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安くトレンド服が手に入る店や、話題のヘアにしてくれる美容室はたくさんある。情報も苦労せず手に入る。だからみんなある程度は 今っぽく、おしゃれになれる時代だ。いい部分がある半面、オリジナリティを持つのが難しい。“自分にしっくりくるスタイル”を見つけるには? 文化服装学院に通う、ファッションが大好きな市川泰成さん(20歳・学生)。髪は伸ばし中。トレンドだけじゃなく、自分のスタイルを大事にしたい派。
街で見たらつい目で追っちゃうような人がいる。それは派手だからじゃない、その人がスタイルを持っているからだ。市川君もそのひとり。味のある男っぽい子だが単にグランジでもなく、最近よく聞く“いなたい”テイストとも少し違う。知的でスマートな佇まいもあり、「整理されたグランジ」という言葉が浮かぶ。相反するもののようだけど、スタイルにそういうオリジナリティがあるから魅力的なんだと思う。だから今回のようなストリートにクラシカルな要素を加えたミックス感が似合うと考えた。ヘアもザラつきのある無造作感ときれいめな仕上がりの絶妙なところを攻めている。トレンドではないがとても彼らしく、スタイルがあるのをより感じられる。街は情報であふれているし、どこで何を買っても、どこの美容室に入っても、ある程度は今っぽくなれる。昔と比べると、そこまで苦労せずそれなりにおしゃれに見せることは簡単だろう。そんな中で自分のスタイルを持つということはつくづく難しい
何でも手軽に得られる中で、本当に自分に合ったものや、突き詰めたいと思えるようなものを探していかないと、あっという間に埋もれたまま大人になってしまう。既存のジャンルやトレンドがしっくりこないのなら、何をどう組み合わせたっていいし、少しずらすのも結構。便利になった半面、本当に納得できるスタイルを見つけたかったら、自分の中で新しいジャンルを生み出すくらいの気持ちが必要な時代なのかもしれない。
伸ばし途中だって、おしゃれを諦めない
髪を伸ばしている途中って“つなぎ期間だから…”と消極的になりがち。でも意外に思うだろうが、衿足はいくらカットしても大丈夫。前~サイドが伸びればロングヘアは成立する。他にもパーマをかけてみたり、今このときのレングスをちゃんと楽しんで。市川君は以前のカラー残りもイイ感じ!
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなくコーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
[上写真]ジャケット¥62,000/ヨシオクボ ユーズドのポロシャツ¥6,000・ユーズドのTシャツ¥5,000/ジャンティーク
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Taichi Sumura
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