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モテるかどうかに気を取られると、本当にやりたいスタイルを見失いがち。あえて選ぶヘアスタイルとしてはやや難易度の高い“ロン毛”を主題に、自分でポジティブかつ主体的にスタイルを選ぶことの大切さを、KANADA氏がいま一度考える!
齊藤璃人さん(20歳・学生)
人気サロンのヘアカタにも出演する齊藤くん。意志を持ってヘアスタイルを選ぶ姿をKANADA氏も絶賛!
髪型だけで、モテるか否かを論じるのがあまり好きではない。男性のヘアの中でも、個人的に“ロン毛”は非常に好きなスタイルだが、しばしばモテないと言われる。実際この連載に今まで来てもらった髪の長い子たちも「ロン毛はモテないっすよ(笑)」と口をそろえて言っていた。でもどの子もすごく魅力的だったし、それでも自分が好きでやっているというポリシーの強さも感じて、とても好感が持てた。髪型だけを切り取って判断するのでなく、その人に似合っているか、好きでやっているが故のポジティブさがあるか、ということを含めて考えないとあまり意味がないのになと思う。というか極論、モテるかどうかなんて二の次だ。今回の齊藤くんは、とにかくロン毛の似合う子だ。そして本人が本当に好きでやっている感じが伝わって心地いい。バンドでドラムをやっていて映画館でバイトをしているそうで、カルチャーにも造詣が深く、きっとヘアは本人のスタイルの大切なピースの一部なのだろう。
すでにメンズノンノのヘアカタにも出ているそうで、僕ができることがあるとすれば、“ロン毛にもいろいろある”という次のステージの提示かなと思った。本人がやらなさそうな70’s感のあるカットに、フルバングという新たな風を吹かせてみた。長さは変えず、ここまで新鮮になる。スタイルを見つけたと思った後も、追求することはいろいろある。モテなんかに構ってる暇はないよ!
あいみょん的シルエットが新鮮!
ビフォーの齊藤くんは、無造作で武骨なグランジテイスト。それも本当に似合っているけど、がらりと違うテイストに挑戦してみるのはどうだろう。毛をすかない重めのグラデーションマッシュで、前髪も厚めにつくった。ほんのりと、いわゆる“姫カット”に見えそうなシルエットも、彼のキャラとのハレーションが面白い。
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
[上写真]ジャケット(シュタイン)¥73,700/エンケル ユーズドのシャツ[セット価格で]¥5,390・ユーズドのロンT¥7,590/サンタモニカ渋谷店
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Taichi Sumura
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