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「いつかきっと手に入れたい」。ファッションには、無性にそう思わせる憧れの名品がいくつかある。短期連載の最後を締めくくるのは、ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートだ。レザーの中でも最高峰といえるイントレチャートとは、そもそもなんなのか? そして進化し続けるクリエイティビティとは? 今改めて注目が集まる名品の魅力と秘密を解説!
ボッテガ・ヴェネタの
イントレチャート
イントレチャートとはイタリア語で「手編み込み」を意味する言葉。柔らかなレザーをテープ状に裁断して、職人が手作業で丁寧に編み込んでいく技法のことだ。イタリアでは一般的な技法だが、それをデザインとして象徴的に取り入れ、ブランドのアイコンへと引き上げたのがボッテガ・ヴェネタ。今やブランドの代名詞的技法だ。
ボッテガ・ヴェネタの誕生
まずは簡単にブランドの歴史から振り返ってみよう。ボッテガ・ヴェネタが誕生したのは1966年。イタリアのヴィチェンツァでミケーレ・タッデイとレンツォ・ゼンジアーロの夫妻によって設立されたのが始まりだ。ボッテガとは工房、ヴェネタは地名。つまりブランド名は、「ヴェネタの工房」という意味。その名前からも、その成り立ちがいかに職人的なブランドであるかがわかる。
その高品質なレザーアイテムの数々はすぐにイタリアの上流階級から多くの支持を集めブランドは成長。その中でも特に際立ったクオリティを誇っていたのが、イントレチャートの製品だ。
イントレチャートはイタリアのトスカーナ地方に古くから伝承されている革の編み込み技法のこと。ボッテガ・ヴェネタに限らず多くのブランドがこの技法を使っている中、「イントレチャート=ボッテガ・ヴェネタ」と言われるまでになったのは、それが他に比べて圧倒的にクオリティが高かったから。シルクのように滑らかで、強度が高く、洗練されたデザインのバッグは、瞬く間に世界中の羨望(せんぼう)の対象になっていった。
ちなみにイントレチャートは裏地がないのも特徴。これこそまさに百聞は一見にしかず。目で見て、手で触れれば、誰でもその圧倒的なクオリティを感じ取れるはずだ。
現在のボッテガ・ヴェネタの
イントレチャートには
「クラシック」と「マキシ」の
2種類がある!
クラシック イントレチャート
クラシック イントレチャートとは、ブランドの設立当初からある比較的目の細かい編み込みのイントレチャートのこと。不朽の魅力を持つ、ボッテガ・ヴェネタのシグネチャーアイテムだ。ラグジュアリーのイメージやコンサバティブなイメージがある人も多いかもしれないが、今はデザインのバリエーションやカラーリングも豊富。クラシックとモダン、両方の魅力を備えている。
マキシ イントレチャート
代名詞であるイントレチャートを再解釈し、新しいデザインへとアップデート。2018年に登場したのが、編み込みの革テープの幅を広くしたマキシ イントレチャートだ。伝統的な要素は残しながらポップさを身にまとった新デザインは瞬く間に人気に。ブランドの新しい顔になっている!
クラシック イントレチャート 5つの注目アイテム!
2コンパートメント
クロスボディバッグ
2つのポーチをスナップボタンで合体させた2コンパートメントのクロスボディバッグ。その日の持ち物に応じてアレンジ可能。旅先などでもこのシステムは便利だ。着脱可能なことで使い勝手がよく、汎用性がかなり増している。ヨコ26 ×タテ16 ×マチ9 cm。
1コンパートメント
クロスボディバッグ
普段使いにちょうどいい、シンプルで小ぶりなクロスボディバッグ。携帯や財布、その他のこまごまとした持ち物がちょうどよく収納可能。両開きのファスナーで使い勝手もいい。ヨコ24.5 ×タテ15 ×マチ6 cm。
トートバッグ
オーセンティックなトートバッグは、内側に取り外し可能なファスナー付きポケットをひとつ装備。こまごましたものを分けて収納することができる。ヨコ38 ×タテ42 ×マチ9 cmという使い勝手のいいサイズ感で、カジュアルにもフォーマルにもマッチ。ハンドルはウェビングベルト仕様で強度も安心。
スモールバックパック
外側に便利なファスナー付きポケットをひとつ搭載し、内側にはラップトップ用のポケットも装備。最大の特徴はジップが両サイドまで大きく開く仕様で、荷物が多いときも出し入れが簡単。機能性にもこだわった一品だ。ヨコ25×タテ36.5 ×マチ11 cm。
コンパクトジップアラウンド
ウォレット
& カードケース
[左]ファスナー付きの2つ折り財布は、カードスロット4つ、札入れ1つ、ポケット2つ、折り畳みコインパース1つと、小ぶりながら収納力抜群。ヨコ11 ×タテ12 ×マチ1.5 cm。
[右]同じくファスナー付きのシンプルなカードケースは厚みが0.5 cm。薄くてカバンやポケットにも収納しやすいのが利点だ。ヨコ13.7 ×タテ7.5 cm×マチ0.5 cm。
マキシ イントレチャートならこれ!
クロスボディバッグ
薄くなめされた上質なカーフレザーを使用。クラシックなイントレチャート同様、こちらも裏地のない仕様になっている。フラップはマグネット式で開閉がしやすい。ヨコ23 ×タテ15 ×マチ5 cm。
トートバッグ
このトートバッグは裏地にスエードを使用。さりげなくのぞく水色の配色がアクセントだ。目の細かいクラシック イントレチャートと比べてイメージは一変。ポップな印象に仕上がっている。ヨコ46 ×タテ34.5 ×マチ11 cm。
クロスボディバッグ
レザーではなくナイロン素材のコレクションも人気。中綿入りの生地を編み込んだデザインで、ソフトかつ軽量。さらにカジュアルに楽しむことができる! まずはここから始めて、いつかはクラシックイントレチャートというのもあり。
[ブラック]ヨコ38 ×タテ24×マチ8 cm
[タンジェリン]ヨコ30 ×タテ15×マチ7.5 cm
[パラキート] ヨコ19 ×タテ10×マチ5 cm。
イントレチャートをスタイリングの
キーポイントに!
ウォッシュ加工でシワ感を演出したデニムのセットアップ。シルエット、ディテールともに大ぶりだが、このシワ感のおかげですっきりとなじんで見える。例えばこんなワークテイストの着こなしにポップなカラーリングのクラシック イントレチャートを。それだけで洗練され、クラス感が格段にアップする。
こちらはチノクロスを彷彿させる素材のセットアップスタイル。こんなルーズなスタイルにあえてのクラシック イントレチャートトートバッグというのがグッド。シンプルなスタイルこそコントラストで遊ぶのが正解だ。
ナイロン素材のイントレチャートなら、普段のカジュアルな着こなしにもすんなりなじむはず。今ならあえてビビッドなオレンジが気分。対照的なグリーンのカーディガンを合わせて、効果的に色を遊びながら着こなしたい!
問い合わせ先
ボッテガ・ヴェネタ ジャパン
TEL:0120-60-1966
https://www.bottegaveneta.com/ja-jp
メンズノンノモデル イチの
ファッション通
中田圭祐も
イントレチャートの財布を愛用中!
中田圭祐/メンズノンノモデル
服がカジュアルだからこそ
コンパクトタイプのL字のジップウォレットが好きでずっと探していたんです。かなりのブランドの財布を見たと思うんですが、いいなって思えたのがボッテガ・ヴェネタのイントレチャートのそれだったんです。
「そのときはまだ僕の周りにイントレチャートの財布を使っている人がほとんどいなかったのもあって使い始めてみたんですが、これがすごくよかった。素材がしなやかで上品だし、本当に上質な革を使っているから結構タフに扱っても大丈夫。へたるっていうより、むしろ味になっていい感じに育っていきました」
「財布って大体ブランドのロゴが主張するものが多いんですが、これは一切なし。そういうところもすごく気に入ってます。あとはやっぱり意外性を遊んでいるっていうのもありますね。ストリートな服装が多い僕が、ふとしたときに見せる財布がイントレチャートっていうギャップ。それもスタイルのひとつのフックになるかなって」
Photos:Kazumasa Takeuchi[Ye] Kanta Matsubayashi Hair & Make-up:SHOTARO[SENSE OF HUMOUR] Stylist:Shota Iigaki Models:Eriya Keisuke Nakata Sosuke Ogata[They are MEN’S NON-NO models] Composition & Text:Jun Namekata[The VOICE]
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