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──僕も含め、最近みんなが口にする「マッシュの次のトレンドはウルフ」。しかし、実際はなかなか挑戦が難しいと感じる人も多いのではないだろうか。いわゆる"衿足が長いストレートで、ちょっとパンク"なだけがウルフではない。今のキミのヘアからも挑戦可能だ。渡部暁雄さん(27歳・販売員)は現在、マッシュベースをあえて野暮ったく伸ばしたミディアム。衿足は刈り上げず長く残しているため、まさにウルフにチェンジしやすい!
彼を見たとき、トレンドも理解しつつ自分のスタイルに落とし込んでいてステキだと思った。ここ数か月、東京のストリートの子たちのヘアは、過渡期を迎えている。みんな“マッシュのその先”を模索しているのが強く伝わるけれど、それでもまだマッシュが主流だ。いやむしろ、街行く子がみんなマッシュというような、圧倒的支持率のヘアはもうしばらく出てこないかもしれない。今回の彼もマッシュベースではあるけれど、レイヤーを効果的に入れて衿足を長く残し、目まわりも重く仕上げた、あえての野暮ったさにこだわりを感じた。決してトレンドだからやっているわけではないという、静かな自己主張がある。
若いと自分のパーソナルを伝えたくて過剰に個性的なヘアにすることがあるだろう。そういうのも経験として通ったほうがいいと個人的には思うけれど、彼のようなトレンドの範疇での抑えた自己主張は本当におしゃれだなと感心する。踏み込んだことを言うと、こういう子はモテを意識したとしても“どういう子にモテたいか”までを考えてスタイルをつくれるはずだ。だから新しいスタイル提案のしがいもある。せっかく衿足が長いから、次のトレンドの本命、ソフトウルフにアレンジしたらどうだろうと考えた。でも彼らしさを生かし、ステレオタイプなウルフでなくウエットにしてクセを生かした仕上がりに。トレンドを追うのは悪くない。美容師の提案に身を任せるのも。でもその中で、自分のこだわりを形にできたらいいよね。
ウルフにもバリエがあることを伝えたい
"ウルフ"と聞くとパンクロッカーのようなスタイルをまず思い浮かべる人も多いだろう。しかし、前髪やサイドと衿足の長さに極端な差を出さず、ジェルをもみ込んでウエットに仕上げたこんなスタイルもウルフだ!
ブルゾン¥40,000・シャツ¥34,000/ネオンサイン 中に着たバンドカラーシャツ(クリスタセヤ×サルヴァトーレ ピッコロ)¥68,000/レショップ
Hair:KANADA[LAKE TAJO] Photos:Fumiya Sasaki Stylist:Izumi Makabe
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