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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。今回はスタイリストアシスタントの根本航輔さんが、月イチで通い、毎回何かしら買ってしまう高円寺のロムへ。店主の浅瀬石友麻さんの接客が、とにかく響く!
メンズノンノ世代の店主との会話も楽しい
リラックスして買い物できる古着店
高円寺 Lom(ロム)
根本さんのCHECK POINT
ロムは昨年8月、新高円寺通り沿いのガオビル2階にオープンしたばかりの古着店。同じく高円寺の古着店、ラフ バイ キスメットの店長だった浅瀬石友麻さんが独立して開いた。大学時代から高円寺の古着屋めぐりを楽しんでいた根本さんは、ラフに通っていた。そこで親しくなった浅瀬石さんの店ということで、開店直後から常連に。
「最近はきょうみたいな、カラーアイテムを着ることが増えて、モードよりもシティよりのカジュアルが気になっています。そんな僕の気分にぴったりの古着が見つかるのがロムなんです」と根本さん。

店に入ると店主の浅瀬石さんが「こんにちは」と笑顔で迎えてくれた。その格好が根本さんとカブッていたのが以心伝心のようで面白い。「高円寺に来たときはまっさきにロムにきて、浅瀬石さんと2時間くらい話したり、試着したりして、いつも2~3着買って帰ります」(根本)。

入り口入ってすぐに左手から壁に沿って丁寧に古着を見ていくのがルーティン。約36㎡の店内はカラフルな古着が映える白壁で、ハイブランドのショールームのようにすっきりとしている。「もともと事務所として使っていた物件だったようで、それを活かして、レジ台もオフィス風のテーブルにしています」と浅瀬石さん。

店内に棚はなく、古着はすべて吊るして陳列されている。気になるものはサッと抜き出して、すぐにディテールをチェックできるのがロムの魅力だ。まずはフロントに胸当てが付いたウエスタンシャツをピックアップ。
「これはウエスタンシャツ??」と根本さんがフロントボタンを開けると「本当のカウボーイが着ていた70年代のシャツです。ウエスタンがトレンドできているとはいえ、王道のデザインは取り入れづらいですよね。これは肩の切り替えがギンガムチェックになっているから、根本君も好きそうかなと思って」と浅瀬石さん。

同じラックの中にはこんなレザーのバッグも。「70~80年代のものだと思います。一見ボディバッグ風ですが、ガマグチスタイルのハンドバッグなんです」と浅瀬石さんがハンドルの内側のディテールを解説してくれる。「これを持っていたら服が好きな人だなって伝わりますね!」と根本さん。

L字型の店内の奥へと進む。「なんとなくいつも色別に並んでますよね?」(根本)と商品のレイアウトについて尋ねると「そうですね。ある程度テイストが同じものをまとめて色で分けてます」(浅瀬石)。レジ前だけでなく窓側奧にも鏡が置かれ気軽に試着できる工夫が。目に留まったフリースを試着すると、浅瀬石さんが裾のドローコードを絞ってシルエットチェンジなどをサポートしてくれたり、阿吽の呼吸で接客。

ラックの下に置かれたコンバースのオールスターにも目が留まる。「どちらもMade in USAの時代のもので、赤いほうには前の持ち主の落描きが入っています。自分でやるとうまくいかないので、誰かがやってくれたものはよく見えますよね」(浅瀬石)。根本さんも「めっちゃ熱いですね!」とつぶさに確認する。

パンツは根本さん好みのワイドシルエットが多い。手に取ったのは渋い配色のストライプ柄コーディロイパンツ。「それはステイシー アダムスというシューズブランドのパンツです。ウエストがけっこう大きめだから絞って、その太さを楽しんでほしいなと思っています」(浅瀬石)、「柄パンツでも主張が強くないから合わせやすそう」(根本)。

レジ前のラックにやってくると、一枚のスウェットに釘付けになった。「このスウェット、かわいいですね!」(根本)「これは家族の手形を入れておばあちゃんへの贈り物としてつくられた記念品ですね。全体に柄が入っているスウェットって意外とないので、これは使いやすそうと思って」(浅瀬石)。カラフルな配色にも心を奪われた様子。

続いて見つけたのはオレンジ色のショートトレンチコート。「ポロ ラルフ ローレンだ。こんなオレンジ色のトレンチがあったんですね」と根本さんが試着すると、「90年代のものだと思いますが、ラルフローレンらしくディテールがヴィンテージっぽいんですよ」と浅瀬石さんが解説。

「ガチのヴィンテージについているようなチンストラップやフラップが付いています。ウエストのベルトにもDカンがありますし…」と襟元をどうやって留めるのか、説明しながら整えてくれた。

「襟を立ててフロントを全部留めて着ると、印象が全然違いますね。今日はいてるマリアーノのスウェットパンツにも合ってる」(根本)、「この色みだからスウェットパンツぐらいがちょうどいい感じですね。ディテールは本格的で着丈で遊ぶという、ラルフ ローレンらしいアイテムだと思います」(浅瀬石)。

最後は店の中央の島区画へ。「帽子はけっこう数があって、面白いものが多いですよね」と耳付きのフリースキャップを試着。「意外に似合っている(笑)」(根本)、「キャップはワンポイントなどのシンプルなタイプ、ニット帽はボーダーやジャカード柄のワンポイントになるようなものをそろえています」(浅瀬石)。
高円寺 Lom(ロム)
根本さんのRECOMMENDED ITEMS
「この春は一枚で着て様になるカラーシャツやカラーニットが気になる」と話していた根本さんだが、いろいろな出会いがあって、また浅瀬石さんと会話する中で欲しいモノの幅が広がった。あれこれ試着して選んだのはこの5点。春らしい、色がきれいなものが並んだ。
1_ポロ ラルフ ローレンのショートトレンチ

ヴィンテージのディテールを踏襲しつつショート丈とカラーでアレンジしたトレンチコート。「こんな色のトレンチコートがあるんだと、ひと目見て感動しました。ショート丈だからジャケット感覚で着られて、合わせやすいんですよね。色も好みだし、ラルフ ローレンだし、いうことありません」(根本)。タイプライタークロスを使用している点にも注目。
2_テバのフリースジャケット

サンダルでおなじみのテバのフリースジャケット。「サンダルのイメージしかなかったから、見つけてびっくりしました。フリース素材とボタン留めがループになっていたり、ありそうでないデザインがかわいい」(根本)。裾にスピンドルコード入りで絞ることができて、シルエットが変えられるのもポイント(動画でチェック!)。

胸に刺しゅうされたテバのハンドマークがアクセントに。近年、アウトドアブランドでもよく見かけるようになったブロックフリースを使用している。
3_淡いピンクのパーカ

薄手の一枚生地のパーカは襟元にプラスチックパーツがあしらわれたデザインもの。「フードが好きで、このピンクの淡い色みがメンズでも取り入れやすそうで、すごくいいなと思いました。一枚で着て主役になるアイテムだと思います」(根本)。フードにファスナーがあしらわれ、取り外しできるのもユニークなアメリカ古着。
4_ピンクのコーデュロイパンツ

鮮やかなピンクの太畝コーデュロイパンツ。「パンツは自分が持っているのはベーシックカラーばかりなので、このぐらい華やかな色を合わせたら、スタイリングに幅が出そう。挑戦したいなと思いました」(根本)。根本さん好みのワイドシルエット。ローリングブレザーズは2017年にNYでスタートしたアメリカントラッドを現代的に解釈する注目ブランド。ラルフ ローレンにも通じるテイストがある。
5_ブルー系のカウチンセーター

裏地付きでニットブルゾン的に活用できるカウチンセーター。「TALON ZIP(タロンジップ/ヴィンテージの決め手になるファスナーのブランド)のカウチンセーターって、ブラウン系のイーグル柄とかのイメージがあったので、これは新鮮でした。カラーブロックでヘリンボーンのようなステッチが入っていたり、デザイン性にも惹かれました」(根本)。
高円寺 Lom(ロム)
根本さんのCOORDINATE
カラーアイテムとシティカジュアルが気分という根本さんが、スタイリングしてみたいと思ったのは、ひと目惚れしたポロ ラルフ ローレンのショートトレンチコート。まるで着てきたかのようなコーディネートが完成した。

「コートの色が引き立つように、インナーには白を選びました。白のパーカの中には今日着てきたポロ ラルフ ローレンのギンガムチェックシャツ。裾から出してレイヤードスタイルに。パンツはワイドシルエットですが、生地の落ち感がよくて収まりがよかったのでこれにしました。上半身が遊んでいるので、足元には黒のレザースニーカーで大人っぽく。クリーンなコーディネートだから、ちょっとクセのあるハンドバッグを持つぐらいが気分です」(根本)。

中に着たカットソーパーカは、ヴィンテージのサルベージパーカをサンプリングしたデザイン。浅瀬石さんの推しアイテムをサラッと取り入れるあたりが、根本さんらしい。「このパーカなら、コートを脱いでもスタイリッシュな感じがしますよね」(根本)。
取材を終えて
ギンガムチェックのシャツに暖色系のトップスと、着こなしが絶妙にかぶっていた根本さんと浅瀬石さん。いつも2時間ほど滞在するということで、根本さんからはもっと古着を見たいオーラが。「カラーアイテムが豊富なのはもちろん、浅瀬石さんと話していると、そのとき気分じゃないアイテムも欲しくなったりして、自分の幅が広がるんですよね。きょうはこの後ももうちょっと話していきます!」(根本)。
オープンして半年がたち、やっと落ち着いてきたということで、今年、浅瀬石さんは海外での買い付けも予定しているそうだ。Lomという名前は、店名を考えていたときビル・ウィザースの名曲「Lean on Me(私を頼りにして)」が流れていたことに由来する。物腰がやわらかく、とても落ち着いていて、まさに頼れる先輩といった浅瀬石さん。古着初心者にこそ通ってほしい古着屋だ。
詳細は動画でチェック!
浅瀬石さんを古着の師匠のようにリスペクトしている根本さんと、弟のように見守りつつやさしく接する浅瀬石さん。いつまでもこのふたりのやり取りを見ていたくなる、癒されるような動画は必見!

SHOP DATA
住所:東京都杉並区高円寺南2-22-5ガオビル2階
営業時間:14:00~20:00
定休日:木曜
Instagram:https://www.instagram.com/lom___jp
Photos : Kaho Yanagi
Movie : Yumi Yamasaki
Movie Edit : Yuki Hayashi
Composition & Text : Hisami Kotakemori
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