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シンプルは深淵で、デザインの魂は細部に宿るとか…。ならば定番品こそ本当にいいものを。そこで、トレンドに囚われず長く愛せるものに目を向けるのが「名品図鑑」連載。ファッションプロを選者に迎え、第十一回目のテーマに選んだのはジャケット。その上質さや機能性が、大人の男のこだわりを無言で物語ってくれるもの。ビジネスシーンのみならず、日々のファッションを名品ジャケットで格上げできたら理想的だ。
給料日に買いたい名品図鑑シリーズ
◆給料日に買いたい名品図鑑 vol.9【コート】この冬迎え入れたい名品コート、5選!
◆給料日に買いたい名品図鑑 vol.7【スラックス】大人が持つべきホンモノ、5選!
モダンなネイビージャケット
定番のネイビージャケットはこれくらいミニマルなデザインが洗練されて見える。アナトミカの一枚は、スリムフィットと長めの丈がエレガントな印象。素材には程よいハリ感のあるポリエステルコットンのポプリン生地を採用し、ウォッシャブル仕様なのも嬉しいポイントだ。デニムと合わせるもよし、別売りのパンツと合わせて洒落たフォーマルウェアとしても愛用するもよし。幅広く活躍すること必至。「シワになりにくくて自宅で洗濯もできる、使い勝手のいいジャケットです。コットンポリのカジュアルな素材で、形はしっかりテーラードというのも、今のファッションのムードに合いそう。個人的には濃紺のリジッドのデニムを合わせて、綺麗めに着たいですね」(飯垣祥大/スタイリスト)
ジャケット(アナトミカ)¥58,000/アナトミカ 東京[TEL:03-5823-6186]
味わいのある佇まいが、洒脱
ケイシーケイシーのテーマは「タイムレス・快適・リラックス・機能的」。独自の製法で、経年変化の風合いを表現しているブランドだ。まさにこのジャケットも、買ってすぐにこなれた雰囲気の着こなしが可能。高密度に織ったコットン素材はハリ感とシルクのような光沢感を併せ持ち、さらに洗いをかけてシワを加えることで着込んだようなテクスチャーに仕上がっている。品の良さと、抜け感を両立したい人にオススメの逸品だ。「洋服は長く着用することで変化しますが、ケイシーケイシーのものづくりから、それは劣化ではないと感じさせられるんです。フランスのカバーオールのようなシルエットなので、ワークパンツやM47ミリタリーパンツと合わせたいですね。数年後に着ても、きっと気持ちを高揚させてくれるはず」(伊藤安司/ブルームアンドブランチ
ジャケット(ケイシーケイシー)¥90,000/ブルーム&ブランチ青山[TEL:03-6892-2014]
モードな一枚で、ファッションを堪能
丁寧語の「…ます」に由来するMASUは、日常に存在する洋服を再定義し、新しい男性服を作り出すブランド。言葉通り丁寧なものづくりに定評があり、ラペルの大きさや、Vゾーンの深さ、袖口のフレアラインなど細やかなデザインまで抜かりがない。このスモーキングジャケットは、クラシックな形ながら、日常着として楽しめるような軽やかな仕立てが特徴で、美しい織り柄は陶芸の透かしという技法にインスパイアされたもの。「ショールカラーというフォーマルなディティールながらも、カジュアルに映える絶妙なデザインが気に入りました。印象的なアイテムなので、ブラックのタートルネックにブラックデニムなど、シンプルに合わせたいと思います。」(井上直哉/トゥモローランドプレス)
ジャケット¥68,000/MASU[TEL:03-6419-7028]
機能的かつ都会的
デサント ポーズの定番ジャケットはクリーンな印象。サラリとした面構えだからカジュアルのアイテムにも合わせやすく、ダブルの仕様が今らしいファッション感を与えてくれる。さらにスポーツ由来のブランドだけあって機能性は抜群。伸縮性と撥水性に優れた”プライムフレックス”を使用し、動き回る日も快適に過ごせる。「このジャケットは驚くほど伸びるんです。とにかく動きやすいし、カバンの中に雑に入れていてもシワにならない。撥水性もあるので外出時に雨が降っても問題ナシ。ビジネスでもプライベートでもサマになるからポイント高いな…と。カーディガン感覚で、気軽に羽織りたい一枚です」(櫻木 辰知/ムロフィスプレス)
ジャケット(デサント ポーズ)¥32,000/デサント ブラン 代官山[TEL:03-6416-5989]
現代に求められるスーツを提案
レショップにてスーツを専門の新レーベル「ザ・ジェントルマン・イン・ザ・パーラー」が始動。その立ち上げメンバーは、レショップコンセプターの金子恵治、ファッションキュレーターの小木基史、Scyeのパタンナー宮原秀晃と、現代のファッションを牽引する男たちだ。第一弾のシングルジャケットはハリと光沢感のあるチェビオット100%の梳毛を使用し、伝統的な仕立てをら踏襲した一枚。ドレスジャケットを綺麗に着るのが、今、ファッションとして新鮮だ。「個人的にはクラシックなドレスの着こなしが気分。ジャストサイズを選んで、ブロードシャツに無地のネイビーのタイなんかで、ソリッドに着こなしたい。足元はジェイエムウエストンで優等生な合わせでもいいですね。カジュアルに着たい人は、サイズをずらしてデニムや軍パンで合わせると簡単にキマります」(古明地 拓朗/レショップ マネージャー)
ジャケット(ザ ジェントルマン イン ザ パーラー)¥52,000/レショップ[TEL:03-5413-4714]
給料日に買いたい名品図鑑シリーズ
◆給料日に買いたい名品図鑑 vol.9【コート】この冬迎え入れたい名品コート、5選!
◆給料日に買いたい名品図鑑 vol.7【スラックス】大人が持つべきホンモノ、5選!
Photos:Yoshio Kato Stylist:Atsuo Izumi Composision&Text:Takako Nagai
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名品図鑑