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シンプルは深淵でデザインの塊は細部に宿るとか…。ならば定番品こそ本当にいいものを。そこで、トレンドに囚われず長く愛せるものに目を向けるのが「名品図鑑」連載。第45回目のテーマはサングラス。眩しい日の紫外線対策として役立つのはもちろん、シンプルになりがちな暑い日のスタイリングを格上げしてくれる小物としても優秀だ。難しいイメージを持つ人もいるかもしれないが、形やカラーは様々。自分のワードローブに馴染ませやすく、ドライブやアウトドア、街中でもさらりとまとえるサングラスをひとつは持っておきたい。今回もファッションプロを選者に招き、「あの人、なんだかオシャレかも…」なんて熱い視線を集めてしまうような、名品5選を紹介する。
肌になじむ、アセテート
卓越した技術でアイウェアを製作するドイツのブランド。これは「ライトアセテート」と呼ばれるアセテートとステンレスを組み合わせた定番モデルで、シンプルな玉型にマットな質感のクリアカラーが上品な印象だ。透明感のあるアセテートと肌なじみのいいゴールドが柔らかさを与えてくれるから、目元の印象が強くなりすぎないのも嬉しい。「アセテートとゴールドカラーのステンレスとのコンビが好相性で、高級感を感じさせてくれます。またマイキータらしく軽い掛け心地も魅力的です」。（根本茂行／コンティニュエ クリエイティブマネージャー）
サングラス(マイキータ)￥70,400／コンティニュエ[TEL:03-3792-8978]
ツウな洒落顔を演出
ファッション玄人にオススメしたいのが存在感のあるクラウンパントスタイル。1950〜60年代のヴィンテージから着想を得たモデルで、フレームの上をスパッと切ったような玉型のデザインが特徴。メリハリの効いたシェイプとべっ甲柄が相まって、これひとつで個性的なムードを演出してくれる。「クラウンパントというベーシックながらもエッジの効いたフォルムが大好きで、ここ数年この型ばかりかけています。昔はモードな装いに合わせるアクセサリーというイメージでサングラスを使っていましたが、大人になった今はギアとして使うのが気分。サングラスを主役に、ざっくりとした白シャツやパンツと合わせたいです」。（田中 遥／フリーランスPR）
サングラス(レスカ・ルネティエ)￥80,300／グローブスペックス エージェント[TEL:03-5459-8326]
爽やかなルックスと
軽い掛け心地
セルロイド製フレームでおなじみのカーニーから、2022年、チタンやアセテートなどの新しい素材も取り入れた新ラインが誕生。ファーストコレクションテーマは、1950年代のアメリカで起きたカルチャームーブメント「ビートニク」。その当時に流行した金眉という眉部分を強調するクラシックなディテールを取り入れたのがこの一本。素材には強度と柔軟性に優れたベータチタンを採用し、非常に細く軽量なフレームに仕上げた。極細フレームと透明感のあるブルーレンズが、顔まわりに知的な印象をプラスしてくれる。「非常に軽い掛け心地ですっきりとした表情が魅力です。どこかリラックスした雰囲気のスタイリングにさりげなく上品さをプラスする感覚で身につけるのがおすすめです」。（長尾 麻衣／ブリンク ベース PR）
サングラス(エーシーカーニー)￥44,000／ブリンクべース[TEL:03-3401-2835] ※好評につき完売の可能性がございます。
視線を集める、シャープなシルエット
シュプリームやアー・ペー・セーで経験を積んだデザイナーの児島 充氏が2010年に立ち上げた気鋭の東京ブランド、エーディーエスアール。オーセンティックなシェイプをベースに、ファッションブランド出身のデザイナーならではのモードなデザインを堪能できるのが魅力だ。これは昔ながらのボストンタイプに分類される型だが、上リムの角を直角的に取り、ブリッジの丸みを削ぎ落とすことでシャープな印象を際立たせた。「フラットレンズを採用しているので、ギラっと光を反射しより目元の印象が際立ちます。エッジが効いたサングラスをアクセントとして、シャツにチノパンなど王道なスタイルに組み込みたいです」。（伊野 智也／O代官山）
サングラス(エーディーエスアール)￥19,800／O代官山本店[TEL:03-6416-1187]
長年愛されてきた
懐の深い名品
モスコットはアメリカ・ニューヨーク発祥の老舗ブランド。中でも「レムトッシュ」はアンディ・ウォーホルやジョニー・デップなど数々の著名人から愛されてきた代表モデルだ。フレームはボストンとウェリントンのちょうど中間にあたるような絶妙なシェイプで、どんな顔型にも自然と馴染む。イタリア産のアセテートを使用し、オールハンドメイドで丁寧に作り上げられるからこその堅牢さも魅力。「太すぎず細すぎないフレームで絶妙な存在感を放ってくれます。いい意味でとてもシンプルなのでスタイリングを選ばず、ほどよいアクセントを加えてくれます」。（百々 南／ビームスPR）
サングラス￥39,600／モスコット トウキョウ[TEL:03-6434-1070]
Photos：Yoshio Kato Stylist：Masashi Sho Composition&Text:Takako Nagai
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名品図鑑
