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プロテインと聞くと、筋トレする人が飲むものと思っている人が多いかもしれないが、正確には英語で「タンパク質」のこと。最近は関連商品が増え、コンビニでも気軽に買えるなど、健康維持や美容目的で取り入れる人も増えている。まだプロテイン生活をはじめていないというそこのキミ、今からでも遅くない。さぁ、"プロ活"をはじめよう!
なぜプロテインが必要なのか?
プロテインに関する基礎知識や効果的に摂る方法など現代人にプロテインが必要なワケを教えます!
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教えてくれたのは…
藤田 聡教授(立命館大学スポーツ健康科学部)
テキサス大学、東京大学大学院を経て、2011年より現職。運動生理学を専門とし、主に運動と栄養摂取によるタンパク質代謝についての研究を行っている。監修本に『図解 たんぱく質の話』など。
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Q. タンパク質はダイエットに効く?
A 痩せたいならタンパク質をしっかりと摂ること。
ダイエットしようと思ったとき、多くの人が考えるのが食事制限です。ただ、食事制限のダイエットで問題なのが、カロリーカットと一緒にタンパク質の量を減らしてしまうこと。タンパク質は筋肉をつくる材料になるので、タンパク質が減ると筋肉量も減り、筋肉量が落ちると基礎代謝も落ちてしまうため、燃費が悪く太りやすい体質になります。筋肉は体を動かしたり、姿勢を維持したりする働きがある以前に、ダイエットにおいても重要な基礎代謝を上げるという役割を担っています。痩せたいならまずはしっかりとタンパク質を摂ることです。
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Q. タンパク質はいくら摂っても大丈夫?
A 大丈夫ですが、摂りすぎには注意しましょう。
蓄えにくい栄養素ではあるのですが、肉類や乳製品などの脂質の多い動物性タンパク質を摂りすぎれば、カロリーオーバーで肥満の原因になります。タンパク質の摂りすぎが肝臓や腎臓に負担をかけるとの意見もありますが、明確な根拠となる報告は十分には見当たりません。タンパク質は最強のパートナーであるとはいえ、摂りすぎがよくないのは当たり前のことなので、自分の体重や運動量に合わせた適正量を心がけましょう。
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Q. プロテインを飲みすぎると太るってホント?
A そんなことはありません。
タンパク質は余分に摂取したときに、ほかの栄養素よりも脂肪に変換されにくいという特徴があります。ほとんどがエネルギー消費されて、余ったぶんは尿の中に排出されるので、要は蓄えにくい栄養素なんです。また、タンパク質の1gあたりのエネルギー量は4kcalなので、1回の食事で20g摂ったとしてもたかが知れています。おやつでケーキを食べるんだったら、プロテインをがんがん飲んでください。最近はコンビニでもプロテインスナックやプロテインバーが売られていますので、それらをおやつ代わりに食べるのもいいと思います。
Q. プロテインはいつ飲めばいい?
A 運動の前でも後でもOK。
少し前までは運動後30分以内にタンパク質を摂ることが筋肉を大きくするための条件などといわれていましたが、最近の実験によると特に根拠がなく、運動前に摂っても、運動後に摂っても明らかな違いはないことがわかってきました。なので、その日の都合や生活リズムによって、プロテイン摂取と運動の順番は前後しても問題ありません。大事なのは、運動とタンパク質摂取はセットで行うことです。とにかくこれを習慣づけてください。
Illustrations:YAGI Composition & Text:Masayuki Sawada
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