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今シーズンはデニムが熱い! 人気沸騰中のブランド「ユース オブ ザ ウォーター」のデザイナー上田 碧さんと、「フォル」のデザイナー平沢幹太さんに、噂のデニムについて詳しく教えてもらった。
デザイナーかく語りき。
噂のデニムを根掘り葉掘り!
噂のデニム①
YOUTH OF THE WATER
古着のディテールを踏襲し、
今っぽく最適化
「アメリカにいた学生時代、いろいろな年代のデニムを集めては解体し、製作背景やそのデザインにいたる理由を考えていました。19世紀のデニム工場は、量産態勢が整っていなかったようで、当時のデニムは上糸と下糸の色が違うものがあったり、生産の効率化のために返し縫いを省き、糸がそのまま垂れていたりするものがありますが、このデニムにもそのデザインを取り入れています。素材は一般的なシャトルレス織機ではなく、より手間をかけて生地を織りあげるシャトル織機を使っているのもポイント。ゆっくりと時間をかけて織りあげることで、経糸と緯糸の間に隙が生まれ、はき込むほどに糸が膨らみ、体になじむようになるんです。長く愛用してもらえる1本をめざしました」
作っては解体、
その連続で 名作が生まれる
気になったデニムを
徹底解剖するための仕事道具
噂のデニム②
FOLL
工場とデザイナーが一緒に
挑戦できるからこそのデニム
「フォルのデニムには1・2・3のサイズ展開があって、170cmの男性が1をジャストではいても、3をダボダボにはいてもサマになるようなフィッティングをめざしています。一般的なデニムと比べ、腰まわりが立体的になっていて、さらにロールアップをしやすいよう、内側と外側でテーパードの角度を細かく調整しているんですよ。そしてこの色は、僕がファッションの楽しさを覚えた頃にはいていた古着のデニムから着想を得ています。はき込んだ風合いを再現するために、頼ったのが広島県の染色工場でした。以前よりおつき合いのあった社長と連携を密に取り、柿渋という染料をチョイス。こうして納得できる製品を生み出せるのも、一緒に新しいことに挑戦できる工場さんの協力があってこそなんだと思います」
染色には温暖な気候も重要
工場に足しげく通い、
密にコミュニケーション!
柿渋を一番明るく出せる
レシピを持っている工場!
Photos:Yoshio Kato Text:Kanta Hisajima
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