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NYスタイルのモダンな古着屋。大充実のドレスシャツは、ハイブランドも買いやすい価格!【プロが推す東京の古着屋⑱フロント 11201】

NYスタイルのモダンな古着屋。大充実のドレスシャツは、ハイブランドも買いやすい価格!【プロが推す東京の古着屋⑱フロント 11201】

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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。スタイリスト高橋正典さんが紹介してくれたのは、代々木八幡の「古着屋っぽくない古着屋さん」フロント11201。ハイエンドに見えて、価格も接客も「やさしい」店だった!

今回のお店を訪ねたのは…

スタイリスト

高橋正典 さん

大学卒業後、スタイリスト壽村太一氏に師事。2017年に独立し、ファッション媒体を中心に幅広く活躍する。ストリートカルチャーに造詣が深く、それらをベースにしたハイブリッドなスタイリングが持ち味。今、探している古着はシャルベのシャツ。

代々木八幡 FRONT11201
(フロント11201)

クリーンで大人っぽいNY流の
モダンなスタイルを古着で提案

SHOP PROFILE

代々木八幡駅から上原方面に向かってすぐ。コンクリート打ちっぱなしのモダンなビルの1階、ガラス張りの路面店がフロント11201だ。NYのブルックリンに本店を構えるフロントジェネラルストア(FRONT GENERAL STORE)の日本支店として、2021年6月に上原にオープン。ちなみに数字の11201はNY店があるエリアの郵便番号。店舗拡大のため、今年4月にこのビルに移転した。

フロント外観

古着だけでなくフレグランスや雑貨類が並び、一見しては古着屋に見えない。さまざまな生活雑貨を扱う「NYのジェネラルストア」をコンセプトにしているから、ライフスタイル全般に関連する商品を幅広くセレクトしているのだそうだ。


フロント内観

ガラスのドアを開けて店に入ると、まず雑貨類やアクセサリーのショーケースが目に飛び込んでくる。左手にレディースの古着が並び、その壁の向こうにメンズ古着の空間が広がる。

フロント内観2

店内は奥に深いつくりで、壁際につくりつけの棚、中央には2段のラックが並び、整然と古着が並ぶ様は圧巻だ。通路の棚にはアイウエアやベルト、また新品のソックスなどを並べた陳列棚もあり、小物類も充実。


Tシャツがたくさん並ぶラック

メンズコーナーでまず目を奪われるのが、白シャツとサックスカラーのスーツなどにも合わせられるようなドレスシャツ。白シャツがこんなに並ぶ古着屋は珍しい。「ON/OFFどちらも着ていただけるドレスシャツは、他には無い展開数で、男女ともに人気です」とスタッフで広報を担当する一木 翠さんが教えてくれた。

カラーTシャツがたくさん並ぶラック

古着はそれぞれアイテム別、色別に並んでいて、とても見やすい。アメリカントラッド、アメリカンカジュアルだけでなく、ミリタリーやワーク系のアイテムも多く、年代も1940~1950年代のヴィンテージから2000年代までと幅広く、デザイナーズブランドものやユーロミリタリーものもいいあんばいに交じっている。


パンツが並ぶ棚

メンズ古着コーナーの右側の壁にはエルメス、セリーヌ、グッチなどハイブランドのバッグとヴィンテージを含むデニム類が。

「古着のよさが伝わる、コンディションのいいモノをピックアップしてるため、リメイクなどはしていません。ただリペアが必要なものはリペアしますし、デニム類は一部、黒染めしているものもあります」(一木)。

2000年代にブレイクした後染めブラックデニムが、手ごろ価格で買えるのはうれしいトピック。

アクセサリーが並ぶ棚

ジュエリー好きの間でフロント11201は、ヴィンテージのメキシカンジュエリーが豊富にそろっている店として有名なのだとか。ライフ雑貨スペースのショーケースに美しくディスプレイされていて、数も豊富と掘りがいがある。メキシカン以外のアンティークジュエリーも扱っているから、ジュエリー好きにもおすすめだ。


様々なサイズの白Tが並ぶラック

日本で企画されているオリジナルアイテムもラインナップする。「古着をセレクトするときも新しい服を一から作るときも、私たちが大切にしていることは“無駄を生み出さない”ことです。ヴィンテージではコンディションのいいものが見つかりにくいポケットTやタンクトップ、シャツ、スウェットなどをオリジナルで展開してます」(一木)。ヴィンテージをベースに、つくりや素材にもこだわっているが、ソフトコットンのTシャツで3,990円と価格はリーズナブルだ。

ヴィブラムソールのポップアップが開催中の一角

ちなみに取材に訪れた7月中旬はヴィブラムソールのポップアップが開催されていた。なぜ古着屋でヴィブラムソール? と不思議に思い一木さんに尋ねると、「これは靴のリペアイベントなんです」と説明されて合点がいった。

「靴は廃棄するときに分別するのが難しいアイテムです。ソールを張り替えることで靴を蘇らせて、再び愛用してもらう。『#REPAIR IF YOU CARE』というキャンペーンで製品のライフサクルを伸ばす活動を行うヴィブラム社に賛同して、ポップアップを開催しています」(一木)。

このポップアップはすでに終了しているが、フロント11201は現在、古着のリサイクルやリユースにも取り組んでいる。残布などをクラッシュして一から糸を作る素材を軸にしたコレクションを制作し、9月には東京コレクションに参加する。その発表にも期待したい。

代々木八幡 FRONT11201
(フロント11201)

STAFF PROFILE

フロント11201のオーナーは、NYのフロントジェネラルストアを立ち上げた日本人の西山育貴さん。フロント11201は現在、渋谷パルコにも出店していて、スタッフはそれぞれの店舗を行ったりきたりしているそうだ。

代々木八幡の本店にメインで立つのは田中宏卓さん。田中さんはNYの大学に留学していたときにフロントジェネラルストアに出会い、現地店舗スタッフを経て、日本店の立ち上げメンバーになった。広報を兼任する一木 翠さんも、日本でPRの仕事を経験した後NYに留学し、古着が好きだったことからフロントジェネラルストアのスタッフに。


左から田中宏卓さん、一木 翠さん、塩澤 卓さん。3人とも古着が好きで、NYのフロントジェネラルストアに所縁のあるメンバー。田中さんはシルクシャツ、一木さんはシースルーシャツ、塩澤さんはオリジナルの開襟シャツとチーム感のあるスタイル。

塩澤さんはヴィンテージのバイヤーとして活躍していた経歴の持ち主。オーナーの西山さんが2013年にフロントジェネラルストアを構える前のフリーマーケット時代から、15年来の顧客だったが、2年前にフロント11201のスタッフに加わった。それぞれNYの本店を知るメンバーなだけに、どこかインターナショナルな雰囲気がある。

    

代々木八幡 FRONT11201
(フロント11201)

RECOMMENDED ITEMS

フロント11201の古着はすべてアメリカにてNY店のスタッフが買い付けている。現地直送ということで、代々木八幡という立地ながらヴィンテージも驚くほどリーズナブルなのが魅力だ。力を入れているおすすめアイテムを教えてもらった。

1_フェードしたフレンチワークジャケット

40’s~50’s フレンチワークジャケット¥33,000

ヨーロッパのワークウエアにも力を入れるフロント11201は、モードのトレンドも鑑みて古着のセレクトを行っている。「最近のコレクションでフェード感のあるワークジャケットを提案しているメゾンブランドがありました。フェードカラーのほどよいサイズの古着ジャケットをきれいめスタイルに合わせると、コレクションブランドのようなスタイリングになります」と田中さん。


40’s~50’s フレンチワークジャケット 色落ちのアップ

きれいに色落ちしたヴィンテージのワークジャケットは、ダメージもなく古着ならではの繊細な色落ちにも感動する。田中さんの提案のように、スラックス&革靴で合わせたい一着。

2_シルクシャツ

80’s シルクシャツ¥9,900
80’s シルクシャツ¥9,900

この日、田中さんも着ていたシルクシャツ。「NYのスタッフがコンディションのいいデッドストックのシルクシャツを大量に買い付けました。80年代のシルクは今よりも質がいいのでお買い得です」と塩澤さん。バイヤーの経歴を活かした解説には説得力がある。


80’s シルクシャツ カラフルなブランドタグ

80年代らしいカラフルなブランドタグには100% SILKという織りネームが。ブラウンはこの秋の流行カラーとしても注目。一点投入すれば、大人っぽさとトレンド感がダブルで演出できる。

3_アルマーニのドレスシャツ

90’sアルマーニ コレツィオーニのドレスシャツ¥14,300
90’sアルマーニ コレツィオーニのドレスシャツ¥14,300

白シャツのラックの中から選んでくれたのは、アルマーニのドレスシャツ。「アルマーニらしいスナップボタンダウンデザインのドレスシャツです。少しオーバーサイズのシルエットは、仕事だけでなくOFFでも着やすいと思います。アルマーニのほかにもディオール、サンローラン、バレンシアガなどのドレスシャツをピックアップしています」(塩澤)。


90’sアルマーニ コレツィオーニのドレスシャツ 襟のアップ

アルマーニ コレツィオーニはビジネス向けのアイテムを多く展開する、ジョルジオ アルマーニのセカンドライン。スナップボタン留めのボタンダウンはノータイで着たとき、襟が美しくロールするのが特徴。もともとの価格を考えると1万円台は破格だ。

4_フレンチポリスのコーチジャケット

90’sフレンチポリスコーチジャケット¥8,800
90’sフレンチポリスコーチジャケット¥8,800

ブラックナイロンのスタンドカラージャケットは、フランス警察のユニフォーム。「ラグランスリーブの動いやすいデザイン、スタンドカラーの内側にフードが内蔵されたテックなアウターです。ロゴがないのも今っぽいですよね」(田中)。


90’sフレンチポリスコーチジャケット ライニングのアップ

ライニングにはメッシュがあしらわれ、シームテープ処理も施された防水仕様。これで1万円以下とはコスパも最高!

5_UKポリスパンツ

90’s UKポリスパンツ¥8,800
90’s UKポリスパンツ¥8,800

ウール混ポリエステル素材のタックパンツも警察のユニフォームで、こちらはイギリスのもの。「ドレッシーに見えますが、ワークウエアだからガシガシはいていただけるパンツです。ヨーロッパのポリスものはスタイリッシュで、ファッションユースに向いています」(塩澤さん)。


90’s UKポリスパンツ タグのアップ

内側にはラバーのマーベルトがあしらわれたしっかりとしたつくり。「マーベルトが付いていると、タックインしたときにシャツがずり上がらずきれいにはけます」(塩澤)。知識豊富なスタッフが、ディテールもしっかり説明してくれるのも心強い。

次回はスタイリスト高橋さんが
気になったアイテムやコーディネートを紹介!

SHOP DATA

住所:東京都渋谷区元代々木町 4-5 クレアトウール 1F
営業時間:14:00~22:00(月~金曜)
     12:00~21:00(土曜)
     12:00~20:30(日曜)
     ※上記は夏季の営業時間。
9月以降の営業時間の詳細は@Front11201でご確認を。
定休日:不定休
Instagram: https://www.instagram.com/front11201/
https://www.instagram.com/front_11201_flagshipstore/
HP: https://front11201.com/

Photos:Kaho Yanagi
Composition & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「僕らの永久定番ファイル」や「コレクション速報」などファッションテーマを幅広く執筆。

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最終更新日 :

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