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クセ毛をネガティブなものと捉える風潮もあるが、直毛だって悩んでいる人はいるし、結局はどう自分の中でポジティブな個性として持っていくかが重要だ。そのためには、一生つき合っていくものだからこそ選択肢はひとつではない、ということを忘れずにいてほしい。
髙橋勇斗さん(19歳・学生)
クセ毛はそのままに、見たことのない自分のスタイルを求めて、KANADA氏にDMを送った髙橋君。ヘアへのこだわり十分!
クセ毛にずっと悩んでいたが、いい美容師に出会いそれを生かすスタイルを楽しんでいるという彼。文化服装学院の学生ということもあり、実際に今だって十分おしゃれだし、フレアパンツを軸に70’sのテイストを感じるファッションとともに、味のある仕上がりになっているのもいい感じだ。だけど彼はそこで、他に新しいスタイルがあるのではと考えたそうだ。こういう子をワンステージ上に引き上げるのは、クリエイターとしてはとてもワクワクする。すでに完成されているスタイルを、少しだけ壊してみてもいいかなと思った。たしかにこれだけクセが強かったら、それを個性と捉えて無理に矯正せず、生かす方向にするのはいい判断だと思う。だけどクセ毛の場合、どうしても“味系”“いなたさ”などのキーワードに集約されていく傾向にあり、選択肢がそれしかないのかな、というのは僕自身も疑問だった。
クセ毛だって、デザインの入ったカットを諦める必要はないし、モードにだってなれる。ケミカルなムードにだって挑戦していい。今回はそれを証明したい。まず、顎のラインを生かすようにレングス自体をぐっと短くした。そして、クセ毛の人はなかなかやらないと思うけど、耳上がすっきり出るくらいのツーブロックにしている。味系から、もうちょっと都会っぽい人になったと思う。まだ19歳だし、いろんな洋服をこれから着るだろう。そのときに着こなせるテイストの幅が広いヘアだと、彼自身の可能性も広がっていくはずだ。
クセ毛にだって、デザインヘアを!
刈り上げまではいかない程度に、ツーブロックになるよう短くカット。ショートレイヤーになるようハサミを入れると、伸びたときにグラボブ~アフロのようなシルエットになって、それはそれで面白い。ドライでもウエットでもモダンにキマる!
KANADA PROFILE/メンズノンノ本誌はもちろん、数々の広告やショーで活躍するヘアアーティスト。俳優やタレントからの信頼も厚い。ヘアそのものだけでなく、コーディネートとのバランスも考えたトータルでのプロデュースを得意とする。
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Go Tanabe Stylist:Tomohiko Sawasaki[S-14]
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