ユースカルチャーまで間口は広く

――テーマやシーズンを立てずに将来的にヴィンテージになるようなクオリティのものをどんどんつくっていくということですが、統一性みたいなのはあるんですか?

統一性は特別重視していないですね。ときにアメリカ寄りだったりヨーロッパに傾倒したり、カジュアル、クラシック、モードとファッションの間口が広いのが僕なんで。イメージビジュアルも毎回ガラリと変えていくと思うから、最初の1年ぐらいはみんな戸惑うと思います。1年くらい経って「全部、熊谷だわ」と、わかってもらえたらいいかなと。SNSを通してちゃんと説明もしていこうと思っています。

2025年にブランド「GDC」を復活させたスタイリストの熊谷隆志さん3

――最初のGDCのときは映画がインスピレーションでしたが、今は何から着想しているんですか?

昔はね『アウトサイダー』(1983年に公開されたフランシス・フォード・コッポラ監督作品)とかリバー・フェニックスとか、いろいろオマージュの元があったけど、もう全部通り過ぎて完結しているから、自分の記憶の中でいろんなイメージを固めて、あとは気になる古着を集めて、それをどういう風に料理しようかなと考えている。ヴィンテージのスナップや海外の写真を見てそこからイメージを広げることもあるかな。

――ちなみに熊谷さんの私服も少し前とは変わりましたよね? 

仕事でアナトミカの寺本欣児さんに久々に会って話をしたんだけど、めちゃくちゃおしゃれなの。昔から欣児さんと僕は好きなものがいっしょなんですよ。その日欣児さんの格好を見て、若いときに自分が着ていた、ホワイトジーンズにベイリーストックマンのブーツを合わせて、エミスフェールのシャツにウエスタンベルトをしてツイードのジャケット着て、襟元にはスカーフを巻く、みたいな服装をもう一度やろうと思ったの。

――寺本さんがそういうトラッドベースの格好をしていたわけですね。

そう。「自分は最近カジュアルな服ばかり着てる。ヤベー」って反省した(笑)。それで服って窮屈じゃなきゃおしゃれにならないからこれから毎日、ベルトは絶対しよう。スニーカーもなるべく履かないようにしようって(笑)。

2025年にブランド「GDC」を復活させたスタイリストの熊谷隆志さん4
▲「きょうはパリのあやしいおじさんがテーマ」という熊谷さん。シアーズのヴィンテージカバーオールにポールハーデンのジップニット、ワイルドライフテーラーの別注シャツ、スカーフはキャピタル、クリストファー・ネメスのキャスケットと、多様なテイストやブランドを取り入れながらも調和している。

インタビュー当日の熊谷隆志さんの私服 オールデンの革靴
▲ボトムスはチャップス ラルフ ローレンのコーデュロイパンツにオールデンのシューズとアメリカントラッドがベース。

――若者だけでなく先輩からも影響を受けている。

アナトミカの欣児さんとか、ネペンテスの清水(慶三)さんもおしゃれで尊敬している人のひとり。そういう先輩にもっと会って話を聞きたいと思っています。メンズファッションのコアな部分も好きだし、若いYouTuberが「チャンピオンの目無し、いいよね」とか言っているイマドキの感覚もすごい好き。昔だったら「ちゃんと勉強してからやれよ」って一蹴したと思うけど、今はもう可愛いと思える。「諸君、応援する」って(笑)。

――今日の熊谷さんの服装が新生GDCのヒントになりそうですね。

今はいろんなことを抵抗なく受け入れられるようになりました。だから今やっとGDCをやれるんですよ。

    

SHOP INFO
GDC DAIKANYAMA

2025年3月にオープンしたGDC代官山店の外観

GDC 代官山店(3月8日オープン)
■住所:
東京都渋谷区代官山町2-5 コレタス代官山1F
■TEL:080-4153-2623
■営業時間:
3/8(土)・3/9(日) 11:00~20:00
3/10(月)~3/13(木)は閉店
3/14(金)~3/16(日) 12:00~20:00
※3/17(月)以降の営業についてはSNSでの告知をご確認ください。
   

Photos : Kenta Watanabe
Interview & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「僕らの永久定番ファイル」や「コレクション速報」などファッションテーマを幅広く執筆。

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