▼ WPの本文 ▼
“おしゃれする”という場面でみんなが取る方法はなんだろう。自分なりの決まったルールがある人もいるだろうし、一般的なテクに頼る人もいるだろう。いずれの場合も、その方法はひとつではないから決めつけないで。自分がカッコよくなる方法はたくさんあるほどいいから。
石井闘志さん(20歳・モデル)
ゆくゆくは海外コレクションを歩きたいという石井さん。自分の勝負ヘアとして、ストレートのロングにこだわりがある。
ドレスアップはみんな得意なのでは。フォーマルにはストリートよりわかりやすくルールがあり、個性よりもきちんと感がモノをいったりする。でも “おしゃれをする” って、それとはまた少し違う。同じ “着飾る” でも、自分らしさを出すとなるとこれがなかなか難しい。スーツはカッコよくキマるのに、休日に出かけるときの私服は自信がない…という人は多い。それはヘアにもいえることで、フォーマットにのっとってつくるのは簡単だ。結婚式でオールバックにしてグリースで固めるのが、そんなにテクニックがいらないように。だからみんなに考えてほしいのは “そのドレスアップのメソッドは、本当に自分を引き上げてくれるか” ということ。石井君は、人に見せたいおしゃれな自分=スーパーストレートのワンレンにこだわりがあり、それを維持するために縮毛矯正をかけている。撮影の朝もストイックにサラサラに仕上がっていたのが印象的だし、清潔感もあった。おしゃれな自分の理想像がある時点で感度が高く、そのスタイルを極めるのは応援したいが、ドレスアップにはパターンがあったほうがさらに個性を磨ける。つねに “これは自分をよりカッコよくしているのか?” と考えてほしい。
そこであえて彼がなくした “ウエーブ” を復活させ、無造作に仕上げてみた。彼にとっては意外な手段かもしれないが、これはこれでかなりイイ。世のメソッドが自分にも当てはまるとは限らないし、カッコよくなる方法はひとつではないとわかると、より個性が見つけやすくなるよ。
縮毛矯正をかけてもウエーブの選択肢を
よりおしゃれな自分になるため、人それぞれいろんなアプローチをする。石井君の場合はストレートヘアだが、いったん縮毛矯正をかけてしまうと、正解の幅が狭くなりがちだ。たまには思い切り真逆のことをやっても面白いと思い、アイロンでウエーブをつけてみた。これもまた、ドレスアップだ。
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなくコーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
[上写真]ユーズドのジャケット¥10,000・ユーズドのシャツ¥6,000・ユーズドのパンツ¥15,000/ジャンティーク ブーツ¥62,000/ラッド ミュージシャン 原宿 靴下/本人私物
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Taichi Sumura
▲ WPの本文 ▲