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今回はKANADA氏が「僕から教えることはない」とうなる、おしゃれな男子とコラボレーション。前髪のちょっとしたあしらいの差に焦点が置かれたが、少しの変化でいかに自分の幅が広がるか、という深い話に。たかが分け目、されど分け目!
大倉優斗さん(22歳・アパレル店員)
ヘアはオーセンティックに、服を個性的に飛ばすという大倉君のメソッドにKANADA氏も感心。さて、アレンジの余地は?
スタイリストから「面白い子がいる」と推薦を受け、今回のモデルを決めた。東京の今ど真ん中人気のショップ「goffa.x」で働く大倉君は、ファッションが大好きで感度も高いおしゃれ上級者。正直、僕が何かアドバイスをするような子ではないから、今回はコラボというつもりで来た。彼のスタイルに少しだけ新しい可能性を提案できたらいいな、という感じで、むしろこっちが勉強したいくらい(笑)。彼のヘアを見て「さすがだ」とうなってしまったのは、首から下をどう飛ばしても耐えうる汎用(はんよう)性の高いスタイルにしていたこと。気鋭のショップで働いているから、日々個性的なアイテムやトレンドを消化しつつおしゃれを楽しむ中で、限られたジャンルしか対応できないヘアだと自分の可能性が狭まることを、きちんと理解している。細部のデザインにこだわりがあるとはいえ、パッと見はオーソドックスなベリーショートだ。だからこのベースはそのままに、70’sの匂いがする、ラウンドさせた前髪のクラシカルなサイドパートにしてみた。前髪を8:2で分け、手を加えてスタイリングすることにより意思が宿ったし、同じ服でもニュアンスが変わる。センターをサイドにするだけの話じゃん、と思うかもしれないけれど、ルーティンに慣れると意外に自分では変える発想がなかったりする。「これでレパートリーが増えた」と大倉君が言ってくれてうれしかった。もっとリアルなストリートの若者と絡まないとな、と刺激を受けた今回だった!
分け目を変えるだけで、印象が激変
これだけ世の中にセンターパートがあふれていると、もしかしてサイドにするのって何か間違えてる? と思うレベルだよね(笑)。分け目を変えるってすごく簡単なのに意外にやらない。グリースやジェルだとキマりすぎるから、ワックスで軽く整えるくらいに。
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Tomohiko Sawasaki[S-14]
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