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秋冬のコーディネートを簡単にブラッシュアップしてくれる注目アイテム=ベスト。服好きたちはどんなデザインを愛用しているんだろう。スタイリストからエディターまで、服のプロが買ってよかった「愛用ベスト」をチェックして。
オシャレな人が買ってよかった
「愛用ベスト」8選
1.BEAUTY&YOUTHの
スウェット ジップ ベスト
「秋冬のレイヤード使いに大活躍してくれる、スウェットベスト。ダブルジップがスタイリングのアクセントになってくれますね。身幅は広いのに、短丈でコンパクトに仕上げているので、スタイルアップも叶います。スウェットベストなので、アウターを着込んでもかさばらないのが魅力!」
2.DESCENTE
デサントの撥水ベストは、中綿入りのふんわりとしたフォルムが特徴。PRIMALOFT(R)を内蔵した中綿は保湿性が高いから冷房の効いた室内でのレイヤードに便利だし、サイドにはベンチレーション付きで通気性に優れているから蒸し暑い雨の日でも快適。ゆとりのある身幅と丈感はTシャツからスウェットまでトップスのシルエットを選ばずに重ね着できるのも嬉しい。
「半袖T1枚の上に羽織るだけでサマになるデザインがお気に入り。雨の日は肌寒いのでシェルアウターの内側に着込むこともありますね。軽くて折り畳むこともできるので、キャンプなどのレジャーにはもちろん、旅先でもかさばらずに持ち運べます」。
デサント PR
中川和亮 さん
デサントのPRを務める。高機能なテック系のアイテムを日常に落とし込んだスタイルが得意。
3.The DUFFER N NEPHEWS
イギリス発、エッジの効いたアイテムが人気のザ・ダファー・アンド・ネフューズ。フットボールマフラーを着想源にした大胆なグラフィックを、ベストに仕立て直したかのような意表をつくデザイン。光沢のあるファインメリノウールを甘く編み上げた風合いの上品さ。今っぽさも大人っぽさも十分な、まさに主役級のアイテムだ。
「ユニークな色柄ですが、ブラウンを基調とした配色が渋くて好み。袖口が大きいのいで、ジャケットやブルゾンのようなアウターの上にレイヤードして無骨かつ個性的なスタイルを楽しみたい」
ELIGHT SALES&PR
服部海 さん
感度の高いアイテムを取り扱うプレスオフィス、ELIGHTの若手PR。
4.AURALEEのニットベスト
「ベストは重ね着にすごく使える! 何げなく白Tシャツに合わせるだけでもかわいげが加わります。特にこれは首まわりの開きが絶妙で、カットソーやシャツなど様々なトップスと合わせられますね」
5.セットインのベスト
超個人的に「ちゃんと着こなせたら抜群にオシャレだけど、まあまあハードルが高いアイテム」ランキング、堂々1位のベスト。これまで何度かチャレンジしてきたんですが、しっくりくるものになかなか出会えず、ずっと敬遠していたんです。
しかし、とうとう出会ってしまいました。それがこの「セットイン」のベストです。「セットイン 」は今季デビューした気鋭のブランド。テニスをコンセプトにしたユニークなアプローチで、すでに人気を博しています。
昔からほどよくスポーティなアイテムをデイリーに取り入れる着こなしが好きなので、このベストもマットなナイロンで大人っぽく着られるところがお気に入り。そして、ワードローブに取り入れやすけどしっかり差がつく上品なグレーもポイントですね。
今っぽい大きめなシルエットなんですが、裏地がメッシュになっていて着心地は軽くて快適。ポケットがたくさんあったり、ベンチレーションとしても使えるディテールがあったり、パッと見はミニマルなんですが、機能面は超充実。
そして実際に着てみると、シャツにもカットソーにもすっと馴染んでくれて「あれ、ベストってこんなに着やすかったの!?」と驚いてしまいました。うれしいくらいあっさりと拍子抜けさせてくれて、結果、絶賛ヘビロテ中(笑)。合わせるだけで、気の利いた着こなしを実現してくれています!
6.アマゾン エッセンシャルズのフリースベスト
ベストってぶっちゃけ難しくないですか? オシャレアイテムのひとつだとは分かっているんですが、レイヤードの仕方が思いつかなかったり、そもそも着られるスパンが短そうというイメージもあったり。
けど、メンズノンノのスタイリングやストリートスナップなどで見かけると、そんなことお構いなしに欲しくなってしまう不思議(笑)。その長年の悶々を解消してくれたのが、こちらの「アマゾン エッセンシャルズ」のフリースベストです。
「アマゾン エッセンシャルズ」はアマゾンのオリジナル衣料ブランド。家電や生活雑貨などで「アマゾン ベーシック」にはちょこちょこお世話になっていて、ショッピング中に初めてその存在知りました。色々と物色していると、なんとずっと「欲しい」と「いや、オレにはまだ早い」の間で宙ぶらりんになっていた“ちょうど良さそう”なフリースベストを出しているじゃないですか! しかも、そのプライス、驚きの2,000円以下!(たぶんサイズや時期で異なるはず…)。チャレンジしやすい価格だったこともあり、勢いでポチってみることに。
さて、実際に届いたこの黒いフリースベストですが、すぐに1軍に入ることになりました(笑)。ベーシックなブラックボディはとにかくカットソーやシャツに合わせやすく、どんなデザインでも嘘のように馴染んでくれるんです。生地感は薄すぎず厚すぎずでレイヤードしやすく、1サイズあげているので、今っぽいシルエット感で着られるのもうれしい。このプライスなのに、サイドポケットにジップがついているのも優秀!
失礼ですが、タグやらディテールやらに漂ういなたいチープ感も可愛いんです。アメリカのスーパーとかに売ってそうな服のムードも好きなので、これはドンピシャ。気を使わずにガシガシ着られるところも魅力です!
8.AURALEE SUPER HIGH GAUGE COTTON KNIT TANK
常に最新のファッションに触れられるのが、編集者という仕事の「役得」なところのひとつ。ただ、展示会や撮影のたびに欲しい洋服が増えていき、うれしい悲鳴を上げる毎日です(苦笑)。そのため、お財布のヒモがゆるみすぎないように意識して毎回現場に向かうのですが…。そう思っていたはずなのに、撮影が終わった瞬間にスタジオから出るのも待てずに(!)ついポチってしまったのが、このタンクトップ。
こちらは、「オーラリー」の1着。昨年夏の展示会でひと足先にこの服を見たときには、正直それほどまでに惹かれるアイテムではありませんでした。というのも、僕がいかんせん貧相な体格のため、タンクトップは似合わないと思ったからです…。ですが、担当した鈴鹿央士くんの撮影でのコーディネートを見てその印象は一変。シャツの上に重ねると、ベストとはまた違った印象の”こなれ感”のある着こなしに。この合わせ方をマネしたくて、一目散にオーラリーのECサイトを開いたのでした。
さて、また服のハナシに戻ります(笑)。タンクトップのネックにはほどよくゆるさがあって、シャツの上から重ねても、首もとが詰まった印象にならずに使えます。モックネックのTシャツやカットソーを合わせてもよさそう!
アームホールはそこまで広くないので、ダボっとした感じは皆無。あくまでクリーンに使えます。もちろん、シャツを着ても窮屈にならない程度の絶妙な空き具合だから、心配ご無用です!
裾のリブはやや強めのテンションなので、シャツやTシャツをタックアウトしたときも、ウエストまわりを引き締めてくれ、だらしなく見えることはありません。
あとは何より、上質なコットン100%でつくられた生地の素材感がいい! ハリがありつつもウールよりカジュアルな雰囲気が出せるから、これからの季節は特に、デイリーに使いやすい。ハイゲージの機械で度目を詰めて編み上げているそうで、オーラリーらしい品のよさもしっかり感じられます。
まもなくやってくる夏は、どうやら今年も暑いようですね。あまりにも暑すぎて、毎年ついついTイチのラクなコーデに逃げがちです…。ただ、このタンクトップさえあれば、いつものTシャツに重ねるだけで、装いにグッとこなれ感を添えられるはず。この夏の相棒は、キミに決めた!
8.POLO RALPH LAUREN
“High School Student Collection”
「校則」。いま思えば懐かしいですが、学生だった当時はいかにそれをかいくぐっておしゃれができるか、頭を悩ませていた思い出があります。僕が通っていた中学校では、なぜかベストとカーディガンが禁止されていて、着ることができなかったんです。白のワイシャツにネイビーのニットベストを重ねる着こなしがしたいのに…と唇を噛んでいました。一転、高校は制服のない学校だったため、「ラッドミュージシャン」などのメンズノンノで見たブランドのアイテムを着て登校。中学校の頃に憧れた、ニットベストを取り入れた制服の着こなしをすることはありませんでした。
中学校を卒業してから約15年後、「ビームス」の展示会で見た途端にあの頃のニットベストへの憧れが思い起こされて、それから発売日を今か今かと待っていたのがこれ! ビームスが「ポロ ラルフ ローレン」に別注したニットベストです。「High School Student Collection」というコレクション名の通り、90年代に高校生がポロ ラルフ ローレンのアイテムを制服に取り入れていたのが着想源だそう。このコレクションでは、ニットベストのほか、カーディガンやクルーネックのニット、ブラックウォッチ柄のパンツなどが展開されています。
首元の「BEAMS LIMITED EDITION」というタグは、別注アイテムの証。
そしてビームス別注ならではのポイントが、ポニーロゴの位置。通常は左胸にあるロゴが、右胸に配置されています。こういう玄人好みのポイントって、本当にそそられますよね。
ベーシックなアイテムだから、どんな服にも合わせやすい。ジャケットに合わせてトレンドのプレッピーなコーデに使うのも、プレーンなシャツの上にさらっと着て程よくスクール感を生かすのもよさそう。生地はコットン100%だからチクチクする心配もなし。
身幅はゆったりとしているから、クリーンな制服感とともに、今っぽさも両立してくれる。15年越しに手に入れたニットベスト、存分に着こなしを楽しみたいと思います!(エディター山口)
Photos:Ibuki Tamura Kenta Sato
山口朗
メンズノンノ編集部
2023年からメンズノンノ編集部に在籍。スニーカーが好きで、いま所有しているのは25足ほど。イングランドのサッカーチーム、「アーセナルFC」が“推し"です。
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