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シンプルは深淵で、デザインの魂は細部に宿るとか…。ならば定番品こそ本当にいいものを。そこで、トレンドに囚われず長く愛せるものに目を向けるのが「名品図鑑」連載。ファッションプロを選者に迎え、第十七回目のテーマに選んだのはチノパン。ベーシックなスタイルには活躍必至のアイテムだけど、今やチノパンの選択肢は増え、様々な名品があることは知っているだろうか。ということで、高機能なものからスラックス見えするイージーパンツ、硬派な一本までピックアップ。もちろんクラシックな服が好きな人のために、往年の名品も紹介する。大人が着るべき名作5選をご紹介。
オーセンティックが今、新鮮
ビルズカーキは、高品質と “MADE IN USA”にこだわり、アメリカの伝統的な物作りを伝承しているチノパン専業ブランド。ブランドの定番モデル「M2」は、チノパンの原点とも言えるUSミリタリーのアーミートラウザーを元に作られている。緩やかなテーパードとセンタープレスによる上品な印象も特徴だ。穿きこむほどに風合いが増す高品質のコットンツイルを使用しているので自分だけの一本に育てたい。「気が付くと希少になってしまったオーセンティックなアメリカ製のチノパンです。こういったベーシックなものを、サイズや合わせるアイテムによって今の雰囲気に馴染ませると面白いと思います」。（柳 雅幸／メイデンカンパニー プレス）
パンツ(ビルズ カーキ)￥24,200／ユーソニアン グッズ ストア[TEL:03-5410-1776]
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機能素材にこだわるのが、現代的
グラミチ×アーバンリサーチ ロッソ別注シリーズに、ハイテク素材のチノパンがスタンバイ。「COOL MAX」のチノ素材を採用しており、コットンの5倍の速さで汗を吸収・蒸散するから常に快適な穿き心地だ。ほどよく光沢のある生地と、美しいストレートシルエットのおかげで、ジャケットスタイルからカジュアルスタイルまで楽しめる名品。「定番のチノパンですが、夏でも快適に穿ける機能性を追加しているところがポイント。元々はクライミングパンツのブランドということもあり、タフなのも嬉しいですね」。(西村滋紀／アーバンリサーチ プラス)
パンツ(グラミチ×アーバンリサーチ ロッソ)￥13,970／アーバンリサーチ ロッソ ミント神戸店[TEL:050-2017-9117]
無骨とエレガントの両立
ワーク由来の素材による無骨さと、ミニマルなデザインによるエレガンスを併せ持つのがこのチノパン。ネオンサインらしい、独自のパターンメイキングによるオーバーサイズも特徴だ。フロントに大きくタックが入っておりワイドなシルエットながら上品で美しいシルエット。革靴やシャツなど綺麗目アイテムでまとめるのもおすすめだ。「非常に深くタックを取ったデザインが印象的な一本。ワーク素材の持つ無骨さと、シルエットの美しさのバランスが絶妙ですね」。（河野大地／O代官山スタッフ）
パンツ(ネオンサイン)￥22,000／O 代官山 3号店[TEL:03-6455-2033]
スウェットのようなリラックス感
南カリフォルニアのサーフシーンをルーツとするストリートブランド、ステューシー定番のビーチパンツは、リラックス感の漂うルーズなシルエット。ゴムウエストとドローコードによって着脱も楽チンで、スウェットのような軽い穿き心地だから長時間穿いてもノンストレスだ。「発売されるとすぐにサイズ欠けしてしまうほどの人気の隠れ名品。僕自身も持っていますが、本当にどんなものとも合うので愛用しています。今は、黒ニットやジャケットなどクリーンなアイテムと合わせるのが気分です。」（豊島猛／スタイリスト）
パンツ￥16,500／ステューシージャパン[TEL:0548-22-7366]
王道ブランドが提案するワイドチノ
アメリカンカジュアルと英国スタイルの融合によって生まれた王道ブランド「ポロ ラルフローレン」のワイドチノはツータックの立体的でボリューミーなシルエットが特徴。映画「アニーホール」のウディ・アレンの着こなしにならって、ややいなたくまとめてみても面白い。ごく柔らかいコットンツイルを使用し、程よいストレッチ感とハリがあるから穿き心地の快適さも十分。古き良き名品を愛する人にオススメしたい。「チノパンは、王道ブランドポロ ラルフローレンをおすすめしたい！ゆったりとしたシルエットだけど綺麗なタックが入っていて、裾に向けたテーパードが美しい一本です。」（庄 将司／スタイリスト）
パンツ(ポロ ラルフ ローレン)￥32,000／ラルフ ローレン 表参道[TEL:03-6438-5800]
Photos：Yoshio Kato Stylist：Atsuo Izumi Composision&Text:Takako Nagai
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名品図鑑
