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メンズノンノ読者の間でも注目度満点だった、キム・ジョーンズ氏率いるディオール メン初の東京でのランウェイショー。コレクション自体もさることながら、「そういえばヘアメイクがどう作られてるかも気になるよね…」という好奇心のもと、メンズノンノモデルの清原 翔、守屋光治、中田圭祐、鈴木 仁が、“1日美容ライター”として、開演間近のバックステージに潜入した!
熱気と集中力が最高潮に高まっている、コレクション開演間近の舞台裏
あと数時間で本番、という熱気あふれる舞台裏。今回のショーのために選ばれたモデルたちの、ヘアメイクの最後の仕上げが行われている。使用されているのはすべてディオールのアイテムたち。
ショー直前の、ピーター・フィリップス氏をキャッチしてインタビュー!
なんと、忙しい合間を縫って、メイクアップ クリエイティブ&イメージ ディレクターを務めるピーター・フィリップス氏が、4人のインタビューを受けてくれることに! 「開演までにあと2人仕上げないといけないから、ちょっとだけね!」と言いつつ、今回のショーのヘアメイクや、男子美容について熱心に語ってくれた。
守屋:早速ですが、今回のショーのメイクのコンセプトや、ポイントを教えていただけますか?
ピーター:まず、このショーの6週間くらい前に、キムとコレクションに関してじっくり話し合った。その時、ルックのデザインのほかにも、会場の舞台装置のイメージも見せてもらったんだ。
中田:ここへ来る前一足先に、少しだけショーの会場を見ました。大きなロボットのオブジェがありましたね。
ピーター:そう、今回はちょっとメカニックな要素をイメージソースのメインにしている。
清原:モデルたちが顔や体につけているシールが印象的です! 一人ひとりつけ方が違って面白いなと思いました。
ピーター:見てくれてありがとう。このシールはキムのデザインしたディオールの新しいロゴが元になっているんだけど、まさにロボットのオブジェがインスピレーション源になってる。モデルをメカニックなイメージに仕上げるために、ぜひ作りたいとキムに提案したら、彼もいいねと言ってくれた。ロボットのようなメイクをペイントで表現することもできるけれど、こういったものを使うことでよりリアリティが出るし、チープにならないと思ったんだ。
鈴木:でも、メイク自体はすごく自然な感じですよね。
ピーター:その通り。基本的にベースはナチュラルタッチに仕上げるようにしたよ。「ディオール バックステージ フェイス&ボディ ファンデーション」というアイテムを選んだんだけど、これは男性にも使えるんだ。
清原:ユニセックスなファンデーションなんですね。
ピーター:モデルのもともと持っている美しさが映えるように、肌はあくまで軽やかに仕上げた。でも眉は「ブロウ パレット」や「ブロウ スタイラー」といったアイテムできちっと書いて整え、形を強調するようにした。ショーというと派手なメーキャップを想像するかもしれないけれど、男性のグルーミングでベーシックなものだけやってるかな。
守屋:ナチュラルメイクと、このシールのメカニックな雰囲気が共存しているバランスが面白いです。
ピーター:スキンはナチュラルだけど、全体としてメカニックに見える…リアルヒューマンとサイバーシックを融合させたイメージは、キムのウェアに呼応する仕上がりになったと思う。
「男子美容の未来について、教えてください!」
中田:今、若い男子の間で、少しずつメイクに挑戦する人が増えています。男子がメイクをもっと楽しむために、必要なことって何ですか。
ピーター:まずは“オープンマインド、自由に!”ということかな。
中田:オープンマインドかぁ。
ピーター:メンズのメーキャップも、自分を表現するひとつの手段としてとらえてほしい。メイクは飾り立てるだけじゃなくて、もともと持っている自然な美しさを高めることもできる。偏見や凝り固まった考え方から解放されてほしいよね。でもそのためには、あなたを取り巻く世界中の人たちもオープンマインドでないとね。
鈴木:男性のメイクと聞くと、まだまだ身構える人も多いですよね。
ピーター:センセーショナルなメイクでショックを与えるのでなく、スキンケアの延長からステップバイステップで、周りの人もすこしずつ巻き込んでいくといいかもね。
守屋:メイク未経験の男子に、最初に何かひとつオススメするなら何ですか。
ピーター:女性でもメイクしてない人、けっこういるよ。だから必ずしなくてはいけないということではないけれど、一番最初に何かということであれば、肌補正効果のあるスキンケアなんてどう? ヘルシーなライフスタイルという趣で、カプチュール ドリームスキン モイスト クッションはスキンケアの延長で使えるよ。例えばスクラブで肌の表面をきれいにして、しっかり保湿してみる。そうすると気分がよくなると思う。そこから始めてみるといいんじゃないかな。そしたら顔だけでなく、ヘアや爪、体全体のことも出てくるよね。全部がひとつの自分のパッケージ、と考えるとやりたいことが広がっていくと思うよ。
清原:男性のメイクで、これからトレンドになりそうなものはありますか。
ピーター:自分の個性を主張するっていうのが昔のメイクだった。例えばパンクとか、かなり強く表現していたよね。でも今、男性のメーキャップって女性のメーキャップと実はほぼ同じような感じで考えられていると思う。何か強い意志を主張するというより、持っている美しさを表現するということかな。スキンケアするとか、食事やスポーツで自分をヘルシーに保つとかいうことと同じように、男性はメイクしていい。そういう意識がどんどん進化していくと思うよ。
4人:お忙しいところ、素敵なお話をたくさんありがとうございました!
ピーター:ショー楽しんでいってね!
熱気あふれるビューティの最前線に潜入、貴重なインタビューも経験できて大満足の4人! 会場で記念撮影!
Photos: Teppei Hoshida Models: Jin Suzuki Keisuke Nakata Koji Moriya Sho Kiyohara
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