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自分らしさを表すヘアに、派手か地味かということは関係ない。その人のよさはどんな形でも探すことはできる、と語るKANADA氏。今回登場するのは高校生。髪型を自由に遊べないが、校則を無理に破ることもなく、かと言って何もかも諦めることもなく、個性を追求するには?
塚田亜蘭さん(16歳・学生)
マッシュが多いという塚田君だが、「こんな雰囲気は初めて!」と仕上がりに驚いた様子。選ぶテイストの大切さを実感。
校則とヘアの関係はこれまであまり触れてこなかったけれど、今回は高校生の登場なのでその話をしたい。この連載ではいつも、自分らしさや個性、トレンドなどヘアを取り巻くいろんなことを考えている。でもそもそも校則が厳しい学校に通う子は、あれこれ挑戦するのは難しいだろう。僕の息子の学校も、ツーブロックはダメという決まりがあった。刈り上げ自体がよくないということではなさそうだし、そのへんのジャッジは個人的には学校によって結構曖昧だなと感じることもある。ようは、エッジの問題なのかなという気もしたり…? いつか好きな髪型にできるまで我慢しようと言うのは簡単だけど、ヘアアーティストとしては、OKラインの中で自分に似合うものを探す楽しみも提案したい。そうなると万人に受けがよく、かつクリーンな印象もあり、誰でもそこそこおしゃれに見えるマッシュは避けて通れない。一時期、あまりに街行く若者がみんなマッシュだったから食傷ぎみになって、違う髪型をあえて提案していたけど、僕はアンチマッシュじゃないよ(笑)。ただ、無難だからと消去法でそれにする人が多かったのは確かで、それはもったいないことだと考えている。
マッシュは品もあり、スタイリング次第でいろいろ雰囲気も変えられる。自分に合うシルエットや長さを見つけられたら、校則があっても個性の光るカッコいいスタイルを追求できる。制約の中で諦めず、似合うものを探すのも修業と思って楽しんで!
前髪が無造作なほど自然に仕上がる!
プロでなければヘアスタイルの微差には気づかないが、誰しもが一番わかりやすく気になるのは「前髪」。ここをいじりすぎると、全体的には無難なヘアでも、怒られる可能性があるよ(笑)。だから前髪は、作為的な仕上がりにしないのがポイント…と、めずらしく実践的なことを言ってみる。
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
[上写真]ジャケット(チルドレン オブ ザ ディスコーダンス)¥92,000/スタジオ ファブワーク ユーズドのシャツ¥5,800/aNiKi Tシャツ/スタイリスト私物
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Taichi Sumura
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