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世界がまたちょっとずつ動きだしたら、僕らの視野も興味の幅も、どんどん広くなっていく。気になるあの街のとびきりおしゃれな人は、どんなふうにファッションを楽しんでいるんだろう心躍る夏に向けて、5都市の街角からスペシャルなスナップをお届け。今回はロンドン!
ヴィンテージで養った
古くて新しい感性
Harry/ハリーさん
Job|ヴィンテージショップ「La Nausée」オーナー
Like|HELMUT LANG、Maison Martin Margiela
Instagram|@harrytibble
▼about MY STYLE
「いつもクロップドジャケットやスリムなTシャツ、太すぎず細すぎずのストレートなパンツが僕のスタイル。トレンドとは違う、体に適切にフィットしつつ実用的で快適なものを着てるね。これは、ヴィンテージのデザイナーズブランドを扱うショップ『La Nausée』(@lanausee_store)を経営して、たくさんの服を見てきた結果、行きついたんだ。決してファッションに対して鈍感になったり無頓着になったりしたわけではなく、自分の好みがよくわかったということ。着心地はとても重要で、快適さは自信を与えてくれる。
そして、着ているものに自信を持てれば、服そのものもよりステキに見えるはずなんだ。ただ、トレンドを追わない代わりに、ファッションを参考にしているのが路上を歩く年配の人たち。今風のおしゃれではないけど、彼らの服装にはさまざまな文化や生き方が反映されていて、エキサイティングなんだ。過度に自分をステキに見せることにこだわらない人たちのほうがステキだと思うんだよね。ロンドンでおすすめのショップは、優れたキュレーションをしている『twos』と『Storm in a Teacup』。あとはもちろん、僕のショップ! 僕個人の収蔵アイテムも展示していて楽しいよ!」
— DAY1 —
癒したっぷりの植物店に
合わせたナチュラルワントーン
Jacket — HELMUT LANG T-shirt — KATHARINE HAMNETT LONDON Shorts — Walter Van Beirendonck Sneaker — adidas
「自分の体型にいちばんフィットするお気に入りのヘルムート ラングのジャケットと同系色のカーゴショーツで、サンドカラーの上品なスタイルに仕上げてみた。たくさんのポケットでしゃれもきいた機能的なサファリルックが完成。足もとは、ヌバックレザーのアディダス"Chile 62"に、ベリーショートソックスをはいて、さらに軽やかさをアピール。今日はみずみずしいグリーンに触れて癒されるために、近所の植物店『The Nunhead Gardener』に立ち寄ったんだ」
— DAY2 —
ラフ時代のジルサンダーと
お土産Tで緩急つけた出勤服
Jacket — JIL SANDER T-shirt — Vintage Jeans — Vintage(Levi’s® ) Shoes — HELMUT LANG
「『ジルサンダー』のジャケットは、ラフ・シモンズが手がけていた頃のもの。シックなアウターには、"LONDON"とプリントされたヴィンテージのスーベニアTとデニムを合わせてバランスをとって、ソリッドな革靴で全体を引き締めた。ここは自分のショールームが入ってる建物。これから出勤!」
— DAY3 —
ベストの同色レイヤードで
動きやすさとこなれ感をゲット
Vest — Vintage T-shirt — COMME des GARÇONS × UNDERCOVER Jeans — Vintage(Levi’s® ) Shoes — SOLOVAIR × MARGARET HOWELL
「某有名デザイナーの来客前に、ショールームを整理整頓。動きやすさも考え、今日はTシャツの上にベストをさらっとレイヤードした夏の定番スタイルに。ベストはフレンチヴィンテージのものをチョイスして、『コム デ ギャルソン』と『アンダーカバー』がコラボしたレアなTシャツとワントーンでミックス!」
— DAY4 —
夏らしい明るい色も抑えめで
ミックスするのがマイルール
Vest — HELMUT LANG T-shirt — Hussein Chalayan Pants — Maison Martin Margiela Shoes — HELMUT LANG
「掘り出し物を探しに、毎週土曜に開催されている『Camberwell Green Market』を散策。この日は、袖がアシンメトリーなライダースベストに、ビッグサイズのポケットや裾のジップが入ったパンツを合わせた、ひとひねりある着こなし。派手すぎない色味が好みで、爽やかなシャーベットイエローがポイント』
— DAY5 —
ブラックコーデは質感に違いを
つけて都会的な顔立ちに
Tank top — Veronique Branquinho Pants — Casey Vidalenc Shoes — HELMUT LANG
「最寄り駅からショールームへと歩く道で。オールブラックは、素材やフォルムによるアイテム同士のコントラストが大事。吸いつくようにフィットした『ヴェロニク ブランキーノ』の細身のタンクトップに、『ケイシー ケイシー』の前身ブランド、『ケイシー ヴィダレンク』のリネン混素材のワイドパンツを」
— DAY6 —
端正なミリタリールックが
大人なパブによくなじむ
Jacket — JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS Pants — Vivienne Westwood Shoes — HELMUT LANG
「行きつけのパブ『The Joiners』で大好きなギネスを飲みながらほっとひと息。丈の短いミリタリージャケットは、ジップを首までしっかり閉めるのがポイント。ジャストサイズのベージュのパンツとのルックは、一見クラシックだけど、シャリ感のある素材と独特なカッティングがさりげなく主張してる」
— DAY7 —
上品なスリム&モノトーンには
キャップで愛嬌をプラス
Shirt — HELMUT LANG Pants — Dirk Bikkembergs Shoes — SOLOVAIR × MARGARET HOWELL Cap — NEW ERA
「スリムなスタイルをつくるなら、体にジャストフィットしていることが重要だね。完璧にフィットしたミリタリーシャツに、サイドシームが曲線を描いているストレートシルエットのパンツがクリーンな印象。ポップな表情を加える『ニューエラ』のキャップは、10代から愛用しているセルフヴィンテージ品!」
Photos:Sam Binymin Coordination & Interview:Ko Ueoka Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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