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【プロが推す東京の古着屋⑥前編】スタイリスト瓜坂拓海さんイチオシの知る人ぞ知るアネーム。実は高円寺で15年の実力店だった!

【プロが推す東京の古着屋⑥前編】スタイリスト瓜坂拓海さんイチオシの知る人ぞ知るアネーム。実は高円寺で15年の実力店だった!

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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載の第6回。今回は今っぽい古着を見つけるのが得意なスタイリスト瓜坂拓海さんが、掘り出し物の多い高円寺のアネームへ。オーナーが自ら買い付けに出かける実力店には、意外なお宝が?

スタイリスト

瓜坂拓海 さん

島根県生まれ、愛知県育ち。スタイリスト森田晃嘉さんのアシスタントを経て、2020年に独立。モードから古着まで守備範囲が広く、ストリートムードのあるクリーンなスタイリングを得意とする。ファッションとアーティスト分野で活躍。

メンズノンノモデル

樋之津琳太郎

シンプル&クリーンなモード系ブランドを愛する、現役大学生メンズノンノモデル。最近はMEN’S NON-NO WEBの編集仕事を手伝うなど、持ち前の社交性で自身の可能性を開拓中。

高円寺 アネーム

レギュラー古着とヴィンテージが並ぶ
“昔ながら”のハイブリッド感が魅力

 

高円寺「アネーム」

SHOP PROFILE

高円寺駅の南口から徒歩2分ほど、氷川神社のすぐ隣という好立地。店の外にお買い得品が1ラック置かれ、入り口の端っこに「ANAME」と書かれた小さな立て看板が。アネームはオーナーがひとりで販売から海外での買い付けまでをこなす古着店。買い付け中は長期間、店が閉まっていることも多く、知る人ぞ知る存在になっている。


アネームは2008年に高円寺でスタートし、2010年頃に現在の場所に移転した。オーナーはオーセンティックな古着店がまだ主流だった2000年代に、デザイナーズからヴィンテージまでを扱う高円寺の古着屋で働き、買い付けのノウハウを学んで独立。今も1年の3分の1は、主にアメリカ西海岸で買い付けをしている。

スタイリストの瓜坂さんはアシスタント時代、高円寺にアーティストの衣装のリサーチに来たときにアネームを見つけた。

初めて来たのは5年ほど前でした。そのとき気になる服がディスプレイされていたので入ってみたら、ほかの古着屋に比べてかなり安かったんです。自分が好きなデザイナーズブランドの服もあるし、リーバイスのアクションスラックスも格安だったりして、当時はよく足を運んでいました」(瓜坂)

メンズノンノ本誌の連載で毎月顔を合わせている樋之津のテイストにも合いそうと今回誘って、久しぶりにやってきた。「デザイナーズ古着もあると聞いたので、楽しみです」と樋之津もワクワクモード。

   


高円寺「アネーム」

RECOMMENDED ITEMS

古着はすべてオーナーがハンドピック。若い頃にアメカジとストリートファッションに傾倒し、デザイナーブランドの服も取り入れていたというオーナーのテイストがそのままセレクトに反映されている。さらに「今の街中の人を見て、自分もやってみたいと思う着こなしは参考にする」という柔軟なマインドで、トレンドにフィットするアイテムも多い。

買いやすいレギュラー古着がメインだが、マニアが探すヴィンテージもラインナップしている。アネームおすすめの5点は、古着通にはたまらない、しかも今の時代にフィットするレアものが並んだ。

1_PLAYBOYの総柄開襟シャツ

80’s プレイボーイの総柄開襟シャツ ¥14,080

アメリカの有名雑誌『PLAYBOY』のカバーをコラージュした総柄プリントが目を引く。「80年代に『PLAYBOY』がつくっていたオフィシャルなプロダクトです。王道ではありませんがビジュアルのクオリティも高く、数も多くないので探している人も多いアイテムです」(オーナー)。2000年代には女子の間でPLAYBOYのロゴアイテムが大ヒットしたこともあり、Y2Kのトレンドで人気再燃の兆しも。

1953年に創刊され、70年代に黄金期を迎えたグラビア雑誌『PLAYBOY』は、美しいビジュアルにも定評があった。襟元のラビットロゴ入りネームも、どこか格調高い。品のある美女柄シャツをこの夏、アロハ代わりに着こなすのも一案だ。


2_RUN DMC&BEASTIE BOYSの
ツアースウェット

©1987 RUN DMCとビースティ・ボーイズのツアースウェット ¥49,500

ヒップホップシーンを牽引した2大アーティストのプリントという希少品。「1987年のRUN DMC×BEASTIE BOYS TOGETHER FOREVER LIVE TOURのスウェットは、80年代の古着に多い、SIGNALのMade in U.S.A.ボディを使っているところも当時っぽくていいんですよね」(オーナー)。コットンポリエステルの混紡で軽い着心地。

3_NINE INCH NAILS&DAVID BOWIEの
ツアーTシャツ

©1995 ナイン・インチ・ネイルズとデヴィッド・ボウイのツアーTシャツ ¥38,500

NINのロゴTでおなじみのインダストリアル・ロックバンド、ナイン・インチ・ネイルズと、ファッションアイコンとしてもリスペクトされるデヴィッド・ボウイのどこかユーモラスなグラフィック。「1995年の伝説のダブル・ヘッド・ライナーツアーのオフィシャルTシャツです。Anvilボディでしっかりコピーライトも入っています」(オーナー)。


背面にはツアーで回った都市名が独特の影入りフォントで区切りなく羅列され、アート作品のような雰囲気。デヴィッド・ボウイのツアーTは激レアということもあり、近年高騰しているロックTのひとつだ。

4_リーバイス505 ビッグE

60’s リーバイス505 ビッグE ¥107,800

色落ち具合やダメージ感もほどよい、60年代のリーバイス。「505は履きやすいジッパーフロントで、501に比べて細身のストレート型が特長。ボタン部分にVステッチがあることから、60年代のものとわかります。この年代の505は滅多に出ないんですよね」(オーナー)。ネジレもしっかり出ているヴィンテージならではの1本。

ヒップラベルのサイズ印字は消えて端も欠け、ビッグEのレッドタブも丸まっているが、ヒップポケットのアーキュエットステッチも60年代後半の形をしている。


5_U.S.エアフォースの
ミリタリージャケット

2004年 U.S.エアフォースのCWU-107/P ¥25,080

ラストはこの秋のトレンドとシンクロする、ミリタリージャケット。「アメリカ空軍の2004年製のCWU-107/PはGORE-TEX素材が投入されていて、軍モノ好きの間では人気が高いフライトジャケットです。形も今っぽくて、現行の服にも合わせやすい」(オーナー)。デザイナーズブランドなどもサンプリングしているモデルだ。

ポケットのフラップに「GORE-TEX BEST DEFENSE®」のタグが。ファスナーのプルタブも同様のロゴ入りで、デザインのアクセントとしても効いている。

瓜坂さんがアネームの魅力として挙げた「良心的な価格」や「ほかにないような古着が見つかる」だけでなく、古着界で熱いアイテムもしっかり押さえているのが、高円寺で15年という古着店ならではの振り幅かもしれない。

【後編】では
スタイリスト瓜坂拓海さんと樋之津が
気になったアイテムやコーディネートを紹介!


SHOP DATA

住所:東京都杉並区高円寺南4-44-3 1F
TEL:03-3311-6995
営業:14:00〜20:00
定休日:不定休(HPにて要確認)
Instagram:なし
WEBサイト:https://a-na-me.ocnk.net/

Photos:Yumi Yamasaki
Composition & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「僕らの永久定番ファイル」や「コレクション速報」などファッションテーマを幅広く執筆。

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