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歌舞伎俳優は、舞台での化粧を自ら行う職業だ。幼い頃から手習い、徐々にひとりですべてをできるようにする。仕事として、日々自身の顔に触れている中村歌之助さんの“顔と美容の向き合い方”をずばり聞いてきた！
美容は自信をくれる
自信をつくるもの
舞台の合間にロフトをリサーチ。
女友達とも情報交換
高校生くらいの頃から舞台やお稽古の隙間時間に、銀座ロフトのメンズコスメコーナーをチェックしに行っています。また、「なんかいいマスカラない？」と女友達にヒアリングしたディーアップのもの（4）を、歌舞伎の化粧に使うことも。僕はまつげが長くて白塗りが毛についてしまうことがしばしば。そういうときに黒マスカラが使えるんです！
芝居のためにアイブロウレス
眉メイクのお手本は幸四郎兄
僕もですが、歌舞伎俳優は眉を剃っている方も多く眉は舞台でも、日常でも化粧するパーツ。資生堂のもの（1）は舞台用。普段はそこにブロウラッシュ EXのパウダー（2）や、セザンヌのペンシル（3）を合わせて。（松本）幸四郎お兄さんの眉がすてきで、お手本にしています。
「化粧が止まると芸も止まる」
舞台メイクを自撮りで研究
歌舞伎は生き物。先人の言葉ですが「毎日同じ化粧になってしまったら、芸が止まる」と言われていて。同じ顔でも工夫して進化させる。舞台中は3日に1回自撮りしています。初日と千秋楽を比べると、周りの目には微差かもしれませんが、自分では違いがわかります。
楽屋でも時短でケアできる
オールインワンコスメを愛用
肌はあまり強くなく、赤みも出やすいほうなので、肌負担なく、素早くケアできるCNPのオールインワン（5）を愛用。舞台後の楽屋でパッとケアできるのもうれしい。白粉（おしろい）を毎日厚く塗るので、毛穴が気になるときはTHE FUTUREのゲル洗顔（6）を投入。
大きい筋肉より体幹重視
運動は日々の踊りと散歩
老若男女、様々な役を演じるので外見でわかる大きな筋肉ではなく、足腰の強さや体幹に重きをおいています。そのために、日舞と散歩を大切に。銀座から恵比寿までも余裕で歩きます。車や電車では見えない景色が楽しめるのも好き。
幼稚園での絵は隈取 。
思えばずっと研究してる
演技はもちろんですが、舞台での化粧がキレイだと視覚的なところから、よりお芝居の世界に入り込めるし歌舞伎を観慣れてない方や、言葉がわからない外国の方でもお芝居に引き込まれると思うのです。だから、観てくださる方に向けても、そして自分が自信を持って舞台に立つためにも、化粧は大きな存在です。納得できない顔だと、出たくないなと思うことも（笑）。化粧は子どもの頃から少しずつ覚えていき、中高生くらいですべてひとりでできるようにしていくのですが僕は早くひとりでやりたくて、小6の頃にはほぼ自分で化粧するようになりました。幼稚園のお絵描きでも隈取の絵を描いていたほど、化粧は昔から好きでひとりですることに憧れていました。2人の兄も歌舞伎俳優なので、化粧や美容についてはよく話をします。父からは「憧れる人や、自分の骨格に似た人をまねるのも大事」と教わり、僕の憧れである（松本）幸四郎お兄さんの写真を鏡台に置いて化粧をすることもあります。歌舞伎は、化粧も芸も先輩方から学んでいくもの。僕は好奇心が強く、物事を研究したり探究することが好きなので、自分が30代、40代になったとき後輩にきちんと伝えていけるよう、この先も探り続けていきたいです。
Profile
中村歌之助 Utanosuke Nakamura
2001年生まれ。屋号は成なり駒こま屋や。父は八代目中村芝翫(しかん)、長兄は四代目中村橋之助、次兄は三代目中村福之助。2004年、初代中村宜生(よしお)を名乗り初舞台。「八月納涼歌舞伎」では、手塚治虫の漫画を原作とした『新選組』にて、主役の深草丘十郎役を務める。インスタは@utanosuke.official
※クレジットのないものは、すべて本人私物です。
ジャケット（エスエイチ）￥55,000／ストール ショールーム シャツ（シュナイダーマン×エディション）￥31,900／エディション 表参道ヒルズ店 パンツ（トゥモローランド ピルグリム）￥44,000／トゥモローランド
Photos:Teppei Hoshida Hair & Make-up:NOBUKIYO
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