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みんなと同じようなスタイルをしているのに、なんだか印象に残る人、他の人とは違う魅力があるな、と思われる人は何が決め手なのだろう。それは、自分の魅力やこだわりを入れ込む意思があるかどうかだと、KANADA氏は語る。自分だからこそ似合うんだ、と自信を持って言えるヘアを見つけよう。
小林 稜さん(21歳・学生)
爽やかな笑顔が印象的で好青年の小林君。でもさらにあか抜けることができそう。街でよく見る髪型だが、もっと似合うものは?
いい意味で“印象に残る人”って、どんな人のことを指すのだろう? 僕は“どこにでもいそうじゃない人”だと思う。今回登場した小林君は、すごくカッコいいのに“それなりにいい感じ”というラインで止まってしまっている気がした。もっとカッコよくなれるはずだ。これって実は、街行く男子を見ていてもよく感じる。特別どこかが変なわけじゃない、むしろ清潔感はあるしモテそう。でも“何か気になるな”と人から見て魅力的に映るには、もう少し自分のよさを引き出すことが必要だ。それが個性やモダンさを手に入れることにもつながる。いろいろ試して失敗するよりマシ、というのもわかるけど“美意識はあるけどスタイルはない”というスタンスにおさまってしまうのは、特に若い男子にとって本当にもったいない。周囲となじむことを優先させると、いろんなものが中和されて、結果、せっかくのいい部分も一緒に薄まってしまう。みんながやってるヘアにするのもいいけれど、わざわざやるからには、その中でも自分が生きるポイントを考えたい。そうすることで“らしさ”がちゃんとついてくる。
小林君のマッシュも、若い男子のど真ん中だ。でもシルエットの半端なボリュームを潔くそぎ落とし、前髪の曖昧な長さもカットして彼の魅力である額と眉を出し精悍(せいかん)な印象にした。難しいことはしていないのに、いい部分を生かすことを考えればおのずと印象深く、男前な人物像ができる。人の記憶に残るのは、すてきなことだよ!
“脱・無難”とは、中途半端を捨てること
シルエットや長さなど、もう少し意思を感じるヘアになると、本人がもっと見えてくる。なんとなく横に膨張してしまうマッシュより、耳まわりをそいで縦長のシルエットにしたショートレイヤーのほうが似合うと判断。前髪を上げ、グリースで質感もきちんとコントロール。
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
[上写真]ジャケット¥82,500・シャツ¥42,900(ともにダイリク)/4K パンツ(ジエダ)¥31,900/キクノブ 東京 その他/スタイリスト私物
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Taichi Sumura
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