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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。今回は、スタイリストDAYOSHIさんが友人に教えてもらってファンになった明大前のセッション(7ession)。メンズノンノモデルの髙橋大翔と訪れ、友だちの家でおしゃれ談義をしているみたいな楽しいセッション(session)が実現!
今回のお店を訪ねたのは…
スタッフとの友だちみたいな
やり取りで古着の楽しさを知る!
SHOP PROFILE
インスタグラムにも謳われている通り、明大前の駅から徒歩2分。明大前すずらん通りに入ってすぐの油そば専門店「武蔵野アブラ学会 明大前店」の隣に「7ession」の看板を見つけることができる。立て看板やトルソーが階下に置かれ、初めての人でもわかりやすい目印に。
古着のバイヤーをしていた井石 毅さんと、大学時代にセレクトショップでのアルバイト経験がある佐野敦哉さんが出会って、2022年に「セッション(7ession)」を立ち上げ古着の販売をスタート。2023年1月に明大前の現在の場所に出店した。20代後半という若きふたりのオーナーが、同世代に向けて遊び心のある古着をセレクトする。
階段を上がってドアを開けると右奥のレジ前にオーナーのふたりの姿が。ドア側の壁には棚、奧にラックが配され、それぞれ小物と洋服が並ぶ。すずらん通り側にもうひとつの部屋があって、入口側がスケートやサーフなど横ノリ系の古着、すずらん通り側がアニメTなどカルチャー系の古着と大まかに分かれている。
商品数が絞られているのでとても見やすく、規模的にもオーナーふたりとの距離が近い。「接客でお客さんとの関係をつくって、その人に合う古着を提案したい」というスタンスを取っているだけあって、ふたりともとても人懐こい。
メジャーなブランドも多いが、「こんなアイテム、つくってたの?」と聞きたくなるような、ヒネリのあるセレクトが信条。「自分たちが触れてきたカルチャーにあてはまる古着の中から、ちょっと変わったものをピックアップするようにしています。仕入れはミクロで考えて、お客様の顔を浮かべて彼らに似合うと思ったら買い付けることもあります」と井石さん。
店内にはところどころストリートアート風の作品が飾られていて、彼らが語る「カルチャー」や店名の「セッション」のポリシーを反映しているようだ。「同世代のアーティストとも交流があり、看板製作にも協力してもらったり、オリジナルのグラフィックTシャツなども協力を得てつくっています」と佐野さん。
顧客にはアーティストのほかにミュージシャンや俳優などもいるそうで、何か面白いことができそうな、ひとつのコミュニティがあるようだ。
今回セッションを推薦してくれたスタイリストDAYOSHIさんの推しの理由のひとつが、すずらん通り側の部屋に並ぶアニメTシャツ。こちらも「できるだけほかで見ないようなグラフィック」(佐野)にこだわってセレクトしているのだとか。棚の上にはふたりの私物トイを飾るなど、話のきっかけになりそうなプロップがそこここに仕込まれている。
明大前 7ession(セッション)
STAFF PROFILE
井石さんは岡山県出身。地元の古着屋勤めを経て上京し、古着バイヤーをしながらスタイリストとしても活動して、個人的にポップアップとSNSで古着を販売していた。佐野さんは山口県出身。博多の大学に通い、東京で就職して新潟支社に勤めていたとき、井石さんのポップアップに足を運んだのがきっかけで意気投合。
佐野さんが東京に戻ったタイミングで、ふたりで古着屋をやろうと決心。井石さんの事務所兼店舗から古着販売をスタートして、明大前に店を構えるに至った。キャラクターは違うが息はぴったりで、カルチャーのルーツは同じというのがふたりの私服や会話から伝わってくる。
明大前 7ession(セッション)
RECOMMENDED ITEMS
商品は90年代以降のアメリカのレギュラー古着が中心。スケートやサーフなどストリート系はできるだけ「メインストリームじゃないほう」のブランドやアイテムをピックアップしている。推しのクロップドパンツはほぼ売り切れてしまって紹介できないのが残念だが、「これがこのブランド?」的なセッションらしさが伝わる5選はこちら。
1_ティンバーランドの革ジャケット
まずはティンバーランドのアウトドア仕様のレザージャケット。「ヴィンテージのA-2フライトジャケットのような面なのに、背中にゲームポケットが付いていたり、ライニングがフリース風だったり機能的にできていて面白いなとピックしました」(井石)。「古着でこの状態のよさもレアだよね」(佐野)。
90年代のヒップホップの文脈から登場したのだろか? ドットボタンにはしっかりとあのウッドマークの刻印が。ポケットにはマチがあり、配色の襟からもハンティングジャケットと推測できる。
背面には動きやすくするためのアクションプリーツがあしらわれ、ライニングにタータンチェックを使用するなどトラッドにも振れるデザイン。
2_エアウォークのハンドバッグ
1990年代から2000年代のスケーターシーンでブレイクしたスニーカーブランド、エアウォークのミニボストンバッグ。「これを見た瞬間、中高時代の学校指定のバッグを背負っていたことがフラッシュバックしました。PCが入るサイズでPVC素材と機能的な点も高評価。Y2K感もあります」(井石)。
「90年代後半から2000年代のエアウォークってかっこいい存在でしたよね。スケーターだけでなくBMX乗っている人の間でも流行っていたり」(佐野)。裏原時代のスケーターにも支持され一時代を築いたが、こんなバッグがあったとは!
3_チェックショートパンツ
チェック柄や両サイドのダブルカーゴポケットがユニークなショートパンツ。「今日もはいていますが、個人的に茶系のチェックパンツにハマっています。きちんと感がありながら、キメすぎない雰囲気が出せておすすめです」(井石)。「このダブルカーゴポケットは古着でもなかなか見ないですね。テック系のブランドじゃないところがいい」(佐野)。
4_ヴィンテージレーヨンチェックシャツ
こちらはヴィンテージのチェックシャツ。「僕ら古着屋なんで王道のヴィンテージも、もちろん好きです。チェック柄だけどレーヨンという点と柄がいいんです」(石川)。「身幅、着丈ともバランスが抜群によくて。ちゃんと着られるヴィンテージです」(佐野)。
ダーウィンは古着好きの間ではシャツで人気を博すブランド。100%レーヨンフランネルは通常のネルシャツよりもテロンとしていて着やすいのが魅力。
5_クイックシルバーのロンT
オーストラリア発のサーフブランド、クイックシルバーのロンT。「スケートカルチャーが好きなので、関わりの深いサーフ系にも力を入れています。使いやすいザ・Mサイズも選んだ理由」(井石)。
「配色もいいし、4色刷りで4箇所にプリントが入っているという、クイックシルバーが勢いのあった時代ならではの贅沢なプリントです」(佐野)。解説もあうんの呼吸でふたりでしてくれた!
次回はスタイリストDAYOSHIさん
メンズノンノモデル髙橋大翔が
気になったアイテムやコーディネートを紹介!
SHOP DATA
住所:東京都世田谷区松原1-37-16 古澤ビル2階
営業時間:14:00~20:00
定休日:不定休
Instagram:https://www.instagram.com/7ession/
HP:https://7ession.base.shop/
Photos:Kaho Yanagi
Composition & Text : Hisami Kotakemori
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