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コロナ禍に負けず東京から心躍るリアルクローズを発信するニュージェネレーション。彼らが今考えていること、取り組んでいることにメンズノンノがエールを送る! 第3回は「ALMOSTBLACK(オールモストブラック)」のクリエイションを、デザイナー中島峻太が語る。
イメージビジュアルは石庭「天国」がある草月会館で撮影。オールモストブラックらしいインパクトのあるグラフィックは確実に気分を上げる! ジャケット¥75,000・パンツ¥56,000/オールモストブラック
気持ちが上がる! カッコいい!
そんな衝動をこれからも大切に
ラフ・シモンズにいたとき、仕事仲間は自国愛とカルチャーを語るのですが、みんな日本のことを思った以上に知らなかった。僕たちは自分が日本人であること、日本にもすばらしいアーティストがいることを海外に向けて発信したかったので、ブランド設立当初から日本人のアーティストにこだわってコレクションを展開してきました。秋冬、春夏と2シーズンを通して同じアーティストにフォーカスすることで、奥行きを出しています。この1年はイサム・ノグチ。前季は「AKARI」でしたが、今季は石を使った彫刻や公園の設計図に注目して"PLAY FORM"というテーマに。グラフィックやディテールに落とし込んで製作をしました。
石庭「天国」の写真を使用したTシャツも数量限定で製作。¥9,000/オールモストブラック
デザインは軍モノやクラシックなアイテムをベースに、純粋に「カッコいい」と思う衝動を大切にしています。あうんの呼吸で意思の疎通ができる妻がグラフィックとアートディレクションを担当している点と、携わるスタッフや工場、生地屋も国内有数で、製品の完成度が高いのがオールモストブラックの強みだと思っています。
2020年秋冬には中嶋さんのアントワープ時代の友人でグラフィックデザイナーのピーター・デ・ポッターのアートワークが登場。それに先駆けてコラボも発売。ポロシャツ(アンブロ×オールモストブラック×ピーター デ ポッター)¥9,800/オールモストブラック
今年からパリで展示会をはじめ好評でしたが、その直後にコロナが流行し、これからどうなるのか不安はあります。それでも人のために何ができるのか、考えずにはいられません。海外ではアーティストたちが作品を売るチャリティが盛んで、僕も写真家デヴィッド・シムズの作品を購入しました。僕らも大きな貢献にはならないのかもしれませんが、自社で販売のツールを持つ必要性も感じました。今は、以前から考えていた日本のアーティストとのコラボアイテムなどを販売できる仕組みに取り組んでいます。
ALMOSTBLACK
(オールモストブラック)
Designer:Shunta Nakajima
中嶋峻太/1982年、愛知県生まれ。エスモード・パリを卒業後、ラフ・シモンズのアシスタントに。帰国後よりN.ハリウッドの企画を担当。2015年秋冬、川瀬正輝とオールモストブラックを設立。19年春夏、川瀬がプロダクト オールモストブラックを立ち上げ、
現在は分業制。
www.almostblack.jp/
Text by Hisami Kotakemori
※価格は全て税別です。
※MEN’S NON-NO 7月号より再構成
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