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売れるスニーカーの変化や最近のスニーカー業界で起こっていることを、毎年バイイングを行い、人々の足もとを見続けているプロに聞いてみた!
KITH TOKYO
フットウエア担当
荒川 章さん
メーカー直営店の販売員から始まり、スニーカーショップのバイヤーを経て、KITH TOKYOのフットウエア担当に。今までに私物として購入したスニーカーは約1,000足!
5年で流行の周期が巡る。
ニューヨーク発のトレンドが今、最も成熟しています
キス トーキョーのエア フォース1をモチーフにしたウインドウディスプレイや多種多様なシューズが並ぶさまはまるで美術館のよう。スニーカー選びもアート作品を買うようで胸が高鳴る!
「靴の見せ方にはすごくこだわっています。靴がきれいに見えるようカーブをつけたり、照明の当たり方を考えたりと、ディレクターのロニー・ファイグの意思が反映されています」
常に話題を振りまく中心的ショップから、今のスニーカーシーンはどう見えているのか。
「ファッションのトレンドはだいたい5年周期でヨーロッパとアメリカを行き来するイメージがあって、少し前までパリ中心だったスニーカートレンドが、3年前くらいにニューヨークに移ってきたと思います。具体的には、サカイや故ヴァージル・アブローがデザインしたスニーカーなどはエッジの立ったモードを感じるデザインでパリらしい。ギミックを多用したインパクトのあるデザインですね。それが、クラシックな趣のあるニューバランスの990、ナイキのエア フォース1へと移り変わり、成熟の時期を迎えています。ニューバランスではグレーだけ即完売する時期もありましたが、それがだんだんと多くの人に行き渡るようになりました。エア フォース1を筆頭にした白ベースのレザースニーカーもロングセラーです。でも、感度の高い人はちょっと飽きてくる。ボリュームのあるスニーカーとは逆をいく感じになりそうですね。例えば、ヴァンズのオーセンティックやプーマのスウェード、アディダスのキャンパスといったすっきりしたフォルムのモデルに気分が移っていくかもしれません。お店のスタッフも少し前はボリューミーなバッシュを履いていたりしましたが、細身のスニーカーを選ぶ人も多くなったように見受けられます。色でいうと、ネクストトレンドはグリーン。それもちょっと深めのグリーン。ポイントで使われることも多いですね。そして、SNS全盛のこの時代にストリートからじわじわきているのがアディダスのサンバ。売り手が意図的にトレンドを操作するのではなく、ストリートからというのが面白い。そろそろ新しいトレンドが生まれそうな予感があるので、ワクワクしています!」
RECOMMEND KICKS!
「昨年からスタートしたコラボラインからのモデル、サンドフォードの新色です。店頭でしか購入できません」。
「プレミアスニーカーに飽きた人が注目しているのが、アディダスのサンバ。大ヒットになるかわかりませんが、人気の兆し」。
KITH TOKYO
アメリカ発のスニーカーセレクトショップ、キスの日本初となる旗艦店。
●キス トーキョー
渋谷区神宮前6の20の10 MIYASHITA PARK North 1・2F
http://kithtokyo.com
※価格は全て税込です。
Photos:Yuta Kono Stylist:Takeshi Toyoshima Illustrations:Kaoru Sato Composition&Text:Masato Nachi
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