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いま、男性の美容を語るうえで欠かせない“韓国ビューティ”。ヘアサロンでは「BTSのジョングクみたいなヘアに!」というオーダーが飛び交っているし、日本の男子のメイクがここまで浸透したことにも、確実に一役買っているだろう。ただ、つねに新たなカッコよさと個性を真っ向から表現していくパワフルさに憧れを抱くいっぽうで、日常にそのまま取り入れるには、ちょっとハードルが高いかも…? というイメージも。だからこそもし、日韓それぞれの“カッコいい”をミックスした、いいとこどりの新たなスタイルが誕生したら最高では?
今回は、メンズノンノモデル3名が、
韓国のトップクリエイターの手により、
今すぐ実践できる韓国ビューティを体験した。
Who is Mr. Park Naejoo?
パク・ネジュ(@bit.boot_naejoo)
File.1
冨永章胤
Before
After
骨格の美しさを引き立てる
精悍なウエットスタイル!
POINT
「髪質はもちろん、カットの状態などヘアのコンディションが非常に素晴らしく、日本の美容室のレベルの高さを感じました。そして彼がメイクルームに入ってきた瞬間、僕もアシスタントたちも“これしかない”と確信するほど、彼に似合うヘアが瞬時に浮かびました。それは、冨永さんの精悍でカッコいいイメージをより引き出すスタイルです。彼の骨格の美しさを強調するように額を出し、ウエットな質感にすることで少し色気を出しました。長さもあったので前やサイドの毛の動きも遊ばせ、ニュアンスを足してみました。これは”パク·ネジュ院長”のシグネチャースタイルです。EXOのKAIさんでよく表現する感じなのですが、冨永さんにも間違いなく似合うと思いました。
もし別の機会に冨永さんのヘアをベースの仕込みから手掛けることができるなら、僕だったら“ダウンパーマ”をサイドにかけます。ボリュームを抑える施術のことですが、個人的なイメージでは、韓国は日本よりも横のボリュームを気にするため、多くの男性が取り入れています。毛量は残したまま毛浮きを押さえ、頭の形を整えることができるので、僕のサロンでもよくやっています。冨永さんはサイドがタイトなシルエットが似合うと思いますので、試してみていただきたいです(ネジュさん)」
冨永’s comment
「もともとやりたかった、攻めた感じのヘアメイクができて今日は本当に嬉しかった。まだ見ぬ自分に出会えたなっていう仕上がりで撮影ができると、“だからこの仕事はやめられないんだよなー”と思いますね(笑)。驚いたのが、これだけ凝って見えるのに、めちゃくちゃすぐに終わったこと。時間のないアイドルの方々を普段手掛けていらっしゃるからなんですかね。テクニックの高さに驚きました。僕は抜けのあるような自然なヘアももちろん好きですが、K-POPのMVなんかを見るたびに、ちゃんとビシっとヘアもメイクも仕上げているのがいいなと感じていたんです。今日はその世界観を体験できました。ヘアの立ち上がりをきっちり作って、そこから計算されたように毛束がちょっとだけ落ちてくるのが気に入りましたが…自分では再現できなさそう(笑)。韓国のサロンも行ってみたいですね(冨永)」
File.2
守屋光治
Before
After
計算しつくした
細部へのこだわりがハンパないバング!
POINT
「守屋さんも、スタジオに来た瞬間から“ザ・モデル!”というオーラとカッコよさがあって、感動しました。彼は特徴的な額のフォルムを持っていて、実際それが個性になっていて美しいと思います。ただ、ご自分でも両サイドに剃り込みが入っているような“M字”の額と、顔の形が面長であることを踏まえたベストなバランスのヘアを模索しているようでしたので、守屋さんに似合うバングを今回は提案しました。
まず全体のシルエットでいうと、面長であることに加えヘアはトップにボリュームがあったため、縦のシルエットを強調しないよう、ハチまわりに少し動きをつけて、やや横にボリュームを足しました。バングに関しては、目元も額自体もとても魅力的なので、隠さないようセンターパートにしています。しかし注意したいのが、毛先にボリュームの残るカットになってるため、そのままやると重い印象になってしまいます。そのためスタイリングで、まるで毛先をすいたような軽やかさになるよう仕上げました。つまり、根元が重く、毛先にいくにつれてライトに見えるように。分け目を決めたらそこを基準として額の見え方のバランスを確認しつつ、スプレーを少しずつ手に取って毛束を作っていくのがポイントです(ネジュさん)」
守屋’s comment
「普段とはガラっと違う仕上がりになって、面白かったです。いわゆるセンター分け~7:3ヘアと言えるものだと思うんですが、バングの作り方が日本と全然違う。額に垂らす1本1本を何回も直していたので、こういうところに徹底的にこだわるのだなと感じました。どの落ち方にするのかを何度もシミュレーションして、ベストのところで癖づけをして…という、一切妥協しない感じがすごかった。スプレーはルベルのピンク(編集部注:トリエ スプレー 10)を使っていらっしゃったので、意外にアイテムはこっちと変わらないんだなって思ったんですが、とにかくパーツを細かく見ていっている印象でしたね。
自分はセンター分けが似合わないと思っていたので、今回はすごく勉強になりました。ここまで自分でディテールを作りこむのは難しいですが、バランスを覚えておこうと思います。メイクもいつものメンズノンノでの撮影よりかなり厚塗りだったのに、そうは見えないところに技術の高さを感じました。涙袋を強調することも、日本ではまずやらないので新鮮でしたね。韓国での仕事も興味があるので、自分でもちょっと研究してみようかな(守屋)」
File.3
水沢林太郎
Before
After
ヘアピースでシルエット調整という
熟練の技!
POINT
「青春映画からそのまま飛び出してきたようなフレッシュさが魅力の、水沢さん。ご本人のイノセントな雰囲気同様、髪質も赤ちゃんのように細く、柔らかいですね。さらさらのストレートは非常に作りやすいと思いますが、ボリュームを出すのがなかなか難しいので、アレンジの幅を広げるために、今回は“ヘアピース”を使ってみました。いわゆる“付け毛”のことですが、全頭用のウィッグと違っていくらでも毛量の調整ができるので、部分的にシルエットやボリュームをコントロールしたい時に最適ですし、頭がふくらんで見えたり、不自然に仕上がることもないため、韓国の撮影現場ではよく使われているアイテムです。
まずはアレンジしやすい下地を作るために、髪全体をコテでカールして、ボリュームアップさせます。トップにボリュームが欲しかったので、シルエットを見ながら4~5か所にヘアピースを足しました。ちなみにボリュームだけでなく、長さを出すこともできるんです。シルエットを整えた後で全体をチェックしたら、もう少し襟足に長さが欲しいなと思い、そこにも足してみました。可愛いらしさとカッコよさのあるヘアが完成したと思います(ネジュさん)」
水沢’s comment
「もう、“すごい”しか出てこない早業の連続でした。とんでもないスピードでヘアができあがっていくんですよ。言葉がわからないので、ネジュさんやアシスタントさんの動きを鏡越しに見ていただけなのですが、あまりに手際がよくて“うわあ、すげ~”しか言ってなかったかも(笑)。ヘアピースもメンズノンノの撮影で初めて付けましたが、僕自身も全然どこにつけたかわからない自然さ。カメラマンさんにも“え、そんなのどこについてるの?”って聞かれるくらいでした。手は込んでるのに、すべてがナチュラルに仕上がっていることに感動です。韓国ビューティと言ったら今までは、鎮静系のパックなんかを使ったことはありましたが、ヘアに関しては未体験だったかも。世の中にはまだまだ、いろんな技術があるんだな~と思わされましたね(水沢)」
3人を変身させてみて…
from パク・ネジュ氏
「メンズノンノは、自分が若い時はもちろん、今もずっとチェックし続けている雑誌なので、今日はコラボレーションができて非常に光栄でした。3名のメンズノンノモデルの皆さんは、それぞれに違ったカッコよさや個性があり、撮影していてとても楽しかったです。ぜひ他の皆さんにもお会いしてみたいと思いました。
3名をスタイリングをするにあたり、共通して僕の手掛けた「ドントウォッシュトリートメント(Don’t Wash Treatment)」を使用しました。あくまでトリートメントなのでスタイリング力はないため、一番最初に髪全体になじませて、ボリュームやコンディションを整えるのに使います。いわば土台づくりに非常に役立ちますし、どんな髪質の人にもOKなので、K-POPアイドルの皆さんにも重宝してもらっています。ヘアセットするほどではないけど、ぼさぼさで外に出るのはちょっと…、という時にも役立ちますよ。手に残ったものはそのままなじませてOKなので、いちいち洗う必要もありません。ぜひ試してみてくださいね(ネジュさん)」
Néjoo Don’t Wash Treatment #01 NEROLI(ネジュ ドントウォッシュトリートメント)
150㎖ ¥3,960 /美フレクト
「韓国のここ1年くらいのトレンドで、皆さんが興味を持ちそうだなと思うのが、“ギーク シック”というキーワードで、レングスは特にロングが多かったです。日本でもレトロブームがきていたと思いますが、この場合も“ナードでレトロなロン毛”という感じですね。ブリーチしてるんだけど根元は黒いヤンキースタイルも、ストリートの子たちでよく見かけました。これは、日本の90年代から2000年代初めに渋谷や原宿で流行っていたようなスタイルじゃないかと思うのですが、僕も非常に影響を受けたので、どこか懐かしいような感じもしています。たぶん東京のファッション好きな大人の皆さんも同じように感じていると思います(笑)。だけどそのままのコピーじゃなくて、いまはニュアンスの再現が細分化されていますよね。時代や国によってさまざまな解釈で昇華されているのが面白いなと思います。これからも、ソウルと東京の最先端なクリエイティブを持ち寄って、メンズノンノですてきな撮影をする機会があると嬉しいです(ネジュさん)」
【冨永】
ジャケット¥317,900・オールインワン¥198,000(ともにシーク ヤボーティ)/スタジオ ファブワーク Tシャツ¥16,500/ディーゼル ジャパン
【守屋】
ジャケット¥52,800/スティーフショールーム ニット(アンディサイデッド)¥49,500/サカス ピーアール ボールネックレス(ネイティブ シルバーストリームス)¥34,650/メイデン・カンパニー チェーンネックレス(コールドフレーム)¥113,300/コンクリート
【水沢】
シャツジャケット(ニコラスデイリー)¥66,000/イーライト プルオーバー¥66,000/ダイリク 下に着たシャツ(インディビジュアライズド シャツ)¥39,600・ネクタイ(インディビジュアライズド アクセサリーズ)¥20,900/メイデン・カンパニー
問い合わせ先
イーライト 03-6712-7034
サカス ピーアール 03-6447-2762
スタジオ ファブワーク 03-6438-9575
スティーフショールーム 03-6721-0549
ダイリク info@dairiku-cinema.com
ディーゼル ジャパン 0120-55-1978
コンクリート 070-9199-0913
美フレクト 06-6147-2231
メイデン・カンパニー 03-5410-9777
Photos: Arata Suzuki[go relux E more] Hair: Naejoo Park[Bit & Boot] Make-up: CHOEGYEONG[Bit & Boot] Stylist: Yoshiaki Komatsu Models: Akitsugu Tominaga Rintaro Mizusawa Koji Moriya[They are MEN’S NON-NO models]
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