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歴史ある憧れの劇場へ
渋谷パルコ劇場にて舞台『ピサロ』に出演していた氷魚。今回は、「いつか一度は立ってみたい憧れの場所」と本人が語る日本橋の三越劇場へ。昭和2年に誕生したというタイムレスなその空間で感じたことは?
「僕が初めて舞台に立ったのは東京芸術劇場という場所で、その後もパルコ劇場などいくつか経験してはいるんですけど、こんなに歴史ある劇場を訪れたのは初めてですね。なんていうんだろう、扉を開けた瞬間にタイムスリップしたような感覚に陥ったというか…異世界に足を踏み入れたような驚きがありました。ひんやりした風が舞台のほうからフワッと扉を抜けていくのを感じて、この劇場自体がひとつの“作品”になっているような存在感が伝わってきましたね。天井が低かったり、座席もコンパクトなんですけど、そのぶん空間に一体感があって、にじみ出てくるパワーがとにかくすごい」
「先ほど広報の方に聞いたんですけど、舞台の両側は石こうの彫刻だったり、まわりの壁は大理石で作られていたり、補修を重ねながら当時の装飾をできるだけ維持しているっていう点も、まさに建築芸術の域ですよね。建物内はロココを基調としながら、天井のステンドグラスとか当時日本人が憧れた西洋の建築様式をミックスしたような独自のデザインになっていて、今こうやって眺めても華やかですごくモダンです」
「それと、面白かったのが扉についている小窓。これは、ペロッとめくって中の様子を見られるようになっているんですが、昔は『今、大丈夫かな?』と、お客様が中の様子を確認してから劇場に入る習慣があったらしいんです。日本人の謙虚さが表れていて、なんだかすてきなエピソードですよね(笑)。演じているほうとしても、とてもうれしい気づかいです」
「僕も役者として少しずつ舞台の経験を積ませてもらっていますが、やっぱり演者たちが劇場からもらうエネルギーって確実にあるんですよね。例えば、全国公演で地方をまわるときなんかでも、劇場が変わると作品が変わるんです。その場所が持っている雰囲気とか“色”っていうのがお芝居に混ざって、化学反応みたいに違った作品の一面が出てくる。それはやっぱり役者が劇場に助けられている部分がすごくあって、そのもらったパワーを、実際に観に来てくださったお客様に直接返すっていうのが、舞台ならではの魅力なんじゃないかと思っています。でも、これだけ歴史と存在感がある劇場だったら、役者は他では味わえないような感動や力をもらえるだろうなってつくづく思いましたね。実際、こうやって足を運んでみて『いつかこの劇場に立ってみたい』という気持ちがさらに大きくなりました。これからの役者としての夢が、またひとつ増えましたね!」
老舗ブランド「ブルックス ブラザーズ」の新定番は、2ウェイストレッチが魅力のウォッシャブルセットアップ。ストレスフリーな着心地だから、暑さが本格化するこれからの季節は、舞台を観に行ったり、少しカチッとしたいときにピッタリの1着だ。三越劇場は、昭和2年に世界でも類を見ない百貨店内の劇場として日本橋三越本店本館の6階に誕生。演劇や落語、ミュージカル、コンサートなど幅広い演目が上演されていて、現在は営業を休止中だが、いつか氷魚が出演する舞台が上演される日がくるかも!?
ジャケット¥42,900・パンツ¥20,900/ブルックス ブラザーズ ジャパン Tシャツ(トゥモローランド トリコ)¥19,800/トゥモローランド
伝統の劇場での撮影風景を動画で
●三越劇場
中央区日本橋室町1の4の1 日本橋三越本店本館6F TEL:03(3241)3311(代表)
※劇場の営業に関する最新の情報は、三越劇場HPをご確認ください。
Photos:Tohru Yuasa Hair:Taro Yoshida[W] Stylist:Takanori Akiyama Title logos:Moeko
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