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スタイリストやプレスなどお馴染みの7人はいま「上質なシャツ」が気分。買ってよかった愛用品とこだわりポイントを聞いてみた。
オシャレな人が買ってよかった
シャツ7選
1.TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.
「ボタンダウンシャツ1枚で着るといなたいコーディネートになってしまいますが、このシャツはゆったりとしたシルエットなので、1枚で着ても様になるのがポイント」。
2.SHIPS のスキッパーシャツ
「カジュアルムード漂うスキッパーシャツは今季マストバイのアイテムです。某メゾンブランドの名品を彷彿とさせるデザインや杢調のドライタッチ。素材感は品の良さが伺え、クリーンな着こなしにも◎。個人的にはレイヤードスタイルで、遊びココロのある着こなしを楽しみたい!」
3.ジル サンダーの白シャツ
憧れた大人を体現する白シャツ
中学生のときから「早く大人になって、スタイリストになりたい!」と思っていました。周りではストリートが流行っていましたが、僕はロンドンの映画やミュージシャンに憧れて、トラッドな格好をしていましたね。当時の流行りに対してアンチテーゼの気持ちもあった。アシスタントになる19歳の頃に、トラッドが流行り始めて、僕はみんなとは違う方向に行きたいな、と思うようになったんです。当時、仕事の現場で出会ったセンスのいい大人たちがその答えをくれた。みんな上質なアイテムをさらっと着ていてすてきだな、と思い、自分の中ではそんな方たちのイメージが「ジェントル」でした。それ以来、自分の好きなロンドンのカルチャーと、なりたい大人像の「ジェントル」をミックスさせたファッションを楽しむようになりました。
そんな19歳の頃の、思い出深い買い物がジル サンダーの白シャツ。成人式で着用するためのアイテムを買いに行って出会いました。主張が強すぎないデザインと、着たときに放つエレガントで上品な雰囲気が、まさに求めていたジェントルのイメージ! 今はまったく同じものは売っていませんが、当時から、ジル サンダーのデザイナーへの憧れも強かったですね。ちょっと背伸びしてるかも、と迷うときのアドバイスとして、その憧れのアイテムが、単に「流行っているから」ではなく、ちゃんと自分のめざす「スタイル」にマッチすれば、それは絶対に買いだと思います。
4.Pheeta for Steven Alan
「コットンレーヨンのさらっとした素材感のバンドカラーシャツ。春先は軽めのアウターと合わせつつ、暖かくなってきたらショーツと合わせて着たいです」。
5.UMBRO × FREAK’S STORE
「クラシックな襟付きのゲームシャツ。今季トレンドのスポーツミックススタイルに是非取り入れたいアイテムです。生地も別注で作成しているので着心地も抜群。デニムやカーゴパンツなどのベーシックアイテムと合わせたいです!」。
6.PARANOID
「“妄想”という意味のパラノイド。その妄想した世界を表現するブランドのゲームシャツは、一見派手に見えますが、シンプルな配色なのでコーディネートに合わせやすいのがポイントです。古着のゲームシャツにはない品の良さや、胸元のレースも気に入っています」。
7.コム デ ギャルソン・シャツ フォーエバー
のワイドクラシック/ホワイト
マイ・スタンダードになった清水買い
タイムレスに愛されるコム デ ギャルソン・シャツの白シャツに出会ったのは大学生のとき。学生の自分からしたら、3万円台後半のシャツはかなりオトナな買い物でしたが、特別扱いをするのではなく、ベーシックなものこそ着こなすことができるように、と日常使いをしていました。僕は割と飛ばしたアイテムも好きなタイプですが、当時からコーディネートを組む際に意識していたのは品性。例えば、ズタボロの古着や、個性的なジャケットの下にも、アイロンをかけたこの白シャツを挟むとスタイリングがぴりっと締まる。一張羅として寝かせるなんてもったいないし、2~3年ほど着続けたら、ちゃんと自分になじんできたという感覚がありました。単に「スタンダードアイテムだから」という理由で買って、それがすぐに自分のスタイルになるか、と言ったらそんなことは絶対にないんですよね。そのアイテムが似合うようになるための試行錯誤にこそ意味があると思います。
今はスマホでいろんな着こなしがすぐに見られるし、それもダメではないと思いますが、「かっこいい大人」が「スタイルのある人」とするならば、自分で見つける、あるいはいろんなファッションを試すしかないと思います。マネするのが簡単な時代だからこそ、そういう鍛錬が、のちのちのその人だけのセンスになりますよ。とはいえ、かしこまる必要もなくて、僕も先輩から「今しか着られないアイテムってあるよ」と言われていたので、20代のうちに、価格やジャンルを問わず、気になったものをどんどん挑戦してみる、というのが一番大事かもしれません。その試行錯誤の先に、自分だけの「かっこいい大人」というものがあると信じています。
Photos:Naoto Usami Stylist:Takeshi Toyoshima Model:Daina Matsui[MEN’S NON-NO model] Interview:Sayako Ono
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