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──今の自分より大人っぽくなりたい、カッコよく見せたい、というのは多くのメンズノンノ世代にとって目標となるものだろう。それにはヘアやファッションが助けのひとつになるかもしれない。でも元の自分にだって魅力はあるはず。個性を生かしたまま、なりたい自分になるには? 子どもっぽく見えるため、美容室では前髪を切りそろえないようオーダーする、衿のついた長袖シャツを着る、など自分なりの工夫があるという宮本諒さん(28歳・会社員)には、どのようなアプローチでヘアを提案するのがいいだろうか。ウルフは初めてだそうだが…?
「かわいい」は、褒め言葉でもうれしくないという男子は多い。特にメンズノンノ世代は〝大人っぽく見られたい〟〝男らしくカッコよくいたい〟と思ったりするだろう。どんな点に魅力を感じるかは人それぞれだし、男らしさやカッコよさの定義だって曖昧。だから自分に自信を持ってほしいけど、そうも思えないのは、僕もかつて若者だったから…よくわかる(笑)。それで試行錯誤するのは自分のよさや弱点を知るきっかけにもなるから、悪いことではない。そこで先輩としてひとつアドバイスするなら、個性を殺してまで力業で理想にもっていかないのが重要ということ。
宮本さんは、157㎝と小柄で顔立ちもかわいらしく学生に見えるほど。童顔なのを気にしていなくはないけれど、個性とうまくつき合っているタイプだ。大人っぽくカッコよくしたいからといって、いきなり髪を刈ってスーツを着れば解決するわけではないとわかっている。そのかわり、固定された無難なスタイルや消極的な方法を選びがち。美容師にとっても個性を生かしつつイメチェンするというのは至難の業だ。でも理想があるなら、似合うように着地できる道を話し合ってほしい。宮本さんは、やることはないと思ってたというウルフに挑戦した。エッジィな男っぽい色気があり、一見彼とは真反対のものだ。でも彼の元のシルエットやフェミニンな雰囲気は生かすことを意識してカットすれば、このとおり普通に似合ってるよね! 理想と個性、どっちも否定せずにいきたいね。
自分の延長線上から、はずれないように。
かわいらしい顔の人がウルフをやるなら、耳はすっきり出しつつも前髪は長めに。顔まわりのフェミニンさをキープすることでちゃんと本人の延長線上に見える。衿足もちょっとだけ長いのがポイント。最初は極端に変えず自分になじませていこう。
シャツ¥38,000・中に着たTシャツ¥13,000(ともにヴィヴィアン・ウエスト マン)/ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photo:Shunya Arai[YARD] Stylist:Hidero Nakagane[S-14]
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