▼ WPの本文 ▼
街中が、何かのトレンドや手法一辺倒になるのをいつも残念がるKANADA氏。今回は、ツイストパーマに物申す! 今主流のウエットな仕上がりではなく、90年代のムードを感じる、最高にカッコいいドライなツイストパーマを紹介する。
釘尾けんじさん(26歳・美容師)
スタイリストの紹介でKANADA氏が出会った若き美容師。なんでも乗りこなせそうな、肩の力が抜けた魅力がある。
体感で、今とにかく街にもSNSにもあふれているなと思うヘアスタイルは「ツイストパーマ」…なんだけど、僕がカッコいいと思うツイストパーマをあんまり見かけないので(笑)、メンズノンノ読者のみんながおしゃれだな、と思うようなスタイルをちょっと気合を入れてつくってみた。街には、ほぼ100%と言っていいくらい、黒髪でウエットのツイストパーマが多い。本当、ウエット一択なのか? と思うくらい。それはおそらく色気を出したいからかな、というのが僕の分析。でも、ややファッションに広がりを持たせにくいし、個人的にはなんだかイキって見えるのが残念なところ。だから、今の古着ブームにも似合う、90年代にストリートを席巻したようなツイストパーマを紹介したい。まず、今との決定的な違いとしては質感が“ドライ”であること。90年代は、ヒップホップなどのブラックカルチャーやスケーターカルチャーの影響もあり、ワイルドで抜けのあるラフさが支持されていた。Dragon Ashがデビューして、みんなKjに夢中だったな。今回登場してもらった釘尾君は、美容師なだけあって根もとの黒も計算のうちという、カッコよさのバランスをわかっている子。手数もそれなりに必要で、さらにカルチャーのあるヘアも、気負わず挑戦してくれた。髪色はそのままにボリュームを思い切り出せば、古着がよく似合う質感に。当時感のあるスケータースタイルに、ナードなかわいさが加わってすごく新鮮だ。金髪でツイストパーマをやると、毛は死ぬから覚悟が必要だけどね(笑)。
かわいげとイージーなムードには、ドライで!
毛束ひとつひとつの細かいニュアンスづくりに気を使うウエット仕上げの“やってる感”より、洗いざらしのようなムードが、最高にカッコいい! ワッフルパーマに近い細かい巻きでボリュームを出したら、ノースタイリングでいってみて!
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Yasuki Nakamichi
▲ WPの本文 ▲