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コロナ禍に負けず東京から心躍るリアルクローズを発信するニュージェネレーション。彼らが今考えていること、取り組んでいることにメンズノンノがエールを送る! 第4回は「KUDOS(クードス)」のクリエイションを、デザイナー工藤 司が語る。
クードスらしい切り替えのジャケットに初のバックパックをコーディネート。フロントのポケットはカメラやフィルムにちょうどいい縦型というのもこだわり。20年秋冬もブラック、カーキの単色で継続展開される。バックパック(クードス)¥29,000/エムエイティティ
ポジティブに愛を持って
新しいことにもチャレンジ
ブランドをはじめてからずっと作りたかったバックパックが今季実現しました。僕自身が普段身につけるアイテムを効率よく収納できる仕様にしています。バッグ上部にサングラスを収納するポケットを作ったり、トップの持ち手に自転車のハンドル用スポンジを使ったり。今季のテーマ”We make mistakes!”(私たちは間違えてしまう)に沿って、ストラップの片方にだけ青をあしらい間違った感も出しています。
両胸部分のフラップ付きポケットが特徴のフォトグラファーズコート。試し書きのようなスプレーペイントでミステイクを表現。コート(クードス)¥105,000/エムエイティティ
ヴィンテージをベースにしたフォトグラファーズコートもお気に入り。職人さんに1点1点、僕がパリの道端で撮った写真のモチーフをスプレーで背中に入れてもらいました。
左が長いパンツを折り返してはいたアシンメトリーなデニムのルック。ベスト¥41,000・パンツ¥36,000(ともにクードス)/エムエイティティ
今まで背景が見えるような服の作り方をしてこなかったので、今季はいろいろチャレンジがありました。東京でものづくりしていて思うのは、何かやりたいことがあるとき、助けてくれる人が多いことですね。
18年にキッドフレシノをモデルに発表して大人気を博したLOVE Tシャツ。今回もキッドフレシノが協力。発売10分で完売し、再生産も完売という人気ぶり。売り上げは日本赤十字社を通じて医療現場支援のために全額寄付された。(Photography by Fish Zhang)
以前から自分の店をつくるのが夢でしたが、コロナ禍に直面して、自分たちで責任をとるためにもやっぱり何かあったほうがいいと思いました。友人がコロナ病棟で働いていたこともあって、LOVE Tシャツの再販を医療従事者への寄付にしようとスピード感を持って行動できたのですが、オンラインストアを持っていなかったので限定的に立ち上げました。秋冬に向けてオンラインを本格的に始動させるために、アイデアを出し、デザインから進めています。最初は精神的に落ち込みましたが、コロナ終息という世界中が同じ目標に向かって行動するようなことは今までなかったので、これからはポジティブにとらえ愛を持って立ち向かおうと思っています。
KUDOS(クードス)
Designer:Tsukasa Kudo
工藤 司/1987年、沖縄県生まれ。早稲田大学を卒業後、アントワープ王立芸術学院に進学。1年で中退するが、パリやロンドンでY/プロジェクト、J.W.アンダーソンなどのアシスタントを経験。2017年4月に帰国し、クードスをスタート。18年にはウィメンズのスドークも始動。
Photography by hanayo
kudoskudos.co
Text by Hisami Kotakemori
※価格は全て税別です。
※MEN’S NON-NO 7月号より再構成
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