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撮影や展示会など、日々トレンドアイテムに触れているエディターたちのプライベートな買い物事情は? 自分の中で「BUZZ」っている愛用私物や狙っている新作をリアルに語り尽くす連載がスタート。第65回目はメンズノンノ編集の山口 朗が担当。
《COMME des GARÇONS SHIRTS boys
Back Print souvenir Jacket》
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“やさぐれ”すぎない、憧れのスカジャン
スーベニアジャケット…。いや、和製英語のほうがしっくりくるので言い直します。あらためまして、「スカジャン」って、ちょっとワルいのがカッコいい! みたいな気になってしまう思春期には、誰しも一度は憧れる服じゃないですか? 僕が某人気ヒップホップクルーがレペゼンする埼玉北部の街の出身ということもあり、意識しすぎなだけかもしれませんが(笑)。思い思いの柄を背中に、文字通り「背負って」、スカジャンをはおる。そんなちょっとやんちゃな先輩の姿が何だかまぶしく見えて、どこかうらやましく思ったときもありました…。
といいつつ、自分には到底似合わないだろうと思い、ずっと眺めているだけの服でした。こちらのジャケットをお店で目撃するまでは。ついつい手を伸ばし、気づいたら購入していた憧れのマイファーストスカジャンは、「コム デ ギャルソン・シャツ ボーイズ」のものです。
「コム デ ギャルソン・シャツ ボーイズ」は、コム デ ギャルソン・シャツのなかのラインのひとつで、2015年から2019年まで展開されていました。僕が入社を控えた2015年春、デビュー時に「子ども向けってわけじゃなく、BOYのマインドを持った人に向けたシリーズ」だとメンズノンノで取り上げられていたことをよく覚えています。そんなライン発のスカジャンの、僕が思う魅力は何と言ってもやはり背中のロゴ! ポップなフォントを用いたキルト生地なので、そこはかとないほっこり感があります。なにせ「ボーイ」と書かれているので、どこか背伸びして着ているように見えるのもいい。このロゴの雰囲気が、スカジャンの武骨な印象を親しみのあるものにアップデートしてくれ、着やすい仕上がりになっています。
ボディの厚みはそれほどなく、さらに裏地もまっさらなホワイトなので、着心地も見た目もすごく軽やか。これも、スカジャンのタフさを緩和しているポイントのひとつ。春にさらっと着やすいジャケットです。
表地の光沢からはスカジャンらしく、ラギットなムードも感じられます。とはいえ、このラインのアイテムの特徴として、身幅と着丈はコンパクトに作られているため、ジャケットに「着られている感」が出にくく、どこかモードな雰囲気も!
「背中で語る」ような人間になれている気はまったくしないのですが(苦笑)、せめてこのジャケットを着るときくらいは姿勢を正して、しっかりとバックプリントをアピールして着たいものです…!
Photos:Ibuki Tamura
山口朗
メンズノンノ編集部
2023年からメンズノンノ編集部に在籍。スニーカーが好きで、いま所有しているのは25足ほど。イングランドのサッカーチーム、「アーセナルFC」が“推し"です。
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