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秋トップスの大本命は上品な「大人シャツ」。セレクトショップのプレスやスタイリストなど服のプロ7人が買ってよかった愛用品をコメントとともにお届け!
オシャレな人の「愛用シャツ」7選
1.SHIPS チェックシャツ
適度にゆとりのあるバランスでモダンに着こなせる。「カジュアルな印象のシャツですが、縫製はドレス仕立て。薄手のコットンで涼しい!」
2.ADAM ET ROPÉ HOMME
(F)LIGHT オープンカラーシャツ
ボックスシルエットが気分にマッチ。「クーラーなど急な寒さを感じた時に羽織るならコレ。軽量なのでバッグに入れています!」。
3.Marvine Pontiak Shirt Makers
コットン100%に特化してシャツを作成する、マービン ポンティアック シャツ メーカーズの一着に注目。クラシックな仕立てのシャツに、大きな襟元とスキッパーデザインが抜け感を与えてくれるし、優しげなピンクも今の気分。
「国内屈指の縫製技術を持つ工場で作られた上等なシャツ。通気性のいいコットン素材で秋口に大活躍する予感です。古着のデニムにサラッと合わせてもかっこいい」。
4K PR
岡崎陸大 さん
若い世代から支持を集めるPR。個性派アイテム取り入れた独自性のあるスタイリングが人気。
4.MARGARET HOWELL
マーガレット・ハウエルのツイルシャツは、コットンとシルクを起毛させた生地が特徴。ドレスライクになり過ぎない柔らかな風合いと、すとんと落ちるボックスシルエットがナチュラルな印象だ。ただし端正なステッチワークや小さめのレギュラーカラーで上品さも十分。
「この秋は、仕立てのいいシャツでこなれたトラッドスタイルを楽しみたい。無地のネクタイをキュッと閉めながら、袖はまくって抜け感も出します」。
スタイリスト
中道康生 さん
雑誌や広告など幅広く活躍する新鋭スタイリスト。フレッシュな感性と抜け感のあるスタイリングが注目を集める。モードやストリート、古着にも精通
5.オーラリー WASHED FINX TWILL SHIRT
大人になったら、シャキッとスマートに白シャツを着こなしたい!と常々思っていました。しかしながら、たかが白シャツ。されど白シャツ。オーバーサイズだと借り物みたくなったり、ジャストサイズだと就活感が出てしまったり…。なかなか理想の一着が見つからず月日は流れていました。そんな時、たまたま出会ったのが「オーラリー」のWASHED FINX TWILL SHIRT。
一見、なんてことない普通のシャツ。ですが手に取った時に感じた、シルクのような肌触りと、上品な光沢にビビッときました。
こちらの白シャツはエジプトの超長綿であるフィンクスコットンを使用し、高密度に織り上げたツイル生地を用いているのだそう。リラックスフィットでゆったりとしたシルエットですが、オーバーすぎず、ちょうどいいいいサイズ感です。カラーステイにより襟先が張っている品の良さも嬉しいポイント。
柔らかな手触りは、一度生地を硬直させた後、柔らかな風合いにするため、何度も生地を叩きもみ洗いする加工を施しているから。着心地の良さはもちろん、着れば着るほど体に馴染んでいく感覚があります。
ボタンもシンプルで、どんな服装にも合わせやすく、まさに求めていた“全部ちょうどいい”白シャツ。春夏はこの一枚があればフォーマルにもカジュアルにも着こなせますし、羽織りとして持ち歩いたり、秋冬はニットの下に仕込んだりジャケットと合わせたり…。オールシーズンで活躍してくれる、買ってよかった永久名品です!
6.〈LEMAIRE〉の柄シャツ
「このシャツも衝動買いでした。たしか一昨年くらいのコレクションで、インドネシア人アーティストとのコラボシリーズ。ショップで見つけたとき、まずシャツの柄に直感的に惹かれて、そのあとでルメールだと気づいて、『ルメールにこんな柄シャツあるんだ!』って、その意外性に惹かれたんです」
「紹介した3点は、どれもわりと近年買ったもので、買ったきっかけは衝動的なものです。もしかしたら“ベストバイ”として挙げるアイテムとしては、珍しいチョイスかもしれません。ただ実際、たとえばウェブでしっかり下調べをしてから買った洋服よりも、直感で買ったものの方が、飽きずに長く着られることが多いんです」
「仕事に関しても似たようなところがあります。最初に直感でスタイリングを組んでみて、でも不安もあるからいろいろと考えていくつかのスタイリングを用意してみる。ただ、結局は、最初に思いついたスタイリングに帰ってくることが意外と多いんです」
「学生時代やアシスタント時代に買った洋服もわりと取ってあるので、ほかに迷ったアイテムもありますが、いまの気分にも正直に選んでみた3点です」
7.〈COMME des GARÇONS〉のシャツ
「最近出張で京都へ行ったときに、BARDというセレクトショップに立ち寄りました。ブランドセレクトはすごくストイックに絞ってあって、内装は、京都らしさもありつつモダン。その空間にめちゃくちゃシビれて。大きな平台に整然と並んでいたコム デ ギャルソンのシャツを手に取ったんです」
「話は変わりますが、学生時代、あるセレクトショップでバイトしていました。めちゃくちゃ尖ったスタッフが多くて、なかでも店長は、社内のスタイリングコンテストで毎回1位を獲るような服好きでした。朝礼では、その日のスタイリングのテーマを全員言わされて、ロクなことが言えないと、『お前もう明日から来なくていいよ』とかって叱られて。それだけプロ意識も高かったし、服への造詣もすごくて。そこで、洋服屋としての基礎を叩き込まれました。洋服の世界の原体験です」
「そのセレクトショップがアメリカテイストの店だったのもあって、その店長は、ギャルソンシャツをアメリカっぽく着こなしてて。それがめちゃくちゃカッコよかった。『服は散々買ってきたけど、服好きはギャルソンに戻ってくる』っていう言葉も、強烈に残っていて」
「このシャツが“いいモノ”っていうのは、もうわかりきっているんですけど、あの京都のショップ空間にあると、より素敵に見えたというか。どこに行っても同じ洋服が変えるいまの時代だからこそ、“どこで買ったか”にセンスが問われると思います。この業界にいるとなおさら、そういうことが気になるし、気にしていきたいと思っています」
Photos: ITCHY Composition&Text: Masahiro Kosaka[CORNELL]
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