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コム デ ギャルソンの迷彩Tシャツをモードなショーツスタイルに!下北沢「808」で古着コーデ【プロが推す東京の古着屋⑦後編】

コム デ ギャルソンの迷彩Tシャツをモードなショーツスタイルに!下北沢「808」で古着コーデ【プロが推す東京の古着屋⑦後編】

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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載の第7回。後編ではスタイリストアシスタント後藤留維さんが選んだ「今の気分にマッチする」古着を紹介。それらを組み合わせてみると、なんと最新のモードにリンクするコーディネートが完成した!

スタイリスト

後藤留維 さん

宮城県出身。スタイリスト庄 将司さんのアシスタントについて4年目を迎え、独立を夢見る日々。アニメが好きで、自身のスタイリングのヒントにすることもあるとか。最近は、上がタイトでボトムがワイドなAラインコーディネートが気分。

下北沢 808(ハチゼロハチ)

今っぽい BUT 人とかぶらない古着で
モード感あふれる着こなしが完成

下北沢「808(ハチゼロハチ)」

後藤さんのCHECK POINT

エッジのきいた私服にも定評のある後藤さん。実はさりげなく古着をMIXすることも多く、この日もショッキングピンクのプーマのベストは古着。新進系の注目ブランド、ナットエンペラーのダボダボのスウェットパンツとのコーディネートで、自分のスタイルにしっかり落とし込んでいる。

「トレラン用のバックパックやフィッシングベストなど、本格的なギアっぽいアウトドアアイテムが808のインスタに上がっていたので、そういうものをファッションとして取り入れられたら面白いと思っています」と、目を輝かせる。店内に入ると右手から壁に沿って、さっそく商品を見始めた。

下北沢の古着屋「808」でスパイダーのジャージを手に持つスタイリストアシスタントの後藤留維さん

最初に見つけたのはスパイダーのジャージ。「去年シュプリームとコラボしたブランドですよね? ガチのスノーボードブランド」と後藤さんが808店長の佐藤さんに尋ねると「それはスキー用のインナーです。ファスナーを開けると襟元にスパイダーマークが表れますよ」と教えてくれた。蜘蛛のアイコンを見ると「ヤバイっす」(後藤)とひと言。


下北沢の古着屋「808」でオークリーのジャージを手に持つスタイリストアシスタントの後藤留維さん

後藤さんは会話のキャッチボールを楽しみながら、どんどん自分好みのアイテムを見つける。ひとつひとつ、つぶさにディテールを確認する様子を、ぜひ動画で見てほしい!

スポーツものにも興味があるということで、中央のラックから2000年代のオークリーのジャージを発見。「オークリーにもいろいろいいモノがありますね。少し前までファッションの文脈で語られることがあまりないブランドだったけれど、最近はアーカイブをみんな古着で探しています」(後藤)。サングラスのイメージが強いオークリーは、スリッポンスニーカーのブレイクをきっかけに今や人気ブランドに躍り出た。

下北沢の古着屋「808」でヴァンズ マウンテンエディションのスノーブーツを手に持つスタイリストアシスタントの後藤留維さん

入口左手のコーナーで「このヴァンズ、何ですか? 見たことがない」と後藤さんがスニーカーを手に取ると、「それはヴァンズ マウンテンエディションのスノーブーツですね」とすかさず佐藤さんが答えてくれる。「新鮮ですね! ショーツに合せたらよさそう」(後藤)と、ディテールもチェック。スケートボードシューズのイメージが強いヴァンズだが、本国アメリカでの展開は幅広い。

ほかにも前編で紹介したナイキのサイグリングジャージや、後藤さんが好きなサロモンの旧ロゴのテクニカルトップスなどを目ざとく見つけていく。


下北沢の古着屋「808」でルイ・ヴィトンのショーツを合わせるスタイリストアシスタントの後藤留維さん

メゾンブランドが置かれている一角からは前編でも紹介したルイ・ヴィトンのショーツに反応。「水着でもイケるショーツ! インスタではレイヤードも提案していましたよね?」と後藤さんがいうと、佐藤さんが「ジャージとドッキングさせると街中でもはきやすいと思います」とジャージを取り出す。「メンズでもスカートをワイドパンツとレイヤードしている人がいるから、これはいいかも?」(後藤)と鏡でバランスをチェック。

 

下北沢「808(ハチゼロハチ)」

後藤さんが気になったアイテム

ゆったりとした店内を端から端まで1時間ほどかけてじっくり回遊。佐藤さんに古着の詳細を確認しながら、後藤さんが選んだアイテムを紹介しよう。

1_ピンク×グレーのジムバッグ

00’s ジムバッグ¥14,000

「きょうの僕のためにつくられたようなバッグ」と後藤さんが言ったメッシュとネオプレン素材のコンビバッグ。「フィットネスジムに通うためのバッグだそうですが、形も色も今の気分ズバリです」(後藤)。ショッキングピンク×グレーの配色にもY2K感が表れる。

下北沢の古着屋「808」のジムバッグ2

ワンストラップでメッセンジャー風に背負うデザインも今っぽい。有名なブランドのものではないが、スリングバッグが人気再燃中ということもあり、まさに旬の形。


2_コム デ ギャルソンの迷彩Tシャツ

00’s コム デ ギャルソンの迷彩プリントTシャツ¥12,000

「これはもうひと目惚れです! レディースのものなのでサイズは小さめですが、トップタイトが今の自分のスタイルなので、サイズ感もちょうどよくて」(後藤)。90’s~00’sに流行した、Tシャツの前面にシルクスクリーン風にプリントを入れる手法を取り入れたTシャツ。

下北沢の古着屋「808」 コムデギャルソンの迷彩柄Tシャツ2

マルジェラのエイズTシャツが先駆的で、ネック部分内側にプリントがあるのが特徴だ。左下にはロゴもプリントされ、迷彩柄ながらグレー×赤という配色にモード感が。

3_配色がモダンなジャージ

90’sグリーンのサイドライン入りジャージ¥7,000

「ブルーに淡いグリーンという配色が、ハイブランドのジャージを彷彿とさせます。シルエットや少し短めの丈感もいい感じです。腰で合わせれば少しためてはくこともできそう」と後藤さんが語ると、「おそらくヨーロッパの学校ジャージだったのではないかと。タグもないし外側に『38』のようなサイズタグが出ているので」と佐藤さんが解説してくれた。


4_カットオフバギーショーツ

00’ amindのカットオフショーツ¥12,000

「白ステッチが目立つバギーショーツは、ところどころに赤ステッチでアクセントを入れているところが攻めているなと思いました。カットオフ感も今っぽい」と後藤さんがコメントすると「これはデッドストックなんですが、バックにsampleと書かれているんです。ディテールから見ても、最初からカットオフ仕様ではなくて、誰かが切ったもののようです」と佐藤さん。

下北沢の古着屋「808」 ショーツ2

@amindというブランドタグが付いたデッドストックだが、ブランドの詳細は不明。おそらくアメリカのストリートブランドのものと推測。ヒップポケットも二重にデザインされていたり、随所が凝っている。

5_ナイキのレインブーツ

00’s ナイキのレインブーツ¥20,000

「ナイキでこんな形のスニーカーを見たことがなくて、聞けば長靴とのことで驚きました。ナイキで長靴ってなかなか出てこないですよね? エナメルの質感や先にブルーチップが付いたトラヒモなど、デザインにもモード感があって秀逸です」(後藤)。こんなユニークなアイテムが見つかるのも808の魅力だ。


下北沢「808(ハチゼロハチ)」

後藤さんの古着コーディネート

後藤さんは、ひと目惚れしたというコム デ ギャルソンのTシャツをメインアイテムとして選んだ。ほかも気になるアイテムからピックアップして、まるで「着てきた私服」のようなコーディネートができあがった。

00’s コム デ ギャルソンの迷彩プリントTシャツ¥12,000・00’ amindのカットオフショーツ・00’s ナイキのレインブーツ¥20,000・00’s ギャップのスリングバッグ¥11,000

「上はタイトで下はワイドというシルエットが今、気分なので、レディースのギャルソンのTシャツとカットオフのバギーショーツを合わせました。足元はナイキのレインブーツ。普段はショーツにミュール&ソックスという感じですが、今回ブーツにトライしてみました。エナメルがモード感を添えてくれて、ストリートに振れすぎないコーディネートになったと思います」(後藤)。

2023年秋冬ではさまざまなメゾンがショーツとブーツのコーディネートを提案している。後藤さんはいち早くそのトレンドを体現してくれた。「スリングバッグも赤×グレーでまとめて、かつバンジーコード付きだからテック感も盛れます」(後藤)と小物まで抜かりがない。

00’s オークリーのMade in USAサングラス¥16,000

レジのガラスケースの中から気になっていたオークリーのサングラスを取り出してもらって、セルフコーディネートのまま試着。「やりすぎですか?(笑)」といいつつ「サイバー感が出ますね。エッジを効かせるなら、これもあり」という提案もしてくれた。色数を抑えることで、子どもっぽくならず、品のよさもキープ。この計算も見事だ。


   

取材を終えて

「きょうは今いちばん見たかったテックなアイテムが、たくさん見られて楽しかったです。それからZIG同様、見たことがない珍しい古着もたくさん見つかりました。コーディネートでも着たコム デ ギャルソンの迷彩Tシャツが頭から離れないので、買って帰ります!」(後藤)。808はハイブランドのような空間が物語るように、感度の高いアイテムが多く、後藤さんの感性とシンクロしていた。

テック、スポーツ系の旬な古着を探している人はもちろん、モードに着られる古着を探している人も808は絶対楽しい!

 

詳細は動画でチェック!

丁寧に古着を選ぶ後藤さんと、バイイングも担当している知識豊富な店長、佐藤さんとのやりとりは、見るだけで勉強に。コーディネート提案のヒントも盛りだくさんだから、お見逃しなく!

下北沢の古着屋「808」のロゴ

SHOP DATA

住所:東京都世田谷区北沢2-16-3
TEL:なし
営業:13:00〜20:00 
定休日:無休
Instagram:https://www.instagram.com/03_808_808/
WEBサイト:なし

Photos:Yumi Yamasaki(still & movie)
Movie Edit:Yuuki Hayashi
Composition & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「僕らの永久定番ファイル」や「コレクション速報」などファッションテーマを幅広く執筆。

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